犬のくしゃみが多い原因とは?連発・鼻水・鼻血がある時の危険サインと受診目安

愛犬が何度も続けてくしゃみをしている。

散歩から帰った後、急に激しいくしゃみが始まった。

片方の鼻から鼻水が出ている。

くしゃみに血が混じっている。

このような変化があると、「花粉やほこりのせい?」「風邪をひいたのかな?」と心配になりますよね。

犬も、鼻へほこりや毛が入った時や、強いにおいをかいだ時に、一時的なくしゃみをすることがあります。

1~2回で治まり、その後は普段通りであれば、鼻への軽い刺激による可能性があります。

一方で、何度も連発する、数日間続く、片方の鼻だけから鼻水が出る、鼻血や顔の腫れを伴う場合は注意が必要です。

犬のくしゃみには、

・花粉やほこりなどの刺激
・鼻炎
・細菌やウイルスによる感染症
・草の種などの異物
・重度の歯周病
・鼻の中のできもの
・鼻腔内腫瘍

などが関係することがあります。

特にシニア犬で、片側だけの鼻水や鼻血、長引くくしゃみ、顔つきの左右差がある場合は、歯の根元の炎症や鼻腔内の病気を確認する必要があります。

また、「ブーブー」「グググッ」と鼻から強く息を吸い込む症状は、通常のくしゃみではなく逆くしゃみの可能性があります。

逆くしゃみは短時間で自然に治まることも多いですが、頻繁に繰り返す、長く続く、鼻血や呼吸困難を伴う場合は受診が必要です。

この記事では、犬がくしゃみをする主な原因、逆くしゃみとの違い、片側だけ症状が出る場合の注意点、様子を見られる状態、すぐに受診すべき危険サインを解説します。

この記事でわかること

・犬がくしゃみをする主な原因
・一時的なくしゃみと病気によるくしゃみの違い
・通常のくしゃみと逆くしゃみの見分け方
・片側だけ鼻水が出る場合の注意点
・鼻血を伴う時に考えられること
・すぐ受診すべき危険サイン
・自宅でできる確認と対応
・くしゃみがある時にやってはいけないこと
・動物病院で行われる検査と治療


  1. 犬のくしゃみとは?
    1. 遊んでいる時にくしゃみをすることもある
  2. 一時的なくしゃみと注意が必要なくしゃみ
    1. 一時的な刺激の可能性がある状態
    2. 病気や異物が疑われる状態
  3. 通常のくしゃみと逆くしゃみの違い
    1. 通常のくしゃみ
    2. 逆くしゃみ
    3. 逆くしゃみでも受診が必要な場合
  4. まず確認したい危険サイン
    1. 鼻血が少量でも繰り返す場合は注意する
  5. 犬のくしゃみが多くなる主な原因
    1. ① ほこり・毛・花粉などの刺激
    2. ② 香水・煙・スプレーなどの刺激
    3. ③ 鼻炎
    4. ④ 細菌・ウイルスなどの感染症
    5. ⑤ 鼻の中に入った異物
    6. ⑥ アレルギー
    7. ⑦ 歯周病
    8. ⑧ 鼻腔内のできもの・腫瘍
    9. ⑨ 鼻ダニなどの寄生虫
  6. 片側だけの場合と両側に症状がある場合
    1. 片側だけに症状がある場合
    2. 両側に症状がある場合
  7. 鼻水の色から確認したいこと
    1. 透明でさらさらした鼻水
    2. 白く粘り気のある鼻水
    3. 黄色・緑色の鼻水
    4. 赤色・血の混じった鼻水
  8. 一時的に様子を見られる可能性があるケース
  9. 早めに動物病院を受診したいケース
  10. 子犬・成犬・シニア犬で注意点は違う?
    1. 子犬の場合
    2. 成犬の場合
    3. シニア犬の場合
  11. 自宅でできる確認と対応
    1. くしゃみの動画を撮影する
    2. 鼻水の左右・色・量を確認する
    3. 鼻の外側だけを清潔にする
    4. 刺激物を避けて換気する
    5. 感染症が疑われる場合はほかの犬と離す
  12. 犬がくしゃみをしている時にやってはいけないこと
    1. 鼻の中へ綿棒やピンセットを入れる
    2. 人間用の点鼻薬や風邪薬を使う
    3. 鼻を強く押さえる
    4. 鼻血が出た時に上を向かせる
    5. 数週間様子を見続ける
  13. 動物病院で行われる検査と治療
  14. 生活環境との関係
    1. ほこりや花粉を減らす
    2. 強いにおいを犬の近くで使わない
    3. 口の状態も確認する
  15. 受診時に伝えるとよいこと
  16. よくある質問
    1. Q. 犬が1回だけくしゃみをしました。病気ですか?
    2. Q. 犬がくしゃみを連発するのはなぜですか?
    3. Q. ブーブーという音はくしゃみですか?
    4. Q. 透明な鼻水なら様子を見ても大丈夫ですか?
    5. Q. くしゃみと一緒に鼻血が出ました
    6. Q. くしゃみと口臭は関係ありますか?
    7. Q. 犬用の鼻炎薬を使ってもいいですか?
  17. まとめ|犬のくしゃみは回数だけでなく鼻水の左右と色も確認する
  18. 関連リンク(重要)
  19. 【最新版】私がおすすめする犬用品10選

犬のくしゃみとは?

くしゃみは、鼻の中に入った異物や刺激物を外へ出そうとする体の反応です。

犬が通常のくしゃみをする時は、鼻から勢いよく息を吐き出し、頭を前後に振るような動きをすることがあります。

確認したいポイントは次の通りです。

・何回続けてくしゃみをしたか
・1日に何度起こるか
・いつから始まったか
・散歩後や掃除中に増えるか
・片方の鼻だけか、両方か
・鼻水が出ているか
・鼻水の色やにおい
・血が混じっていないか
・鼻や顔を前足でこすっていないか
・呼吸が苦しそうではないか
・元気や食欲に変化がないか

くしゃみの回数だけでなく、鼻水、鼻血、顔の腫れ、呼吸状態などを一緒に確認することが大切です。

遊んでいる時にくしゃみをすることもある

犬は遊びに興奮している時や、相手へ敵意がないことを伝えるような場面で、短いくしゃみをすることがあります。

遊びをやめると治まり、鼻水や呼吸の異常がなく、その後も元気であれば、病気ではない可能性があります。

ただし、遊んでいない時にも繰り返す、鼻水や鼻血が出る場合は、興奮だけが原因とは判断しないでください。


一時的なくしゃみと注意が必要なくしゃみ

一時的な刺激の可能性がある状態

次のような場合は、鼻に入ったほこりや強いにおいなどによる一時的な刺激の可能性があります。

・1~2回だけくしゃみをした
・すぐに治まった
・透明な鼻水が少量だけ出た
・鼻血がない
・呼吸が普段通り
・鼻や顔を気にしていない
・元気と食欲が普段通り
・その後は繰り返していない

このような場合は、刺激物を避けながら短時間様子を見られることがあります。

病気や異物が疑われる状態

次のような場合は、鼻の中に炎症や異物がある可能性があります。

・くしゃみを何度も連発する
・数時間から数日続いている
・日ごとに回数が増えている
・片方の鼻だけから鼻水が出る
・黄色や緑色の鼻水が出る
・鼻水に血が混じる
・鼻や顔を前足でこする
・口臭が強くなった
・顔や目の下が腫れている
・元気や食欲が低下している

片側だけに続く鼻水や鼻血は、異物、歯周病、鼻腔内の腫瘍など、鼻の一部に起きている問題のサインになることがあります。


通常のくしゃみと逆くしゃみの違い

逆くしゃみは、通常のくしゃみとは空気の流れる方向が異なります。

通常のくしゃみ

通常のくしゃみでは、鼻から空気を勢いよく外へ吐き出します。

・ハクション
・クシュン
・フンッ

という音が聞こえ、頭を振るような動きをすることがあります。

鼻の中に入ったほこり、毛、花粉などを外へ出そうとする反応です。

逆くしゃみ

逆くしゃみでは、鼻から空気を強く吸い込みます。

・ブーブー
・ズーズー
・グググッ
・ガーガー

という音が聞こえ、首を前へ伸ばし、胸やお腹を大きく動かすことがあります。

数秒から短時間で治まり、その後は普段通りに戻ることも多い症状です。

逆くしゃみでも受診が必要な場合

次のような場合は、単なる一時的な逆くしゃみではない可能性があります。

・毎日何度も繰り返す
・以前より回数が増えた
・長時間治まらない
・鼻水や鼻血を伴う
・発作後も呼吸が苦しそう
・元気や食欲が落ちている
・散歩後から急に始まった
・鼻を床や前足でこする

頻繁な逆くしゃみには、慢性鼻炎、鼻の奥の異物、ポリープや腫瘍などが関係する場合があります。


まず確認したい危険サイン

次の症状がある場合は、くしゃみだけの問題ではない可能性があります。

・口を開けて苦しそうに呼吸している
・胸やお腹を大きく動かしている
・舌や歯ぐきが青紫色または白っぽい
・鼻血が止まらない
・大量の血が出ている
・くしゃみの後に倒れた
・顔や鼻の形が急に変わった
・目の下や頬が大きく腫れている
・鼻へ異物が刺さっている
・ぐったりして動けない
・呼びかけへの反応が鈍い

呼吸が苦しそう、舌の色が変わる、意識がぼんやりする場合は緊急です。

犬を興奮させず、夜間や休日でも受診できる動物病院へ連絡してください。

鼻血が少量でも繰り返す場合は注意する

鼻をぶつけた直後や、激しいくしゃみで鼻の粘膜が傷つき、少量の血が出ることはあります。

しかし、

・原因が分からない
・何度も繰り返す
・片方の鼻だけから出る
・鼻水にも血が混ざる
・シニア犬で初めて出た
・顔の腫れや変形がある

場合は、早めに動物病院へ相談してください。

長引く片側性の鼻血やくしゃみには、歯周病や鼻腔内腫瘍などが関係することがあります。


犬のくしゃみが多くなる主な原因

① ほこり・毛・花粉などの刺激

ほこり、抜け毛、花粉、砂ぼこりなどが鼻へ入ると、一時的にくしゃみが出ることがあります。

掃除中や風の強い日の散歩後に数回だけ出て、すぐ治まる場合は、軽い刺激の可能性があります。

ただし、同じ季節に何度も繰り返す、透明な鼻水や目のかゆみ、皮膚のかゆみもある場合は、アレルギーなどが関係することもあります。

② 香水・煙・スプレーなどの刺激

たばこの煙、香水、消臭スプレー、殺虫剤、掃除用品などの強いにおいは、犬の鼻や喉を刺激することがあります。

犬の近くでスプレーを噴霧せず、使用後は換気を行いましょう。

刺激物を避けてもくしゃみが続く場合は、鼻炎やほかの原因を確認する必要があります。

③ 鼻炎

鼻の粘膜に炎症が起きると、くしゃみや鼻水が続くことがあります。

鼻炎では、

・くしゃみを繰り返す
・透明、白、黄色、緑色の鼻水が出る
・鼻を気にする
・鼻が詰まったような呼吸音がする
・においをかぎにくそうにする
・食欲が落ちる

などが見られることがあります。

鼻炎を起こす原因には、感染、異物、アレルギー、歯の病気、腫瘍などがあります。

「鼻炎」という状態だけで終わらせず、長引く場合は原因を調べることが大切です。

④ 細菌・ウイルスなどの感染症

感染症によって鼻や喉に炎症が起きると、くしゃみ、鼻水、咳、目やに、発熱などが見られる場合があります。

特に、

・迎えたばかりの子犬
・ワクチン接種が完了していない犬
・ペットホテルを利用した犬
・ドッグランなどで多くの犬と接触した犬

では注意が必要です。

くしゃみや鼻水に加えて、咳、目やに、元気消失、食欲低下がある場合は、ほかの犬との接触を避け、受診前に動物病院へ電話してください。

⑤ 鼻の中に入った異物

散歩中に草の種、植物片、砂、小さなごみなどを吸い込むと、突然激しいくしゃみを連発することがあります。

異物が疑われる変化は次の通りです。

・散歩後から急に始まった
・片方の鼻を気にしている
・激しいくしゃみを連発する
・前足や床で鼻をこする
・片方の鼻から鼻水や血が出る
・急に逆くしゃみも増えた

鼻の奥に入った異物は、外から見えないことがあります。

綿棒やピンセットを鼻へ入れず、早めに動物病院で確認してもらいましょう。鼻の奥の異物によって、くしゃみや逆くしゃみが繰り返されることがあります。

⑥ アレルギー

花粉、ハウスダスト、カビなどが刺激となり、くしゃみや透明な鼻水が出ることがあります。

アレルギーが関係する場合は、

・季節によって増える
・両方の鼻から透明な鼻水が出る
・目をこする
・耳や体もかゆがる
・足先をなめる

といった変化が重なることがあります。

ただし、片方だけの鼻水、黄色や緑色の鼻水、鼻血がある場合は、アレルギー以外の原因も確認してください。

⑦ 歯周病

犬の上あごの歯の根元は、鼻の空間と近い位置にあります。

歯周病が進行し、歯の根元から鼻側へ炎症が広がると、くしゃみや鼻水が出ることがあります。

歯周病が疑われる変化は次の通りです。

・口臭が強い
・歯石が多い
・歯ぐきが赤い
・食べにくそうにする
・片方の鼻から鼻水が出る
・くしゃみが長期間続く
・目の下や頬が腫れている

重度の歯周病では、口と鼻の間に通り道ができ、くしゃみや鼻水が続くことがあります。

⑧ 鼻腔内のできもの・腫瘍

鼻の中にポリープや腫瘍ができると、鼻の通り道が狭くなり、くしゃみや鼻水、鼻血が続くことがあります。

特に注意したい変化は次の通りです。

・シニア犬で初めて症状が出た
・数週間以上くしゃみが続く
・片方の鼻だけから鼻水が出る
・鼻血を繰り返す
・顔の左右差が出てきた
・目から涙が増えた
・鼻が詰まったような呼吸音がする
・少しずつ症状が悪化している

これらの症状だけで腫瘍と決まるわけではありません。

歯周病や慢性鼻炎でも似た症状が出るため、画像検査や鼻の内部の検査で原因を確認します。

⑨ 鼻ダニなどの寄生虫

まれですが、鼻の中に寄生するダニなどによって、くしゃみ、逆くしゃみ、鼻水、鼻血、鼻をこするしぐさが見られることがあります。

見た目だけでは診断できないため、症状が続く場合は鼻の中の詳しい検査が必要です。

市販の殺虫剤や耳用の薬を、鼻へ入れないでください。


片側だけの場合と両側に症状がある場合

片側だけに症状がある場合

片方の鼻だけから鼻水や鼻血が出る場合は、その側の鼻や歯に局所的な問題が起きている可能性があります。

主な原因には、

・鼻腔内の異物
・歯の根元の炎症
・口と鼻の間にできた通り道
・片側の慢性鼻炎
・鼻腔内のできもの
・外傷

などがあります。

片側だけの症状が続く場合は、「軽い風邪」と考えて長く様子を見ないようにしましょう。

両側に症状がある場合

両方の鼻から鼻水が出る場合は、刺激、感染症、アレルギー、広範囲の鼻炎などが考えられます。

ただし、片側から始まった病気が進行して両側へ広がることもあります。

両側だから軽いとは限りません。

呼吸が苦しい、黄色や緑色の鼻水が多い、元気や食欲が落ちている場合は受診してください。


鼻水の色から確認したいこと

透明でさらさらした鼻水

少量で透明な鼻水は、冷たい空気、ほこり、花粉、興奮などでも出ることがあります。

短時間で治まり、ほかの症状がなければ様子を見られる場合があります。

量が多い、何日も続く、目や皮膚のかゆみもある場合は、鼻炎やアレルギーなどを確認しましょう。

白く粘り気のある鼻水

鼻水が白く粘り、鼻の周りに付着する場合は、鼻の粘膜の炎症や乾燥などが関係することがあります。

鼻が詰まったような呼吸音や食欲低下がある場合は、早めに受診してください。

黄色・緑色の鼻水

黄色や緑色の鼻水は、鼻の中で強い炎症や感染が起きている可能性があります。

片側だけに出ている場合は、異物や歯周病なども考えられます。

においが強い、顔が腫れている、元気や食欲がない場合は早めに受診しましょう。

赤色・血の混じった鼻水

鼻水に血が混じる場合は、強いくしゃみによる粘膜の傷、異物、外傷、重度の炎症、歯周病、鼻腔内の腫瘍などが考えられます。

原因が分からない鼻血や、繰り返す鼻血は、少量でも動物病院へ相談してください。


一時的に様子を見られる可能性があるケース

次の条件がすべて当てはまる場合は、刺激物を避けながら短時間様子を見られることがあります。

・くしゃみが1~2回だけだった
・すぐ普段通りに戻った
・鼻水は出ていない、または透明で少量
・鼻血がない
・鼻や顔をこすっていない
・呼吸が普段通り
・元気と食欲がある
・その後は繰り返していない

ただし、同じ日に何度も繰り返す、翌日も続く、鼻水が増える場合は受診を考えましょう。

子犬、シニア犬、呼吸器の持病がある犬は、軽い症状でも早めに相談した方が安心です。


早めに動物病院を受診したいケース

次のような場合は、早めに動物病院へ相談してください。

・くしゃみを何度も連発する
・翌日以降も症状が続く
・日ごとに回数が増える
・片方の鼻だけから鼻水が出る
・黄色や緑色の鼻水が出る
・鼻水に血が混じる
・鼻血を繰り返す
・鼻を前足や床でこする
・口臭が急に強くなった
・目の下や頬が腫れている
・顔の左右差がある
・咳や目やにも出ている
・元気や食欲が低下している
・呼吸音が以前と違う
・シニア犬で症状が長引いている

特に、呼吸困難、舌の色の変化、止まらない鼻血、意識の低下がある場合は緊急です。

診療時間外でも、受診できる動物病院へ連絡してください。


子犬・成犬・シニア犬で注意点は違う?

子犬の場合

子犬では、感染症や異物に注意します。

迎えたばかりの子犬やワクチン接種が完了していない犬で、

・くしゃみ
・鼻水
・咳
・目やに
・元気消失
・食欲低下

が重なる場合は、早めに受診してください。

ほかの犬への感染を防ぐため、受診前に動物病院へ症状を伝えましょう。

成犬の場合

成犬では、花粉やほこりによる刺激、鼻炎、異物、アレルギー、歯周病などが考えられます。

散歩後に突然激しいくしゃみが始まった場合は、草の種などの異物に注意します。

片方の鼻だけを気にする場合も、早めに確認してもらいましょう。

シニア犬の場合

シニア犬では、重度の歯周病、慢性鼻炎、鼻腔内のできものなどにも注意が必要です。

・数週間以上続く
・片側だけ鼻水が出る
・鼻血を繰り返す
・口臭が強い
・顔の形が変わった
・目から涙が増えた
・体重が減っている

場合は、年齢のせいと決めつけず、鼻と口の詳しい検査を受けましょう。


自宅でできる確認と対応

くしゃみの動画を撮影する

通常のくしゃみ、逆くしゃみ、咳は、見た目や音が似ることがあります。

可能であれば、次の様子を動画に残しましょう。

・音
・口を開けているか
・鼻から吐いているか、吸っているか
・首や胸の動き
・症状が続く時間
・発作後の呼吸状態

動画を撮るために、わざと興奮させたり、強いにおいをかがせたりしないでください。

鼻水の左右・色・量を確認する

鼻水が出ている場合は、

・右側か左側か
・両方か
・透明、白、黄色、緑、赤色か
・さらさらか、粘り気があるか
・においがあるか
・拭いてもすぐ増えるか

を確認します。

鼻水を拭く前に写真を撮っておくと、診察時に説明しやすくなります。

鼻の外側だけを清潔にする

鼻水が鼻の周囲に付いている場合は、ぬるま湯で湿らせた清潔なガーゼを使い、外側だけをやさしく拭きます。

鼻の穴へガーゼや綿棒を入れないでください。

乾いて固まっている場合も、無理にはがさず、ふやかしてから拭き取りましょう。

刺激物を避けて換気する

たばこの煙、香水、消臭剤、殺虫剤、掃除用品などの使用を控えます。

ほこりが舞わないように掃除し、犬を別の部屋へ移動させてから換気しましょう。

エアコンや扇風機の風を、犬の顔へ直接当てないことも大切です。

感染症が疑われる場合はほかの犬と離す

くしゃみ、鼻水、咳、目やにが重なり、感染症の可能性がある場合は、ほかの犬との接触を避けます。

ドッグラン、ホテル、トリミング、散歩中のあいさつを控え、食器やおもちゃも分けましょう。

受診前には、くしゃみや咳があることを動物病院へ伝えてください。


犬がくしゃみをしている時にやってはいけないこと

鼻の中へ綿棒やピンセットを入れる

異物が見えても、綿棒、指、ピンセットを鼻へ入れないでください。

犬が急に動くと、異物を奥へ押し込んだり、鼻の粘膜を傷つけたりする可能性があります。

鼻に物が刺さっている場合も、自宅で抜かずに受診してください。

人間用の点鼻薬や風邪薬を使う

人間用の点鼻薬、鼻炎薬、風邪薬を自己判断で使用しないでください。

犬には危険な成分が含まれることがあり、原因によって必要な治療も異なります。

以前処方された薬や、別の犬の薬の使い回しも避けましょう。

鼻を強く押さえる

くしゃみや逆くしゃみを止めようとして、鼻を長時間強く押さえないでください。

呼吸が苦しそうな犬や、鼻が詰まっている犬では危険です。

短時間で治まらない場合は、無理な処置をせず、動物病院へ相談してください。

鼻血が出た時に上を向かせる

鼻血が出ている犬の顔を無理に上へ向けると、血液を飲み込んだり吸い込んだりする可能性があります。

興奮させず、顔を自然な位置に保ち、鼻の外側を冷たいタオルで軽く冷やします。

出血が止まらない、大量に出る、呼吸が苦しそうな場合はすぐ受診してください。

数週間様子を見続ける

くしゃみが続いていても、初期には元気や食欲が保たれていることがあります。

片側の鼻水や鼻血、口臭、顔の腫れがある場合は、元気があっても詳しい検査が必要です。


動物病院で行われる検査と治療

犬のくしゃみが続く場合、動物病院では状態に応じて次のような確認を行います。

・症状が始まった時期の聞き取り
・鼻と顔の外観確認
・鼻水の左右、色、量の確認
・口の中と歯の状態の確認
・目の下や頬の腫れの確認
・胸や気道の聴診
・血液検査
・鼻水の細胞や細菌の検査
・レントゲン検査
・歯科用レントゲン検査
・鼻の内視鏡検査
・CT検査
・組織の一部を調べる検査

片側の鼻水や鼻血が続く場合は、鼻の奥や歯の根元を確認するために、CTや内視鏡などの検査が必要になることがあります。

治療方法は原因によって異なります。

・鼻炎や感染に対する治療
・鼻の異物の除去
・歯周病に対する歯科治療
・アレルギーへの対応
・鼻腔内のできものに対する治療
・呼吸状態が悪い場合の酸素吸入
・必要に応じた外科治療

くしゃみ止めだけで症状を抑えるのではなく、原因に合わせて治療することが大切です。


生活環境との関係

ほこりや花粉を減らす

床や犬用ベッドにたまったほこり、花粉、抜け毛は、鼻への刺激になることがあります。

・室内を定期的に掃除する
・犬用ベッドや毛布を洗う
・散歩後に顔や体をやさしく拭く
・花粉が多い日は換気時間を調整する

など、生活環境を整えましょう。

ただし、環境を整えてもくしゃみが続く場合は、鼻の病気がないか確認してください。

強いにおいを犬の近くで使わない

香水、芳香剤、消臭スプレー、殺虫剤などは、犬の鼻や喉を刺激することがあります。

スプレーを使う場合は犬を別室へ移し、十分に換気してから戻しましょう。

口の状態も確認する

くしゃみが続く時は、鼻だけでなく口の状態も確認します。

・口臭が強い
・歯石が多い
・歯ぐきが赤い
・食べにくそうにする
・顔や目の下が腫れている

場合は、歯周病が鼻へ影響している可能性があります。

自宅の歯磨きだけで治そうとせず、動物病院で歯の根元まで確認してもらいましょう。


受診時に伝えるとよいこと

動物病院へ相談する時は、次の内容を伝えると診察がスムーズです。

・いつからくしゃみをしているか
・急に始まったか、徐々に増えたか
・1日に何回程度出るか
・何回連続するか
・通常のくしゃみか、逆くしゃみのような音か
・散歩後や掃除中に増えるか
・片方の鼻か、両方か
・鼻水の色、量、におい
・鼻血があるか
・鼻を前足や床でこするか
・咳や目やにもあるか
・口臭や歯石が気になるか
・顔や目の下が腫れていないか
・元気と食欲があるか
・ほかの犬と接触したか
・ペットホテルなどを利用したか
・異物を吸い込んだ可能性があるか
・使用した薬やスプレーがあるか

くしゃみや逆くしゃみの動画、鼻水を拭く前の写真も診察の参考になります。


よくある質問

Q. 犬が1回だけくしゃみをしました。病気ですか?

ほこりや毛が鼻へ入り、1~2回だけくしゃみをすることはあります。

すぐ治まり、鼻水や呼吸の異常がなく、元気と食欲が普段通りであれば、短時間様子を見られる場合があります。

繰り返す場合は受診を考えましょう。

Q. 犬がくしゃみを連発するのはなぜですか?

鼻への刺激、異物、鼻炎、感染症などが考えられます。

散歩後に突然始まり、片方の鼻を気にする場合は、草の種などの異物にも注意が必要です。

何度も連発する場合は、動画を撮影して動物病院へ相談してください。

Q. ブーブーという音はくしゃみですか?

鼻から空気を強く吸い込み、首を伸ばして「ブーブー」「グググッ」と音を出す場合は、逆くしゃみの可能性があります。

短時間で治まり、その後普段通りなら問題ないこともあります。

頻繁に繰り返す、長く続く、鼻水や鼻血がある場合は受診してください。

Q. 透明な鼻水なら様子を見ても大丈夫ですか?

少量で短時間だけなら、刺激や温度変化による可能性があります。

ただし、何日も続く、量が多い、片方だけに出る、くしゃみを繰り返す場合は、透明でも動物病院へ相談しましょう。

Q. くしゃみと一緒に鼻血が出ました

激しいくしゃみで鼻の粘膜が傷つくこともありますが、異物、歯周病、強い炎症、鼻腔内の病気などでも鼻血が出ます。

出血が止まらない、繰り返す、片方だけから出る場合は早めに受診してください。

Q. くしゃみと口臭は関係ありますか?

重度の歯周病が鼻側へ広がると、口臭、くしゃみ、片側の鼻水、顔の腫れなどが見られることがあります。

口臭や歯石が強く、くしゃみも続く場合は、鼻だけでなく歯の状態も確認してもらいましょう。

Q. 犬用の鼻炎薬を使ってもいいですか?

原因が分からない状態で自己判断して使うのは避けてください。

異物、歯周病、感染症、鼻腔内のできものでは、必要な治療が異なります。

動物病院で原因を確認し、処方された薬を使用しましょう。


まとめ|犬のくしゃみは回数だけでなく鼻水の左右と色も確認する

犬のくしゃみは、鼻へ入ったほこりや毛などによる一時的な反応の場合があります。

一方で、何度も繰り返すくしゃみには、

・ほこり、花粉、強いにおい
・鼻炎
・感染症
・鼻腔内の異物
・アレルギー
・歯周病
・鼻腔内のできものや腫瘍
・鼻の寄生虫

などが関係することがあります。

特に、

・片方の鼻だけから鼻水が出る
・黄色や緑色の鼻水が出る
・鼻血を繰り返す
・口臭が強い
・顔や目の下が腫れている
・数週間以上続いている
・シニア犬で初めて症状が出た

場合は、早めに動物病院へ相談してください。

通常のくしゃみは鼻から空気を吐き出しますが、逆くしゃみでは鼻から空気を強く吸い込みます。

見分けが難しい場合は、症状を動画で撮影して受診時に見せましょう。

自宅では、鼻の中へ綿棒やピンセットを入れたり、人間用の点鼻薬を使ったりしないでください。

呼吸が苦しそう、舌が青紫色になる、鼻血が止まらない場合は、夜間でも動物病院へ連絡しましょう。


関連リンク(重要)

くしゃみと一緒に鼻水が出ている場合は、鼻水の色や片側だけに出ていないかも確認してください。
・犬の鼻水の記事

くしゃみに加えて咳や吐くようなしぐさがある場合は、呼吸器症状との違いも確認してください。
・犬の咳の記事
・犬が吐きそうで吐かない記事

口臭、歯石、歯ぐきの腫れと一緒にくしゃみが続く場合は、歯周病が鼻へ影響している可能性があります。
・犬の歯周病の記事

子犬のくしゃみ、鼻水、咳、目やに、元気消失が重なる場合は、感染症にも注意が必要です。
・犬ジステンパーウイルスの記事
・犬伝染性気管気管支炎(ケンネルコフ)の記事

くしゃみと一緒に目やにが増えている場合は、目の状態も確認してください。
・犬の目やにが多い記事

呼吸が速い、口を開けて息をする、胸やお腹を大きく動かす場合は、くしゃみよりも呼吸状態を優先してください。
・犬の呼吸が速い・荒い記事

くしゃみや鼻水だけでなく元気や食欲も低下している場合は、全身状態の変化を確認しましょう。
・犬が元気がない記事
・犬の食欲がない記事


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