
シーズーは、大きな丸い目と短い鼻、全身を覆う豊かな被毛が印象的な小型犬です。
日本では「シーズー」という表記が一般的ですが、ジャパンケネルクラブ(JKC)では「シー・ズー」と表記されています。
穏やかに飼い主さんのそばでくつろいでいる姿から、「おとなしくて飼いやすい犬」という印象を持たれることも多い犬種です。
実際、シーズーは人との生活を目的として発展してきたコンパニオン犬で、友好的で家族との時間を楽しみやすい傾向があります。
一方で、何でも飼い主さんの言う通りに動く犬というわけではありません。
JKCでは、シー・ズーについて理解力があり、活動的で敏活、友好的で自立心がある犬種としています。
つまり、家族との距離が近い一方で、自分の意思をしっかり持つ犬もいます。「おっとりしているからしつけはいらない」と考えるのではなく、子犬の頃からトイレ、留守番、呼び戻し、お手入れなどの基本練習を続けることが大切です。
また、シーズーと暮らすうえで特に知っておきたいのが、短い鼻と大きな目、豊かな被毛に関連する健康管理です。
シーズーは短頭種に分類されるため、犬によっては短頭種気道症候群(BOAS)による呼吸のしづらさや暑さへの弱さが問題になることがあります。
大きく前方へ出た目は魅力のひとつですが、角膜が傷つきやすく、ドライアイや角膜潰瘍など目のトラブルにも注意が必要です。
さらに、皮脂が多い犬では皮膚がベタついたり、マラセチア皮膚炎や外耳炎などを繰り返したりすることがあります。
長い被毛を維持するなら毎日のブラッシングが必要で、短いペットカットにしていても定期的なトリミング、顔周り・耳・足先・皮膚・歯のお手入れは続きます。
シーズーは「運動量が少なそうだから楽」という理由だけで選ぶ犬種ではありません。短頭種としての暑さ・呼吸管理、目、皮膚、被毛、歯まで日常的に確認できる人と相性を作りやすい犬種です。
この記事では、シーズーの性格、飼いやすさ、大きさ、寿命、運動量、抜け毛、留守番、しつけから、注意したい病気、食事、子犬期・シニア期まで詳しく解説します。

- 1. シーズーの基本情報
- 2. シーズーの性格
- 3. シーズーの飼いやすさ
- 4. シーズーは初心者でも飼いやすい?
- 5. シーズーの大きさ・体重
- 6. シーズーの平均寿命
- 7. シーズーに必要な運動量
- 8. シーズーの抜け毛・お手入れ
- 9. シーズーは留守番しやすい?
- 10. シーズーのしつけのしやすさ
- 11. シーズーの無駄吠え・噛み癖などの注意点
- 12. シーズーがなりやすい病気
- シーズーの呼吸で毎日確認したいポイント
- 13. シーズーの食事・ドッグフード選び
- 14. シーズーの子犬期の注意点
- 15. シーズーのシニア期の注意点
- 16. シーズーが向いている人
- 17. シーズーのよくある質問
- まとめ|シーズーは穏やかな魅力と同時に目・皮膚・呼吸の管理が重要な犬種
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1. シーズーの基本情報
| 犬種名 | シー・ズー(一般表記:シーズー) |
|---|---|
| 英名 | Shih Tzu |
| 原産国 | チベット |
| 発展国 | 中国 |
| 用途 | コンパニオン・ドッグ |
| サイズ分類 | 小型犬 |
| 体高 | JKC犬種標準では27cm以下 |
| 体重 | 4.5~8kg、理想4.5~7.5kg |
| 平均寿命 | 日本の保険統計では13.8歳というデータあり。調査により差あり |
| 運動量 | 激しい運動は不要だが、健康な犬では毎日の散歩と遊びが必要 |
| 被毛 | 豊かな長毛のダブルコート |
| 抜け毛 | 比較的目立ちにくいが、ブラッシングは重要 |
| トリミング | 定期的なカット・被毛管理が必要 |
| 留守番 | 個体差あり。短時間から練習する |
| しつけやすさ | 理解力はあるが、自立心もあるため根気よく進める |
| 初心者向き | 被毛・目・皮膚・呼吸管理まで継続できる人なら候補 |
シーズーは中国の宮廷で大切にされてきたコンパニオン犬として知られています。
小型犬ですが、華奢というよりは体高に対してしっかりした体つきをしている犬種です。
JKC犬種標準では体高27cm以下、体重4.5~8kgで、理想体重は4.5~7.5kgとされています。
ただし、犬種標準はショーや繁殖における理想像です。家庭犬の健康管理では、8kgを超えたから必ず肥満、4.5kg未満なら必ず痩せすぎという意味ではありません。
実際の骨格、筋肉量、肋骨の触れ方、腰のくびれなどから、その犬自身の適正体型を確認します。
2. シーズーの性格
シーズーは、家族と穏やかに過ごすことを楽しみやすい犬種です。
- 人との生活を好みやすい
- 友好的な犬が多い
- 遊び好きな一面がある
- 落ち着いて休む時間も好む
- 周囲をよく観察する
- 理解力がある
- 自立心を見せる犬もいる
「おとなしい犬種」と紹介されることがありますが、もちろんすべてのシーズーが静かなわけではありません。
活発に遊ぶ犬、来客へ吠える犬、知らない人へ慎重な犬、マイペースな犬など個体差があります。
性格は犬種だけではなく、親犬から受け継ぐ気質、子犬期の社会化、生活環境、人や犬との経験、健康状態などにも影響されます。
犬種名だけを見て「シーズーなら子どもにも必ず優しい」「ほかの犬とも必ず仲良くできる」と決めつけず、実際の犬の反応を見ながら関係を作りましょう。
3. シーズーの飼いやすさ
シーズーは体がコンパクトで、激しい運動を毎日長時間行う犬種ではないため、日本の住宅環境でも比較的一緒に暮らしやすい犬種です。
家族とのんびり過ごす時間にも適応しやすく、マンション暮らしの候補にもなります。
一方、毎日のお手入れという点では決して手間の少ない犬ではありません。
- ブラッシング
- 定期的なトリミング
- 目周りを清潔に保つ
- 顔のしわ・口周りを確認する
- 耳の状態を確認する
- 皮膚のベタつきや赤みを確認する
- 歯磨き
- 暑さと呼吸状態の管理
特に短頭種では、夏の散歩や室温管理が重要です。
長頭種なら問題なく歩ける気温でも、シーズーでは呼吸が苦しくなったり体温が上がりやすくなったりする犬がいます。
「体が小さいから暑さにも強い」というわけではありません。
4. シーズーは初心者でも飼いやすい?
シーズーは、初めて犬を飼う人にも候補になる犬種です。
人との生活を好みやすく、運動量が極端に多い犬種でもないため、生活リズムを作りやすいというメリットがあります。
ただし、初心者向きという言葉を「特別なお世話が必要ない」と受け取らないでください。
- 定期的なトリミング費用を確保できる
- 日常的にブラッシングできる
- 目を毎日確認できる
- 皮膚と耳の状態を確認できる
- 歯磨きを練習できる
- 夏の散歩時間や室温を調整できる
- 呼吸異常を「短頭種だから普通」と放置しない
こうした管理を無理なく継続できるのであれば、初めて犬と暮らす家庭にも候補になります。
5. シーズーの大きさ・体重

JKCの犬種標準では、シーズーの体高は27cm以下、体重は4.5~8kgです。
小型犬の中では、チワワやヨークシャーテリアなどより体に厚みがあり、比較的しっかりした体格です。
豊かな被毛のため、見た目だけでは太った・痩せたという変化が分かりにくいことがあります。
ブラッシングやシャンプー時に体へ直接触れ、肋骨や腰のラインを確認しましょう。
特にシーズーでは肥満を避けることが重要です。
体重が増えすぎると、膝や関節だけでなく呼吸への負担も増える可能性があります。
反対に、食欲低下や病気で筋肉が減っている場合も、長い被毛に隠れて気づきにくいため、定期的に体重を測りましょう。
6. シーズーの平均寿命
シーズーは比較的長く一緒に暮らせる小型犬です。
アニコムの「家庭どうぶつ白書2023」を紹介する犬種情報では、シーズーの平均寿命は13.8歳とされています。
海外の犬種情報では10~18年程度という幅広い目安も紹介されており、調査方法や対象によって数字には差があります。
平均寿命は、個々の犬が何歳まで生きるかを予測する数字ではありません。
体重、呼吸器、目、皮膚、歯、心臓などの健康状態や生活環境によっても変わります。
10歳を超えて元気なシーズーも多いため、子犬期からシニア期までを見据えてお手入れや健康診断を続けましょう。
7. シーズーに必要な運動量

シーズーは激しい運動を長時間行う犬種ではありませんが、健康な犬に散歩が不要という意味ではありません。
毎日の短い散歩と室内遊びを組み合わせ、体重と筋肉を維持します。
- ゆっくりにおいを嗅ぐ散歩
- 室内でのおもちゃ遊び
- フードを探すノーズワーク
- 短いトレーニング
- 無理のない範囲で歩く時間
運動時間は一律に何分と決めるより、年齢、体重、気温、湿度、呼吸状態などに合わせて調整します。
暑い日の散歩は特に注意
シーズーは短頭種なので、鼻の長い犬より暑い環境で効率よく体温を下げにくい場合があります。
夏は早朝や日没後など比較的涼しい時間を選び、アスファルトの温度も確認してください。
散歩中に呼吸音が大きくなる、舌が大きく広がる、歩く速度が極端に落ちる、何度も座り込む場合は無理に歩かせません。
呼吸が苦しそう、舌や歯ぐきが青紫色になる、意識が弱い場合は緊急です。
8. シーズーの抜け毛・お手入れ
シーズーは長く豊かな被毛を持つ犬種です。
抜け毛が室内へ大量に散らばるタイプではありませんが、抜けた毛が被毛の中に残って絡み、毛玉になることがあります。
そのため、「抜け毛が少ない=ブラッシング不要」ではありません。
- ロングコートでは基本的に毎日のブラッシング
- 短いカットでも毛玉の確認
- 顔周りの毛を整える
- 目に毛が触れていないか確認する
- 耳周りを清潔に保つ
- 足裏の毛を整える
- 定期的なシャンプー・カット
家庭犬では短い「パピーカット」などにすることで、ロングコートより日常管理をしやすくできます。
ただし、短くしても皮膚や顔周りのお手入れは必要です。
シーズーは皮脂が多く、ベタつきやにおいが出やすい犬もいます。
シャンプー回数を自己判断で極端に増やすのではなく、皮膚炎がある場合は獣医師に適したシャンプーや頻度を相談してください。
ブラッシングを嫌がる場合はこちらも参考にしてください。
トリミングサロン自体を怖がる場合はこちらです。
・犬がトリミングサロンを嫌がる時の慣らし方|震える・逃げる・噛む犬への7段階
9. シーズーは留守番しやすい?
シーズーは人との暮らしを目的としてきたコンパニオン犬なので、家族と一緒にいることを好む犬が多くいます。
そのため、人が好きだから留守番も得意とは限りません。
迎えた直後から毎日長時間一人にするのではなく、一人で落ち着いて休むことから練習します。
- 安心して眠れるベッドを作る
- 飼い主さんが室内にいても一人で休む
- 数秒だけ別室へ移動する
- 短時間の外出から始める
- 落ち着ける範囲で少しずつ時間を延ばす
また、シーズーでは留守番中の室温管理が重要です。
夏場にエアコンを切った室内で長時間留守番させることは避け、愛犬が快適に休める温度を保ちましょう。
・犬の留守番のしつけ方とは?ひとりで待てない時の練習方法を解説
10. シーズーのしつけのしやすさ
シーズーには理解力がありますが、犬種標準でも自立心があるとされています。
そのため、飼い主さんが同じ指示を何度も強く繰り返すより、犬が「この行動をすると良いことが起こる」と理解できる方法が向いています。
- 名前を呼んだら見る
- おすわり
- 待て
- おいで
- トイレ
- ハウス
- リードで歩く
- 体を触られる
- 目薬や耳ケアへ慣れる
特にシーズーでは、生涯にわたって目、耳、被毛などのお手入れや診察を受ける機会が多くなる可能性があります。
子犬の頃から体を触られることへ慣らしておくと、将来のケアがしやすくなります。
一度に長時間練習するのではなく、数十秒から数分で成功して終わる練習を繰り返しましょう。
11. シーズーの無駄吠え・噛み癖などの注意点
シーズーは比較的穏やかな犬が多い一方で、もちろん吠えない犬種ではありません。
インターホン、来客、外の物音、要求などをきっかけに吠える犬もいます。
吠えた犬を抱き上げることを毎回繰り返すと、「吠えると抱っこしてもらえる」と学ぶ場合もあります。
原因を確認し、静かにできた時を褒める、視界を遮る、ハウスへ移動するなど状況に合わせて対応します。
また、普段は穏やかな犬が急に触ると怒る、噛もうとする場合は、性格の問題だけでなく痛みも確認します。
目が痛い、耳が痛い、歯が痛い、膝や背中が痛い犬では、顔や体に触られることを急に嫌がる場合があります。
12. シーズーがなりやすい病気

シーズーは比較的長寿な犬種ですが、体の構造や皮膚の特徴などから注意したい健康問題があります。
ここで紹介する病気がすべてのシーズーに起こるわけではありません。
犬種の傾向は診断のためではなく、どのような変化を早めに確認したいかを知る材料として利用してください。
短頭種気道症候群(BOAS)
シーズーで特に知っておきたいのが、短頭種気道症候群です。
短頭種では鼻や頭部の骨格が短い一方、軟口蓋などの軟部組織が相対的に空気の通り道を狭くし、呼吸に負担がかかる場合があります。
- 大きないびきをかく
- 起きている時もガーガー・ブーブー音がする
- 少し歩いただけで激しくパンティングする
- 暑い日にすぐ動けなくなる
- 運動を続けられない
- 睡眠中に何度も目を覚ます
- 重症では舌や歯ぐきが青紫色になる
- 失神する
「シーズーはいびきをかく犬種だから普通」とすべてを正常扱いしないことが大切です。
呼吸音が非常に大きい、運動や暑さに極端に弱い場合は、一度呼吸状態を確認してもらいましょう。
・犬の短頭種気道症候群(BOAS)とは?いびき・ガーガー呼吸の症状と手術、受診目安を解説
目の病気・角膜トラブル
シーズーは大きく前方へ出た目を持つため、目の表面が刺激を受けやすい犬種です。
被毛が角膜へ触れる、草や枝へ顔を近づける、前足で目をこするといったことでも角膜が傷つく可能性があります。
- 目をしょぼしょぼする
- 片目を閉じる
- 目が赤い
- 涙が急に増える
- 目やにが増える
- 前足で目をこする
- 角膜が白・青く濁る
こうした症状があれば「涙やけかな」と美容ケアだけで済ませないでください。
角膜潰瘍などでは短時間で悪化することもあります。
・犬が目をしょぼしょぼする原因とは?片目を細める時の危険サインと受診目安
・犬の目が赤い原因とは?充血・目やに・痛がる時の受診目安を解説
乾性角結膜炎(ドライアイ・KCS)
シーズーは乾性角結膜炎、いわゆるドライアイにも注意したい犬種です。
涙の量や質が不足すると、角膜と結膜の表面を十分に保護できなくなります。
- 粘り気のある目やに
- 目が赤い
- 目をしょぼしょぼする
- 黒目につやがない
- 目をこする
- 慢性化すると角膜が黒っぽく見える
診断では涙の量を測るシルマー涙液試験などを行います。
長期間放置すると角膜の色素沈着や潰瘍などにつながることがあるため、目やにを拭くだけで済ませないようにしましょう。
・犬の乾性角結膜炎(ドライアイ・KCS)とは?目やに・充血・目の乾燥の症状と治療を解説
皮膚炎・マラセチア皮膚炎
シーズーは皮膚のトラブルにも注意したい犬種です。
皮脂が多くベタつきやすい犬では、マラセチアという酵母が増殖し、かゆみや赤み、においにつながることがあります。
- 皮膚が赤い
- 体をよくかく
- 足先をなめる
- 皮膚が脂っぽい
- 黄色っぽいフケがある
- 独特のにおいがする
- わき・内股・口周りなどが赤くなる
シャンプーだけを繰り返しても、アトピー性皮膚炎などの背景がある場合は再発することがあります。
かゆみが続く場合は皮膚の検査を受けましょう。
・犬の皮膚病とは?かゆみ・赤み・脱毛で考えられる原因と受診目安
外耳炎
シーズーは垂れ耳で、耳の周囲にも豊かな被毛があります。
耳道内が蒸れたり、アレルギー・マラセチアなどの問題が重なったりすると外耳炎を繰り返すことがあります。
- 耳をかく
- 頭を振る
- 耳が臭う
- 茶色・黒・黄色などの耳垢が増える
- 耳の中が赤い
- 耳を触ると嫌がる
耳掃除を毎日行えば予防できるとは限りません。掃除のしすぎが刺激になる犬もいます。
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膝蓋骨脱臼(パテラ)
シーズーを含む小型犬では、膝蓋骨脱臼にも注意します。
- 歩いている途中で後ろ足を上げる
- 数歩だけ3本足になる
- スキップするように歩く
- 段差を嫌がる
- ジャンプをためらう
軽い場合は症状がほとんどないこともあります。
肥満は関節への負担を増やすため、適正体重を維持することも大切です。
・犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)とは?スキップ歩行・グレード別症状と手術、受診目安を解説
歯周病
シーズーも小型犬なので、歯のケアを習慣にしたい犬種です。
口が小さい犬では歯が密集しやすく、歯垢や歯石が蓄積すると歯周病が進行する可能性があります。
- 口臭が強い
- 歯ぐきが赤い
- 歯石が目立つ
- 硬い物を食べにくそうにする
- 口を触られるのを嫌がる
毎日の歯磨きを目標にし、難しい場合も少しずつ口元へ触れるところから練習します。
・犬の歯周病とは?口臭・歯ぐきの腫れ・歯がぐらつく時に注意したい病気を解説
シーズーの呼吸で毎日確認したいポイント
短頭種と暮らしていると、いびきや呼吸音に慣れてしまうことがあります。
しかし、「昔からこの音だから」という理由だけで正常とは判断できません。
- 眠っている時の呼吸音が以前より大きくなった
- 散歩できる距離が短くなった
- 暑くないのにパンティングが強い
- 食事中に何度も休む
- 興奮するとガーガーする
- 睡眠中に何度も起きる
このような変化は動画を撮っておくと診察時に伝えやすくなります。
特に呼吸困難、チアノーゼ、失神がある場合は緊急受診してください。
13. シーズーの食事・ドッグフード選び

シーズーだから必ず犬種専用フードを選ばなければならないわけではありません。
年齢、体重、活動量、避妊・去勢の有無、体質、持病などに合う総合栄養食を基本にします。
肥満を避ける
シーズーでは、体重が増えすぎると呼吸や関節への負担が大きくなる可能性があります。
毎回目分量でフードを入れるより、計量して一日の量を管理しましょう。
トレーニングでおやつを使う場合も、その分を一日の摂取量に含めます。
皮膚が悪いからと自己判断で食物アレルギーと決めない
シーズーでは皮膚炎が見られることがありますが、皮膚が赤い・かゆいからといって必ず食物アレルギーとは限りません。
環境アレルギー、マラセチア、細菌、寄生虫などさまざまな原因があります。
フードを短期間で何度も変更すると、食物反応を正しく評価しにくくなります。
食物アレルギーを疑う場合は、獣医師と相談して計画的な除去食試験などを行います。
持病がある犬は治療に合わせる
腎臓病、心臓病、尿路結石などの持病がある犬では、健康犬と異なる栄養管理が必要になる場合があります。
病名だけで療法食を自己判断せず、獣医師の指示に従ってください。
14. シーズーの子犬期の注意点

シーズーの子犬期は、健康管理と同時に将来必要なお手入れへ慣らす大切な時期です。
- ブラッシングへ慣らす
- 顔や口周りへ触れる練習
- 目周りを拭く練習
- 歯磨き練習
- 耳を確認される練習
- 爪切りへ慣らす
- トリミングサロンへ無理なく慣らす
成犬になって突然長時間押さえつけてケアすると、お手入れそのものを嫌いになることがあります。
最初はブラシを一回当てる、目の横へ一瞬触れるといった小さな練習で構いません。
子犬の呼吸音も確認する
短頭種では、「子犬だから鼻が鳴っているだけ」と思っていた呼吸音が、実際には空気の通りにくさを示している場合があります。
常に大きな呼吸音がする、遊ぶとすぐ息切れする、眠っている時も呼吸が苦しそうなどの状態があれば、若いうちから獣医師へ相談してください。
目を傷つけない生活環境を作る
シーズーは目が大きく前方へ出ているため、顔の高さに尖った家具や枝などがある環境には注意します。
遊びの最中に目をぶつけた後、片目を閉じている場合は様子を見続けないでください。
15. シーズーのシニア期の注意点
シーズーは比較的長寿な犬種なので、シニア期を長く過ごす犬もいます。
年齢とともに眠る時間が増えたり歩く速度が落ちたりすることはありますが、すべてを老化だけのせいにしないことが大切です。
- 以前より呼吸音が大きくなった
- 散歩で疲れやすくなった
- 暑さにさらに弱くなった
- 目やにが増えた
- 目が濁った
- 皮膚炎を繰り返す
- 耳が臭う
- 後ろ足を上げる
- 口臭が強くなる
- 体重が減る
呼吸の変化にはBOASだけでなく心臓や肺の病気が、目の変化にはドライアイ、白内障、角膜疾患などが関係する場合があります。
シニアになったから呼吸が荒い、目やにが多いのは普通と決めつけず、定期的な健康診断を受けましょう。
散歩も完全にやめるのではなく、体調に合わせて短くゆっくり歩き、筋肉を維持します。
ただし、暑い日の運動や呼吸が苦しい状態で無理に歩かせることは避けてください。
16. シーズーが向いている人
シーズーは、次のような人と相性を作りやすい犬種です。
- 小型犬と室内で暮らしたい人
- 犬と穏やかに過ごす時間を取りたい人
- 毎日短い散歩や遊びができる人
- ブラッシングを続けられる人
- 定期的にトリミングへ通える人
- 顔・目・耳を毎日確認できる人
- 歯磨きを習慣にできる人
- 夏の室温や散歩時間を管理できる人
- 呼吸異常を犬種の特徴として放置しない人
- 皮膚炎を繰り返した時に原因を調べられる人
反対に、「散歩はほぼしたくない」「トリミング費用をかけたくない」「夏でも日中に散歩したい」という生活とは相性がよくありません。
シーズーの魅力である顔立ちや被毛は、同時に健康とお手入れで配慮が必要なポイントでもあります。
見た目だけでなく、毎日のケアまで含めて迎えるかを考えましょう。
17. シーズーのよくある質問
Q. シーズーは初心者でも飼いやすいですか?
人との暮らしに適応しやすく、極端に運動量が多い犬種ではないため初心者にも候補になります。ただし、被毛、目、皮膚、耳、歯、呼吸の管理を継続する必要があります。
Q. シーズーは何kgくらいですか?
JKC犬種標準では4.5~8kg、理想体重4.5~7.5kgです。ただし、家庭犬ではその犬自身の骨格とボディコンディションを優先してください。
Q. シーズーはおとなしいですか?
友好的で落ち着いて過ごす犬は多いですが、活発な犬や自立心の強い犬もいます。犬種だけで性格を決めることはできません。
Q. シーズーは毎日散歩が必要ですか?
健康な犬では毎日の短い散歩がおすすめです。ただし短頭種なので、暑さや呼吸状態を見ながら時間と運動量を調整します。
Q. シーズーはいびきをかくのが普通ですか?
短頭種ではいびきが聞かれることがありますが、大きないびきや日中の呼吸音、運動不耐性をすべて正常と考えないでください。BOASの評価が必要な犬もいます。
Q. シーズーは暑さに弱いですか?
短頭種はパンティングによる体温調節が効率よく行えない犬がいるため、暑さには特に注意が必要です。夏は涼しい時間帯に散歩し、室温を適切に管理してください。
Q. シーズーは毛が抜けないですか?
抜け毛は比較的目立ちにくい犬種ですが、完全に抜けないわけではありません。抜けた毛が被毛内で絡みやすいため、ブラッシングは重要です。
Q. シーズーの目やにが毎日出ます
少量の目やにだけなら問題ない場合もありますが、粘り気の強い目やに、充血、しょぼしょぼする、目をこするなどがあればドライアイや角膜疾患などを確認してください。
Q. シーズーの皮膚が脂っぽく臭います
シーズーではマラセチア皮膚炎などで、皮膚のベタつき、赤み、かゆみ、独特のにおいが出ることがあります。頻繁なシャンプーだけで対応せず、皮膚炎の原因を確認しましょう。
Q. シーズーで注意したい病気は?
短頭種気道症候群、角膜トラブル、乾性角結膜炎、皮膚炎、外耳炎、膝蓋骨脱臼、歯周病などについて知っておくとよいでしょう。すべてのシーズーが発症するわけではありません。
Q. シーズーは留守番できますか?
個体差がありますが、短時間から練習すれば一人で落ち着いて休める犬もいます。長時間の留守番では、特に夏の室温管理にも注意してください。
まとめ|シーズーは穏やかな魅力と同時に目・皮膚・呼吸の管理が重要な犬種

シーズーは、大きな瞳、短い鼻、豊かな被毛が特徴的な小型のコンパニオン犬です。
友好的で家族との時間を楽しみやすく、激しい運動を長時間必要としないため、日本の住宅環境でも暮らしやすい犬種のひとつです。
一方、飼育の手間が少ない犬種ではありません。
長い被毛には定期的なブラッシングとトリミングが必要で、短くカットしていても目、顔周り、皮膚、耳、歯の確認を続けます。
健康面で特に重要なのが、短頭種としての呼吸と暑さへの配慮です。
大きないびき、ガーガーする呼吸音、運動を続けられない、暑い日に極端に呼吸が苦しくなる場合は、「シーズーだから普通」と済ませず短頭種気道症候群について相談してください。
また、大きく露出した目は角膜を傷つけやすいため、片目を閉じる、しょぼしょぼする、赤い、急に濁る場合は早めの受診が大切です。
粘り気のある目やにが続く場合は乾性角結膜炎、皮膚が脂っぽく強くかゆがる場合はマラセチアやアレルギー性皮膚炎、耳垢や悪臭が増える場合は外耳炎なども確認します。
食事では肥満を避け、健康な犬では毎日の短い散歩と室内遊びで適度な筋肉を維持しましょう。
子犬期からブラッシング、顔周りのケア、歯磨き、耳チェックなどへ少しずつ慣らしておくと、成犬・シニア犬になってからの健康管理がしやすくなります。
シーズーの飼いやすさは、穏やかな性格や小さな体だけで決まりません。短頭種としての呼吸、目、皮膚、豊かな被毛まで理解し、その犬自身の体質に合わせた管理を続けることが、長く安心して暮らすためのポイントです。


