犬の鼻水が出る原因とは?透明・黄色・片側だけの場合の危険サインと受診目安

愛犬の鼻から、透明な水が垂れている。

黄色や緑色の鼻水が付いている。

片方の鼻だけから、鼻水が出続けている。

くしゃみや咳も増えている。

このような変化があると、「寒いから?」「風邪をひいたのかな?」と心配になりますよね。

犬は、冷たい空気を吸った時や、ほこり、花粉、強いにおいなどで鼻を刺激された時に、一時的に透明な鼻水を出すことがあります。

少量ですぐに治まり、元気や食欲、呼吸に変化がなければ、短時間様子を見られることもあります。

一方で、黄色や緑色で粘り気がある、血が混じる、片方の鼻だけから続く、強い口臭や顔の腫れがある場合は注意が必要です。

犬の鼻水には、

・鼻炎
・感染症
・アレルギー
・鼻の中に入った異物
・歯周病や歯の根元の炎症
・鼻腔内のできもの
・先天的な口や鼻の異常

など、さまざまな原因があります。

鼻水の色だけでなく、「片側か両側か」「急に始まったか」「くしゃみや鼻血を伴うか」を確認することが、原因を考える手がかりになります。

特に、

・口を開けて苦しそうに呼吸する
・胸やお腹を大きく動かしている
・舌や歯ぐきが青紫色になっている
・鼻血が止まらない
・ぐったりしている

場合は緊急です。

鼻水の原因を調べる前に、呼吸状態を優先し、夜間や休日でも動物病院へ連絡してください。

この記事では、犬の鼻水が出る原因、鼻水の色や左右差から確認したいこと、様子を見られる状態、早めに受診すべき危険サイン、自宅での注意点を解説します。

この記事でわかること

・犬の鼻水が出る主な原因
・正常な鼻の湿りと鼻水の違い
・透明、白、黄色、緑、血が混じる鼻水の見方
・片方の鼻だけから出る場合の注意点
・くしゃみや咳を伴う時に考えられること
・すぐ受診すべき危険サイン
・自宅でできる確認とケア
・鼻水が出ている時のNG対応
・動物病院で行われる検査と治療


  1. 犬の鼻水とは?
    1. 鼻水が少量でも片側だけなら注意する
  2. 鼻が濡れている状態と鼻水の違い
  3. まず確認したい危険サイン
    1. 鼻水より呼吸状態を優先する
  4. 犬の鼻水が出る主な原因
    1. ① 冷たい空気・温度変化
    2. ② ほこり・花粉・煙などの刺激
    3. ③ 鼻炎・副鼻腔炎
    4. ④ 細菌・ウイルスなどの感染症
    5. ⑤ 鼻の中に入った異物
    6. ⑥ 歯周病・歯の根元の炎症
    7. ⑦ アレルギー
    8. ⑧ 鼻腔内のできもの・腫瘍
    9. ⑨ 先天的な口や鼻の異常
  5. 鼻水の色と状態から確認したいこと
    1. 透明でさらさらした鼻水
    2. 白く粘り気のある鼻水
    3. 黄色・緑色の鼻水
    4. 赤色・血の混じった鼻水
    5. 茶色・黒っぽい鼻水
  6. 片方の鼻だけの場合と両方から出る場合
    1. 片方の鼻だけから出る場合
    2. 両方の鼻から出る場合
  7. くしゃみ・咳・目やにを伴う場合
    1. 鼻水とくしゃみがある
    2. 鼻水と咳がある
    3. 鼻水と目やにがある
  8. 短時間様子を見られる可能性があるケース
  9. 早めに動物病院を受診したいケース
  10. 子犬・成犬・シニア犬で注意点は違う?
    1. 子犬の場合
    2. 成犬の場合
    3. シニア犬の場合
  11. 自宅でできる確認と対応
    1. 鼻水の左右・色・量を確認する
    2. 鼻の外側だけをやさしく拭く
    3. くしゃみや呼吸の動画を撮る
    4. 刺激物を避ける
    5. 感染症が疑われる時はほかの犬と離す
  12. 犬の鼻水が出ている時にやってはいけないこと
    1. 鼻の中へ綿棒やピンセットを入れる
    2. 人間用の点鼻薬や風邪薬を使う
    3. 鼻を強く押さえる
    4. アロマや熱い蒸気を吸わせる
    5. 鼻血が出た時に顔を上へ向ける
    6. 食事やサプリだけで治そうとする
  13. 動物病院で行われる検査と治療
  14. 生活環境との関係
    1. ほこりや花粉を減らす
    2. 口の状態も確認する
  15. 受診時に伝えるとよいこと
  16. よくある質問
    1. Q. 透明な鼻水なら様子を見ても大丈夫ですか?
    2. Q. 片方の鼻だけから鼻水が出るのはなぜですか?
    3. Q. 黄色や緑色の鼻水はすぐ病院へ行くべきですか?
    4. Q. 鼻水と口臭は関係がありますか?
    5. Q. 鼻水を吸い取ってもいいですか?
    6. Q. 人間用の点鼻薬を使えますか?
    7. Q. 鼻水と一緒に鼻血が出ました
  17. まとめ|犬の鼻水は色だけでなく左右差と呼吸状態を確認する
  18. 関連リンク(重要)
  19. 【最新版】私がおすすめする犬用品10選

犬の鼻水とは?

鼻水は、鼻の中にある粘膜から分泌される液体です。

鼻の粘膜を乾燥や刺激から守り、入り込んだほこりや異物を外へ出す役割があります。

犬の鼻水を見る時は、次の点を確認します。

・透明、白、黄色、緑、赤色のどれか
・さらさらしているか、粘り気があるか
・少量か、大量か
・片方の鼻だけか、両方か
・においがあるか
・拭いた後もすぐ出るか
・いつから続いているか
・くしゃみ、咳、目やにがあるか
・鼻血や顔の腫れがあるか
・呼吸が苦しそうではないか

鼻水の色だけで病名を判断することはできません。

色、左右差、期間、ほかの症状を組み合わせて確認することが大切です。

鼻水が少量でも片側だけなら注意する

透明な鼻水は一時的な刺激でも出ますが、片方の鼻だけから長く続く場合は注意が必要です。

片側だけの鼻水には、

・草の種などの異物
・歯の根元の炎症
・片側の鼻炎
・鼻腔内のできもの

などが関係することがあります。

鼻水の量が少なくても、左右差が続く場合は動物病院へ相談しましょう。


鼻が濡れている状態と鼻水の違い

犬の鼻は、健康な状態でも少し湿っていることがあります。

鼻の表面が均等にしっとりしているだけで、鼻の穴から液体が垂れていない場合は、異常な鼻水ではないこともあります。

一方、次のような状態は鼻水として確認します。

・鼻の穴から液体が垂れている
・鼻の下や口元が濡れている
・寝床に鼻水の跡が付いている
・何度拭いてもすぐ濡れる
・片方だけから液体が出る
・粘り気や色がある
・鼻の周囲に固まっている

犬の鼻が乾いている、濡れているという一点だけで、健康状態を判断することはできません。

元気、食欲、呼吸、鼻水の色や量も一緒に確認してください。


まず確認したい危険サイン

鼻水と一緒に次の症状がある場合は、すぐに動物病院へ相談してください。

・口を開けたまま呼吸している
・暑くも運動後でもないのにハァハァしている
・胸やお腹を大きく動かして呼吸する
・首を伸ばして息をしている
・横になれず、座ったまま呼吸している
・舌や歯ぐきが青紫色になっている
・歯ぐきが白っぽい
・鼻血が大量に出ている
・鼻血が止まらない
・ぐったりして動けない
・意識がぼんやりしている
・顔が急に腫れた
・鼻に異物が刺さっている

呼吸困難や舌の色の変化は、酸素を十分に取り込めていない可能性を示す緊急サインです。

犬を興奮させず、首や胸を圧迫しないようにして、すぐ受診できる動物病院へ連絡してください。

鼻水より呼吸状態を優先する

鼻が詰まっているように見えても、自宅で鼻の奥を掃除したり、点鼻薬を使ったりしないでください。

口を開けて呼吸する、苦しくて眠れない、胸やお腹の動きが大きい場合は、鼻水の色を確認するよりも受診を優先します。

移動中も、犬を強く抱き締めたり、口輪を付けたりしないようにしましょう。


犬の鼻水が出る主な原因

① 冷たい空気・温度変化

寒い屋外へ出た時や、暖かい部屋から急に冷たい場所へ移動した時に、透明な鼻水が一時的に増えることがあります。

短時間で治まり、くしゃみ、咳、元気消失などがなければ、温度変化による可能性があります。

毎回大量に出る、室内へ戻っても続く場合は、鼻炎などの可能性も確認しましょう。

② ほこり・花粉・煙などの刺激

ほこり、花粉、抜け毛、たばこの煙、香水、消臭スプレーなどが鼻の粘膜を刺激すると、透明な鼻水やくしゃみが出ることがあります。

刺激物を避けると治まる場合もありますが、何日も続く場合は、アレルギーや慢性鼻炎なども考えます。

皮膚や耳もかゆがる、足先をなめる場合は、アレルギーとの関係も動物病院へ伝えましょう。

③ 鼻炎・副鼻腔炎

鼻の中や、鼻の奥につながる空間に炎症が起きると、鼻水、くしゃみ、鼻づまりなどが見られます。

鼻炎の原因は一つではありません。

・ウイルスや細菌
・真菌
・アレルギー
・異物
・歯の病気
・鼻腔内のできもの

などが関係することがあります。

鼻炎という状態だけで終わらせず、長引く場合は原因を調べることが大切です。

④ 細菌・ウイルスなどの感染症

感染症によって鼻や喉に炎症が起きると、鼻水だけでなく、くしゃみ、咳、目やに、発熱、元気消失、食欲低下などが見られることがあります。

特に注意したいのは、

・迎えたばかりの子犬
・ワクチン接種が完了していない犬
・ドッグランを利用した犬
・ペットホテルへ預けた犬
・多くの犬と接触した犬

です。

感染症が疑われる場合は、ほかの犬との接触を避け、受診前に動物病院へ鼻水や咳があることを伝えましょう。

⑤ 鼻の中に入った異物

散歩中に草の種、植物片、砂、小さなごみなどを吸い込むと、急に激しいくしゃみや片側の鼻水が始まることがあります。

異物が疑われる変化は次の通りです。

・散歩後から突然始まった
・くしゃみを激しく連発する
・片方の鼻だけから鼻水が出る
・鼻水に血が混じる
・前足や床で鼻をこする
・顔を振り続ける

鼻の奥に入った異物は、外から見えないことがあります。

放置すると炎症や化膿につながる可能性があるため、綿棒やピンセットを入れずに受診してください。

⑥ 歯周病・歯の根元の炎症

犬の上あごの歯は、根元が鼻の空間に近い位置にあります。

歯周病や歯の根元の炎症が進むと、口と鼻の間に通り道ができ、片側から膿や血の混じった鼻水が出ることがあります。

注意したい症状は、

・口臭が強い
・歯石が多い
・歯ぐきが赤い
・片側だけ黄色や茶色の鼻水が出る
・食事中にくしゃみをする
・硬い物を食べたがらない
・目の下や頬が腫れている
・鼻水のにおいが強い

などです。

進行した歯周病が原因の場合、鼻の薬だけでは根本的に改善せず、歯科検査や抜歯などが必要になることがあります。

⑦ アレルギー

花粉、ハウスダスト、カビなどが関係して、透明な鼻水やくしゃみが出ることがあります。

アレルギーが関係する場合は、

・両方の鼻から透明な鼻水が出る
・季節によって症状が増える
・目をこする
・体や耳もかゆがる
・足先をなめる

といった変化が重なることがあります。

ただし、片側だけの鼻水、黄色や緑色の鼻水、鼻血がある場合は、アレルギー以外の原因を優先して確認します。

⑧ 鼻腔内のできもの・腫瘍

鼻の中にできものがあると、鼻の通り道が狭くなり、鼻水、くしゃみ、鼻血などが続くことがあります。

特に注意したいのは、

・中高齢になってから症状が始まった
・片側だけの鼻水が続く
・鼻血を繰り返す
・少しずつ悪化している
・鼻づまりのような音がする
・鼻筋や顔の形が変わってきた
・眼球が押し出されたように見える

場合です。

これらの症状があっても、必ず腫瘍というわけではありません。

慢性鼻炎、異物、歯の病気でも似た症状が出るため、詳しい画像検査や組織検査によって確認します。鼻腔内の腫瘍は進行すると目や脳の周辺へ影響することがあるため、疑わしい症状が続く場合は早めの検査が大切です。

⑨ 先天的な口や鼻の異常

子犬の頃から、水を飲むたびに鼻から液体が出る、食事中にくしゃみをする場合は、口と鼻を分ける部分に先天的な異常がある可能性があります。

食べ物や水が鼻側へ流れると、鼻炎や誤嚥につながることもあります。

子犬の頃から繰り返している場合は、成長を待って様子を見るのではなく、口の中や飲み込み方を確認してもらいましょう。


鼻水の色と状態から確認したいこと

透明でさらさらした鼻水

少量で透明な鼻水は、冷たい空気、ほこり、花粉、興奮などでも出ることがあります。

すぐに治まり、呼吸や元気に変化がなければ、短時間様子を見られる場合があります。

ただし、

・何日も続く
・量が増えている
・片方だけから出る
・くしゃみや咳を伴う
・元気や食欲が落ちている

場合は、透明でも受診を考えましょう。

白く粘り気のある鼻水

鼻水が白く濁って粘り、鼻の周囲に付着する場合は、鼻の粘膜に炎症が起きている可能性があります。

乾燥だけでなく、感染や鼻炎の初期などでも見られることがあります。

鼻づまりのような音、くしゃみ、食欲低下がある場合は早めに相談してください。

黄色・緑色の鼻水

黄色や緑色で、膿のように粘り気のある鼻水は、強い炎症や感染が関係している可能性があります。

特に、

・片側だけに出る
・においが強い
・口臭がある
・顔が腫れている
・元気や食欲がない

場合は、異物、歯の根元の炎症、鼻腔内の病気なども含めて確認が必要です。

赤色・血の混じった鼻水

鼻水に血が混じる原因には、

・激しいくしゃみによる粘膜の傷
・鼻腔内の異物
・外傷
・強い炎症
・歯周病
・鼻腔内のできもの
・血液が固まりにくくなる病気

などがあります。

一度少量出ただけでも、原因が分からない場合は注意が必要です。

片側だけの鼻血、繰り返す鼻血、止まりにくい鼻血は早めに受診してください。

茶色・黒っぽい鼻水

血液が時間の経過で変色すると、茶色や黒っぽく見えることがあります。

土やほこりが混じっている可能性もありますが、においが強い、片側だけ続く、鼻血を繰り返している場合は受診が必要です。

色だけで古い血か汚れかを判断せず、写真を撮って動物病院で確認してもらいましょう。


片方の鼻だけの場合と両方から出る場合

片方の鼻だけから出る場合

片側だけの鼻水は、その側の鼻や歯に問題が起きている可能性があります。

主な原因には、

・鼻腔内の異物
・歯周病や歯根の炎症
・片側の慢性鼻炎
・外傷
・鼻腔内のできもの

などがあります。

急に始まった場合は異物、口臭や目の下の腫れがある場合は歯の病気、徐々に悪化して鼻血も出る場合は鼻腔内の病気などを考えます。

片側だけの症状が続く場合は、透明な鼻水でも長く様子を見ないようにしましょう。

両方の鼻から出る場合

両方の鼻から透明な鼻水が出る場合は、冷気、刺激、アレルギー、感染症などが考えられます。

両側だから軽いとは限りません。

黄色や緑色の鼻水、咳、目やに、発熱、元気消失などがある場合は、感染症や広い範囲の炎症を確認する必要があります。

また、片側から始まった病気が進行し、両側へ広がる場合もあります。


くしゃみ・咳・目やにを伴う場合

鼻水とくしゃみがある

鼻水とくしゃみが同時に出る場合は、刺激、鼻炎、感染症、異物などが考えられます。

散歩後に突然激しいくしゃみを連発し、片側から鼻水や血が出る場合は、草の種などの異物に注意してください。

季節によって繰り返し、両側から透明な鼻水が出る場合は、花粉やハウスダストなどが関係することもあります。

鼻水と咳がある

咳と鼻水が同時に出る場合は、鼻だけでなく喉や気管などにも炎症がある可能性があります。

ほかの犬と接触した後や、迎えたばかりの子犬で咳、鼻水、目やにがある場合は、感染症にも注意が必要です。

呼吸が速い、苦しそう、元気や食欲が落ちている場合は早めに受診してください。

鼻水と目やにがある

鼻と目は、涙の通り道などを介して近い位置にあります。

感染症や鼻の炎症によって、鼻水と目やにが同時に増えることがあります。

子犬で鼻水、目やに、咳、元気消失などが重なる場合は、長く様子を見ずに動物病院へ相談しましょう。


短時間様子を見られる可能性があるケース

次の条件がすべて当てはまる場合は、刺激物を避けながら短時間様子を見られることがあります。

・透明でさらさらした鼻水が少量だけ出た
・冷たい場所やほこりの多い場所にいた直後だった
・左右の鼻から同じ程度出ている
・短時間で治まった
・くしゃみは1~2回だけだった
・鼻血がない
・呼吸が普段通り
・元気と食欲がある
・その後は繰り返していない

ただし、翌日も続く、回数や量が増える、片側だけに変わる場合は受診を考えましょう。

子犬、シニア犬、呼吸器や心臓の持病がある犬は、軽い鼻水でも早めに相談した方が安心です。


早めに動物病院を受診したいケース

次のような場合は、早めに動物病院へ相談してください。

・鼻水が翌日以降も続く
・日ごとに量が増えている
・黄色や緑色の鼻水が出る
・血が混じる
・片方の鼻だけから続く
・くしゃみを何度も連発する
・鼻を前足や床でこする
・鼻水のにおいが強い
・口臭や歯石が目立つ
・食事中にくしゃみをする
・目の下や顔が腫れている
・顔の左右差がある
・咳や目やにも出ている
・呼吸音が変わった
・元気や食欲が低下している
・体重が減ってきた
・シニア犬で症状が長引いている

片側の鼻水、色付きの鼻水、血の混じる鼻水は、異物、歯の病気、鼻腔内の病気などを調べる必要があります。


子犬・成犬・シニア犬で注意点は違う?

子犬の場合

子犬では、感染症や先天的な口・鼻の異常に注意します。

・鼻水
・くしゃみ
・咳
・目やに
・発熱
・元気消失
・食欲低下

が重なる場合は、早めに受診してください。

子犬は体力が少なく、感染症が悪化すると全身状態が急に崩れることがあります。

成犬の場合

成犬では、ほこりや花粉による刺激、アレルギー、鼻炎、異物、歯周病などが考えられます。

散歩後から突然、片側の鼻水と激しいくしゃみが始まった場合は、鼻腔内異物に注意します。

透明な鼻水でも繰り返す場合は、原因を確認してもらいましょう。

シニア犬の場合

シニア犬では、重度の歯周病、慢性鼻炎、鼻腔内のできものなどに注意が必要です。

・片側だけ鼻水が続く
・鼻血を繰り返す
・口臭が強い
・顔の形が変わった
・目が押し出されたように見える
・体重が減っている

場合は、年齢のせいと決めつけず、鼻と歯の詳しい検査を受けましょう。


自宅でできる確認と対応

鼻水の左右・色・量を確認する

鼻水に気づいたら、次の内容を記録します。

・右側か左側か
・両方か
・透明、白、黄色、緑、赤色か
・さらさらか、粘り気があるか
・においがあるか
・拭いてから何分で再び出るか
・くしゃみや咳があるか

鼻水を拭く前に写真を撮っておくと、診察時に伝えやすくなります。

鼻の外側だけをやさしく拭く

鼻の周囲に付いた鼻水は、ぬるま湯で湿らせた清潔なガーゼを使い、外側だけをやさしく拭きます。

乾いて固まっている場合は、無理にはがさず、少しふやかしてから取り除きましょう。

鼻の穴へガーゼや綿棒を入れないでください。

くしゃみや呼吸の動画を撮る

くしゃみ、逆くしゃみ、咳、鼻づまりの音は、診察時に再現されないことがあります。

・音
・口を開けているか
・首や胸の動き
・症状が続く時間
・症状後の呼吸状態

を動画に残しておきましょう。

撮影するために、わざと興奮させたり、強いにおいをかがせたりしないでください。

刺激物を避ける

たばこの煙、香水、芳香剤、消臭スプレー、殺虫剤などの使用を控えます。

掃除をする時は犬を別の場所へ移し、ほこりが落ち着いてから戻しましょう。

エアコンや扇風機の風を、犬の顔へ直接当てないことも大切です。

感染症が疑われる時はほかの犬と離す

鼻水に加えて、咳、くしゃみ、目やに、元気消失などがある場合は、ほかの犬との接触を避けます。

散歩中のあいさつ、ドッグラン、ペットホテル、トリミングなどを控え、受診前に動物病院へ症状を伝えてください。


犬の鼻水が出ている時にやってはいけないこと

鼻の中へ綿棒やピンセットを入れる

異物や固まった鼻水が見えても、綿棒、指、ピンセットを鼻の穴へ入れないでください。

異物を奥へ押し込んだり、鼻の粘膜を傷つけて出血させたりする可能性があります。

異物が刺さっている場合も、自宅で抜かずに受診してください。

人間用の点鼻薬や風邪薬を使う

人間用の点鼻薬、鼻炎薬、風邪薬を自己判断で使わないでください。

犬には危険な成分が含まれている場合があり、異物や歯周病など、薬だけでは改善しない原因もあります。

以前処方された薬や、別の犬の薬の使い回しも避けましょう。

鼻を強く押さえる

鼻水やくしゃみを止めようとして、犬の鼻を強く押さえないでください。

鼻づまりや呼吸困難がある犬では、呼吸をさらに妨げる可能性があります。

アロマや熱い蒸気を吸わせる

アロマオイル、精油、香水、熱い蒸気を犬の鼻へ近づけないでください。

鼻や気道への刺激、中毒、やけどにつながる可能性があります。

加湿する場合も、蒸気を犬の顔へ直接当てないようにします。

鼻血が出た時に顔を上へ向ける

鼻血が出ている犬の顔を無理に上へ向けると、血液を飲み込んだり、気道へ吸い込んだりする可能性があります。

興奮させず、顔を自然な位置に保ち、鼻すじの外側を冷たいタオルで軽く冷やします。

大量に出る、止まらない、呼吸が苦しそうな場合はすぐ受診してください。

食事やサプリだけで治そうとする

鼻水の原因が異物、感染症、歯周病、鼻腔内のできものであれば、フードやサプリメントだけでは改善しません。

特に片側の鼻水、色付きの鼻水、鼻血がある場合は、食事を変更する前に原因を確認してもらいましょう。


動物病院で行われる検査と治療

犬の鼻水が続く場合、動物病院では症状に応じて次のような確認を行います。

・鼻水の色、量、左右差の確認
・鼻や顔の外観確認
・口の中と歯の確認
・目の下や頬の腫れの確認
・心臓や肺の聴診
・血液検査
・鼻水に含まれる細胞や細菌の検査
・レントゲン検査
・歯科用レントゲン検査
・鼻の内部を見る検査
・CT検査
・組織の一部を調べる検査

片側の鼻水や鼻血が続く場合は、鼻の奥、歯の根元、鼻腔内のできものを確認するため、詳しい画像検査が必要になることがあります。

治療方法は原因によって異なります。

・異物の除去
・感染に合わせた治療
・鼻炎への治療
・アレルギーへの対応
・歯周病の歯科治療
・口と鼻の間にできた穴を閉じる処置
・鼻腔内のできものに対する治療
・呼吸が苦しい場合の酸素吸入

鼻水を一時的に止めるだけでなく、原因に合わせた治療を受けることが大切です。


生活環境との関係

ほこりや花粉を減らす

床、カーペット、犬用ベッドにたまったほこりや花粉は、鼻への刺激になることがあります。

・室内を定期的に掃除する
・犬用ベッドや毛布を洗う
・散歩後に顔や体をやさしく拭く
・空気が乾燥しすぎないようにする
・犬の近くで煙やスプレーを使わない

といった環境管理を行いましょう。

ただし、環境を整えても症状が続く場合は、鼻や歯の病気がないか確認してください。

口の状態も確認する

鼻水が続く時は、鼻だけでなく口の中も確認します。

・口臭が強い
・歯石が多い
・歯ぐきが赤い
・食べにくそうにする
・目の下が腫れている

場合は、歯周病が鼻へ影響している可能性があります。

すでに片側の鼻水や鼻血が出ている場合は、自宅の歯磨きだけで解決しようとせず、動物病院で歯の根元まで確認してもらいましょう。


受診時に伝えるとよいこと

動物病院へ相談する時は、次の内容を伝えると診察がスムーズです。

・いつから鼻水が出ているか
・急に始まったか、徐々に増えたか
・右側、左側、両側のどこから出るか
・鼻水の色
・さらさらか、粘り気があるか
・においがあるか
・鼻血があるか
・くしゃみをしているか
・咳や目やにがあるか
・鼻や顔をこするか
・呼吸音が変わったか
・口臭や歯石が気になるか
・顔や目の下が腫れているか
・元気と食欲があるか
・体重が減っていないか
・散歩後から急に始まったか
・ほかの犬と接触したか
・使用した薬やスプレーがあるか

鼻水を拭く前の写真や、くしゃみと呼吸の動画も診察の参考になります。


よくある質問

Q. 透明な鼻水なら様子を見ても大丈夫ですか?

少量で短時間だけ出て、その後は普段通りなら、一時的な刺激の可能性があります。

ただし、透明でも何日も続く、片側だけに出る、量が増える、くしゃみや呼吸の異常を伴う場合は受診してください。

Q. 片方の鼻だけから鼻水が出るのはなぜですか?

鼻の中の異物、歯の根元の炎症、片側の鼻炎、鼻腔内のできものなどが考えられます。

片側だけの鼻水が続く場合は、透明でも動物病院へ相談しましょう。

Q. 黄色や緑色の鼻水はすぐ病院へ行くべきですか?

黄色や緑色で粘り気のある鼻水は、強い炎症や感染が関係する可能性があります。

においが強い、片側だけに出る、元気や食欲が低下している場合は、早めに受診してください。

Q. 鼻水と口臭は関係がありますか?

重度の歯周病が鼻側へ広がると、強い口臭、片側の鼻水、鼻血、食事中のくしゃみなどが見られることがあります。

口臭や歯石が強い場合は、鼻だけでなく歯の状態も確認してもらいましょう。

Q. 鼻水を吸い取ってもいいですか?

家庭用の器具で強く吸い取るのは避けてください。

鼻の粘膜を傷つけたり、犬を興奮させて呼吸へ負担をかけたりする可能性があります。

鼻の外側に付いた鼻水だけを、湿らせたガーゼでやさしく拭きましょう。

Q. 人間用の点鼻薬を使えますか?

使用しないでください。

犬には危険な成分が含まれている場合があり、鼻水の原因によって必要な治療も異なります。

診察後に犬へ処方された薬を使用してください。

Q. 鼻水と一緒に鼻血が出ました

激しいくしゃみによる粘膜の傷だけでなく、異物、歯周病、強い炎症、鼻腔内のできものなども考えられます。

原因が分からない、片側だけに出る、繰り返す、止まりにくい場合は早めに受診してください。


まとめ|犬の鼻水は色だけでなく左右差と呼吸状態を確認する

犬の鼻水は、冷たい空気、ほこり、花粉などの一時的な刺激でも出ることがあります。

一方で、鼻水が続く原因には、

・鼻炎、副鼻腔炎
・感染症
・アレルギー
・鼻腔内の異物
・歯周病、歯の根元の炎症
・鼻腔内のできもの
・先天的な口や鼻の異常

などがあります。

鼻水を見つけた時は、

・透明、白、黄色、緑、赤色のどれか
・さらさらか、粘り気があるか
・片方だけか、両方か
・くしゃみ、咳、目やにがあるか
・口臭や顔の腫れがあるか
・呼吸が苦しくないか

を確認してください。

特に、

・片方の鼻だけから続く
・黄色や緑色でにおいがある
・血が混じる
・鼻血を繰り返す
・顔や目の下が腫れている
・シニア犬で徐々に悪化している

場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。

口を開けて呼吸する、胸やお腹を大きく動かす、舌や歯ぐきが青紫色になる場合は緊急です。

鼻の中へ綿棒を入れたり、人間用の点鼻薬を使ったりせず、すぐに受診できる動物病院へ連絡してください。


関連リンク(重要)

鼻水と一緒にくしゃみを繰り返している場合は、鼻への刺激や異物、鼻炎などの原因も確認してください。
・犬のくしゃみの記事

鼻水だけでなくカハッ、ケッケッと咳をしている場合は、鼻から喉や気管までの症状を確認しましょう。
・犬の咳の記事

迎えたばかりの子犬や、ほかの犬との接触後に鼻水と咳が出ている場合は、呼吸器感染症にも注意が必要です。
・犬伝染性気管気管支炎(ケンネルコフ)の記事

子犬の鼻水、目やに、咳、元気消失が重なる場合は、感染症の症状も確認してください。
・犬ジステンパーウイルスの記事

鼻水に加えて目やにが増えている場合は、目の炎症や全身状態も確認しましょう。
・犬の目やにが多い記事

片側の鼻水、強い口臭、歯石、目の下の腫れがある場合は、歯周病が鼻へ影響している可能性があります。
・犬の歯周病の記事

口を開けて息をする、胸やお腹を大きく動かす場合は、鼻水よりも呼吸状態を優先してください。
・犬の呼吸が速い・荒い記事

鼻水だけでなく元気や食欲も低下している場合は、全身状態の変化を確認しましょう。
・犬が元気がない記事
・犬の食欲がない記事


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