
最近、愛犬の水を飲む量が増えた気がする。
水の器がすぐ空になる。
夜中にも水を飲みに行く。
おしっこの量や回数も増えた。
このような変化があると、「暑いからかな」「ドライフードだからかな」と思う一方で、病気ではないかと不安になりますよね。
犬が水をよく飲む理由には、自然なものもあります。
暑い日、運動後、ドライフード中心の食事、塩分の多いものを食べた後などは、一時的に飲水量が増えることがあります。
しかし、数日続けて明らかに水を飲む量が増えている場合や、尿の量も増えている場合は注意が必要です。
犬の多飲多尿は、糖尿病、腎臓病、クッシング症候群、子宮蓄膿症、肝臓の病気、薬の影響などで見られることがあります。
特に、
「水をよく飲む」
「尿の量が増えた」
「食欲や体重が変わった」
「元気がない」
「お腹が張っている」
「尿の色やにおいが変わった」
このような変化が重なっている場合は、早めに動物病院へ相談した方が安心です。
この記事では、犬が水をよく飲む時に考えられる原因、多飲多尿の見分け方、受診すべき危険サイン、自宅でできる飲水量の測り方、やってはいけない対応をわかりやすく解説します。
この記事でわかること
・犬が水をよく飲む時に考えられる原因
・正常な飲水量と多飲の目安
・多飲多尿で注意したい病気
・すぐ受診すべき危険サイン
・自宅でできる飲水量チェック
・水を制限してはいけない理由
・食事や生活環境との関係
犬が水をよく飲むのはどんな状態?

犬が水をよく飲む状態とは、普段より明らかに飲水量が増えている状態です。
たとえば、次のような変化が見られます。
・水の器がすぐ空になる
・何度も水を飲みに行く
・夜中にも水を飲む
・散歩から帰って大量に飲む
・水を飲む時間が長い
・トイレの回数が増えた
・1回のおしっこの量が多い
・ペットシーツがすぐ重くなる
・以前より尿の色が薄い
・寝ていた場所に尿漏れがある
水をたくさん飲むだけでなく、尿の量も増えている場合は「多飲多尿」として考えます。
多飲多尿は、体の中で水分や尿を調整する働きに変化が起きている時に見られることがあります。
「水をよく飲む」と「尿が近い」は分けて考える
犬の尿の異常には、大きく分けて「多尿」と「頻尿」があります。
多尿は、1回の尿量が多く、全体の尿量も増えている状態です。
頻尿は、何度もトイレに行くけれど、1回の尿量は少ない状態です。
水をよく飲み、尿もたくさん出る場合は、糖尿病、腎臓病、クッシング症候群などが関係することがあります。
一方で、何度もトイレに行くのに少ししか出ない、血尿がある、排尿時に痛がる場合は、膀胱炎や尿路結石なども考えます。
「水を飲む量」と「尿の出方」を一緒に見ることが大切です。
犬の飲水量の目安
犬の飲水量は、体重、気温、運動量、食事内容、年齢、体質によって変わります。
一般的な目安としては、1日あたり体重1kgにつき約50〜60ml前後とされることが多いです。既存記事でも同じ目安が紹介されています。
たとえば、
・体重3kgなら約150〜180ml
・体重5kgなら約250〜300ml
・体重10kgなら約500〜600ml
・体重15kgなら約750〜900ml
・体重20kgなら約1,000〜1,200ml
がひとつの目安です。
ただし、これはあくまで目安です。
暑い日、運動量が多い日、ドライフード中心の日は増えることがあります。
反対に、ウェットフード中心の犬は、食事から水分を取るため、飲み水の量が少なく見えることもあります。
多飲の目安はどれくらい?
医学的には、体重1kgあたり1日90〜100ml以上の水を飲む場合、多飲として考えられることがあります。海外の獣医療情報でも、多飲はおおむね90〜100ml/kg/日を超える飲水量として説明されています。
たとえば、
・体重3kgで300ml前後以上
・体重5kgで500ml前後以上
・体重10kgで1,000ml前後以上
を毎日飲んでいる場合は、注意して確認した方がよい量です。
ただし、数字だけで判断しすぎる必要はありません。
もともとあまり水を飲まなかった犬が、急に倍近く飲むようになった場合は、100ml/kgに届いていなくても注意が必要です。
まず確認したい危険サイン
犬が水をよく飲む時は、最初に緊急性を確認します。
次のような症状がある場合は、様子を見すぎず、早めに動物病院へ相談してください。
・水を大量に飲む状態が数日続く
・尿の量が明らかに増えた
・尿の回数が増えた
・尿の色が極端に薄い
・血尿がある
・尿が出にくそう
・元気がない
・食欲がない
・食欲はあるのに痩せてきた
・急に体重が減った
・吐く
・下痢をする
・お腹が張っている
・お腹を痛がる
・発熱がありそう
・陰部から膿のようなものが出る
・呼吸が荒い
・ぐったりしている
・シニア犬で急に水を飲む量が増えた
・避妊していないメス犬で水をよく飲む
特に注意したいのは、「水をよく飲む」と「尿が増える」がセットで起きている場合です。
これは、単なる喉の渇きではなく、体の中で尿をたくさん作る状態になっている可能性があります。
水をよく飲むだけでも受診した方がいい?
元気があり、暑い日や運動後だけ一時的に増えた場合は、短時間様子を見られることもあります。
しかし、数日続けて飲水量が多い場合や、尿量も増えている場合は、早めに尿検査や血液検査を受けた方が安心です。
多飲多尿は、病気の初期サインとして出ることがあります。
「元気だから大丈夫」と思っているうちに、ゆっくり進行していることもあります。
犬が水をよく飲む時に考えられる原因

犬が水をよく飲む原因は、自然なものから病気まで幅があります。
ここでは、よくある原因を整理します。
① 暑さ・気温の上昇
暑い日は、犬の飲水量が増えやすくなります。
犬は人のように全身からたくさん汗をかくわけではなく、パンティングで体温調節をします。
ハアハアと呼吸をすることで水分が失われるため、暑い日には水を多く飲むことがあります。
ただし、暑い日に水をよく飲むだけでなく、
・ハアハアが止まらない
・ぐったりしている
・よだれが多い
・体が熱い
・吐く
・歩きたがらない
という場合は、熱中症にも注意が必要です。
② 運動後・散歩後
散歩、ドッグラン、遊び、旅行の後は、自然に水を多く飲むことがあります。
特に夏場や湿度が高い日は、短時間の散歩でも水分が必要になります。
運動後に水を飲んで、その後は落ち着くなら大きな問題ではないこともあります。
ただし、休んでも呼吸が荒い、ぐったりしている、何度も水を飲み続ける場合は注意してください。
③ 食事内容の影響
ドライフード中心の犬は、ウェットフード中心の犬より飲み水の量が多くなることがあります。
また、塩分の多いおやつ、人の食べ物、味の濃いものを食べた後は、喉が渇いて水を多く飲むことがあります。
ただし、食事だけが原因なら、一時的な変化で落ち着くことが多いです。
毎日明らかに水を多く飲む場合は、食事以外の原因も考えましょう。
④ ストレス・興奮
来客、引っ越し、留守番時間の変化、雷、花火、旅行、ペットホテルなどで、犬の行動が変わることがあります。
不安や興奮で水を飲む回数が増える犬もいます。
ただし、ストレスだけで判断するのは危険です。
水をよく飲む状態が続く場合は、病気のサインと重なっていないか確認してください。
⑤ 薬の影響
ステロイド、利尿薬、発作を抑える薬など、一部の薬では水を飲む量や尿の量が増えることがあります。
薬を始めてから急に水をよく飲むようになった場合は、自己判断で中止せず、処方した動物病院へ相談してください。
薬が必要な病気の場合、勝手にやめると体調が悪化することがあります。
⑥ 病気による多飲多尿
数日以上、水をよく飲む状態が続く場合は、病気による多飲多尿を考えます。
代表的なものは、
・糖尿病
・腎臓病
・クッシング症候群
・子宮蓄膿症
・肝臓の病気
・高カルシウム血症
・尿崩症
・膀胱炎や尿路の異常
・ホルモンの病気
などです。
多飲多尿は、病気の初期サインとして見られることがあります。
多飲多尿で注意したい病気

水をよく飲み、尿の量も増えている場合に注意したい病気を整理します。
糖尿病
糖尿病では、血液中の糖がうまく利用できず、尿に糖が出ることで尿量が増え、水をよく飲むようになることがあります。
糖尿病で見られやすいサインは、
・水をよく飲む
・尿が増える
・食欲があるのに痩せる
・元気がない
・毛づやが悪い
・吐く
・白内障のように目が白く見える
などです。
「よく食べているから大丈夫」と思っていても、体重が減っている場合は注意が必要です。
糖尿病では、多飲多尿、体重減少、元気低下などが見られることがあり、進行すると重い状態になることもあります。
腎臓病
腎臓病でも、水をよく飲み、尿が増えることがあります。
腎臓は、体内の水分や老廃物を調整する重要な臓器です。
腎臓の働きが落ちると、尿を濃くする力が弱くなり、薄い尿がたくさん出ることがあります。
その結果、体が水分を補おうとして水を多く飲むようになります。
腎臓病で見られやすいサインは、
・水をよく飲む
・尿が増える
・尿の色が薄い
・食欲が落ちる
・体重が減る
・吐く
・口臭が強くなる
・元気がない
・毛づやが悪くなる
などです。
シニア犬で水をよく飲むようになった場合は、腎臓の確認がとても大切です。
クッシング症候群
クッシング症候群は、副腎皮質ホルモンが過剰になる病気です。
中高齢の犬で見られることがあり、多飲多尿が代表的なサインのひとつです。
クッシング症候群では、
・水をよく飲む
・尿が増える
・食欲が増える
・お腹がぽっこりする
・左右対称の脱毛
・皮膚が薄くなる
・パンティングが増える
・筋肉が落ちる
・疲れやすい
などが見られることがあります。
水をよく飲むだけでなく、お腹のふくらみ、脱毛、食欲増加がある場合は特に注意しましょう。
クッシング症候群では、多飲多尿やお腹のふくらみなどが見られることがあるとされています。
子宮蓄膿症
避妊していないメス犬で、水をよく飲むようになった場合は、子宮蓄膿症にも注意が必要です。
子宮蓄膿症は、子宮に膿がたまる病気です。
命に関わることもあるため、早期発見が大切です。
特に、発情後しばらくしてから、
・水をよく飲む
・尿が増える
・元気がない
・食欲がない
・吐く
・お腹が張る
・陰部から膿のようなものが出る
・発熱がありそう
・ぐったりする
という場合は、すぐに動物病院へ相談してください。
陰部から膿が出ないタイプもあるため、分泌物がないから安心とは限りません。
肝臓の病気
肝臓の病気でも、水をよく飲む、元気がない、食欲が落ちる、吐くなどの症状が出ることがあります。
黄疸がある場合は、白目や歯ぐき、皮膚が黄色っぽく見えることがあります。
肝臓の病気は、初期にはわかりにくいこともあります。
多飲に加えて、食欲不振、嘔吐、元気低下、黄疸がある場合は早めに受診しましょう。
膀胱炎・尿路結石
膀胱炎や尿路結石では、何度もトイレに行く、尿が少ししか出ない、血尿が出るなどの症状が見られることがあります。
これは多尿というより頻尿に近い状態です。
ただし、飼い主さんから見ると「水を飲む量も増えた」「トイレが増えた」と感じることがあります。
次のような場合は注意してください。
・何度もトイレに行く
・少しずつしか尿が出ない
・血尿がある
・排尿時に痛がる
・尿のにおいが強い
・陰部をなめる
・尿が出ない
特に、尿が出ない場合は緊急です。
様子見できる可能性があるケース
犬が水をよく飲んでいても、次のような場合は一時的な変化として短時間様子を見られることがあります。
・暑い日に増えた
・運動後だけ増えた
・ドライフードに変えた直後
・塩分のあるものを食べた心当たりがある
・元気がある
・食欲がある
・嘔吐や下痢がない
・尿の色やにおいに大きな変化がない
・数時間〜1日でいつもの量に戻る
ただし、様子を見る場合でも、飲水量と尿の変化を記録してください。
「なんとなく多い」ではなく、「何mlくらい飲んだか」を見ると判断しやすくなります。
数日続くなら検査を考える
水をよく飲む状態が数日続く場合は、元気があっても検査を考えた方が安心です。
多飲多尿は、初期の段階では食欲や元気が保たれていることもあります。
特にシニア犬では、早めの血液検査や尿検査が病気の発見につながります。
すぐ受診すべきケース

次のような場合は、早めに動物病院へ相談してください。
・1日中ずっと水を飲みたがる
・飲水量が明らかに増えた状態が続く
・尿量が増えた
・尿が極端に薄い
・血尿がある
・尿が出にくい
・尿が出ない
・元気がない
・食欲がない
・食欲はあるのに痩せる
・何度も吐く
・下痢がある
・お腹が張っている
・お腹を痛がる
・陰部から膿が出る
・咳や呼吸の異常がある
・ぐったりしている
・シニア犬で急に増えた
・避妊していないメス犬で急に増えた
・持病がある
・薬を飲み始めてから増えた
特に、尿が出ない、ぐったりしている、吐く、陰部から膿が出る、お腹が張る場合は緊急性が高くなることがあります。
夜間でも動物病院へ連絡した方がよいケースです。
子犬・成犬・シニア犬で注意点は違う
犬が水をよく飲む時は、年齢によって注意点が変わります。
子犬の場合
子犬は成長期で活動量も多く、水を飲む量が日によって変わることがあります。
しかし、子犬で水をよく飲む状態に加えて、元気がない、下痢をする、吐く、食欲がない場合は注意が必要です。
子犬は体調が急に悪化することがあります。
水を飲む量だけでなく、便、尿、元気、食欲を一緒に確認してください。
成犬の場合
成犬では、暑さ、運動、食事、ストレスなどで一時的に飲水量が増えることがあります。
ただし、数日続く場合や、尿量の増加、体重変化、食欲の変化がある場合は病気も考えます。
特に、避妊していないメス犬では子宮蓄膿症に注意が必要です。
シニア犬の場合
シニア犬で水をよく飲むようになった場合は、年齢のせいと決めつけない方が安心です。
腎臓病、糖尿病、クッシング症候群、心臓病、肝臓の病気などが関係していることがあります。
「最近よく水を飲むけど、元気だから大丈夫」と思っていても、検査で病気が見つかることがあります。
シニア犬では、飲水量の変化は早めに相談する価値があります。
自宅でできる飲水量チェック

犬が水をよく飲むと感じたら、まずは自宅で飲水量を測ってみましょう。
1日の水の量を測る
測り方は簡単です。
朝、計量カップで水の量を測ってから器に入れます。
水を足す時も、足した量を記録します。
翌朝、残った水の量を引きます。
これで、1日に飲んだ量がわかります。
たとえば、
朝に800ml入れた
途中で300ml足した
翌朝200ml残っていた
この場合、1日の飲水量は900mlです。
家族で共有する
家族の誰かが水を足していると、正確な量がわからなくなることがあります。
飲水量を測る日は、家族で共有しておきましょう。
「水を足したらメモする」と決めておくと安心です。
散歩中の水も含める
散歩中や外出先で飲んだ水も、できるだけ含めます。
ペットボトルに決まった量の水を入れて出かけ、帰宅後に残量を見るとわかりやすいです。
2〜3日続けて見る
1日だけでは、暑さや運動の影響を受けることがあります。
可能であれば、2〜3日続けて測ると変化が見えやすくなります。
毎日100ml/kg前後を超える、または普段より明らかに増えている場合は受診を考えましょう。
尿の状態も記録する
飲水量だけでなく、尿も見ます。
・回数
・1回の量
・色
・におい
・血尿の有無
・排尿時の様子
・ペットシーツの重さ
・尿漏れの有無
を確認してください。
多飲多尿の診察では、尿の情報がとても大切です。
犬が水をよく飲む時にやってはいけないこと
犬が水をよく飲むからといって、自己判断で水を減らすのは危険です。
水を制限する
水を飲みすぎているように見えても、自己判断で水を減らさないでください。
糖尿病や腎臓病などで尿が増えている場合、体は失った水分を補うために水を飲んでいます。
水を制限すると、脱水や体調悪化につながることがあります。
水を制限する必要がある場合は、必ず獣医師の指示で行います。
「暑いだけ」と決めつける
夏場は水を飲む量が増えやすいため、病気のサインが見逃されることがあります。
暑さが原因なら、涼しい環境で落ち着き、数日続けて極端に増えることは少ないです。
水をよく飲む状態が続く場合は、季節だけで判断しないようにしましょう。
人間用の薬やサプリを使う
水をよく飲む原因を自己判断して、人間用の薬やサプリを使うのは避けてください。
原因によって必要な治療はまったく違います。
薬によっては犬に危険なものもあります。
塩分の多いものを与える
味の濃い食べ物、加工食品、人の食べ物を与えると、喉が渇いて水をたくさん飲むことがあります。
また、持病がある犬では体に負担になることがあります。
ご飯やおやつの内容も見直しましょう。
長く様子を見すぎる
多飲多尿は、元気がある状態でも見られることがあります。
「元気だから大丈夫」と長く放置すると、病気の発見が遅れることがあります。
数日続く場合は、尿検査だけでも相談する価値があります。
動物病院で行われる検査

動物病院では、多飲多尿の原因を調べるために、状態に応じて検査を行います。
主な検査は以下です。
・問診
・体重測定
・体温測定
・尿検査
・血液検査
・血糖値の確認
・腎臓の数値確認
・肝臓の数値確認
・電解質の確認
・ホルモン検査
・レントゲン検査
・超音波検査
・感染症や炎症の確認
特に重要なのは、尿検査と血液検査です。
尿の濃さ、糖の有無、たんぱく、血尿、細菌、結晶などを確認します。
血液検査では、腎臓、肝臓、血糖値、炎症、電解質などを確認します。
クッシング症候群が疑われる場合は、追加のホルモン検査が必要になることがあります。
子宮蓄膿症が疑われる場合は、血液検査や超音波検査で子宮の状態を確認します。
食事や生活習慣との関係

犬の飲水量は、食事や生活習慣の影響も受けます。
ドライフードとウェットフードの違い
ドライフードは水分量が少ないため、犬が飲み水で水分を補うことがあります。
ウェットフードは食事自体に水分が多いため、飲み水の量が少なく見えることがあります。
そのため、フードを変えた直後は飲水量が変わることがあります。
おやつや人の食べ物
塩分の多いおやつや人の食べ物は、喉の渇きにつながることがあります。
犬用のおやつでも、与えすぎると食事バランスが崩れます。
水をよく飲むようになった時は、最近与えたものも振り返りましょう。
室温と湿度
室温が高い、湿度が高い、風通しが悪い環境では、水を飲む量が増えることがあります。
特に短頭種、シニア犬、心臓や呼吸器に不安がある犬は暑さに弱いことがあります。
夏場は室温管理が大切です。
運動量
散歩が長かった日や、ドッグランで遊んだ日は、飲水量が増えます。
ただし、運動していない日も多飲が続く場合は、病気の可能性も考えます。
受診時に伝えるとよいこと
動物病院を受診する時は、次の内容を伝えると診察がスムーズです。
・いつから水をよく飲むようになったか
・1日に何mlくらい飲んでいるか
・体重は何kgか
・尿の回数は増えたか
・1回の尿量は多いか少ないか
・尿の色は薄いか
・血尿はあるか
・尿が出にくそうではないか
・食欲はあるか
・体重は減っていないか
・元気はあるか
・吐いていないか
・下痢はあるか
・お腹が張っていないか
・避妊済みかどうか
・発情後ではないか
・飲んでいる薬はあるか
・最近フードやおやつを変えたか
・暑い環境にいたか
・持病はあるか
可能であれば、飲水量のメモ、尿の写真、ペットシーツの状態、食事内容を持参すると伝えやすくなります。
尿検査をする場合、病院から尿を持ってくるよう指示されることもあります。
自己判断で採尿せず、必要なら病院に方法を確認してください。
よくある質問
Q. 犬が水をよく飲むけど元気です。様子を見てもいいですか?
暑さや運動後だけで、元気・食欲・尿の状態が普段通りなら短時間様子を見られることもあります。
ただし、数日続く場合や尿量も増えている場合は、元気があっても受診を考えましょう。
糖尿病、腎臓病、クッシング症候群などは、初期には元気が残っていることもあります。
Q. どれくらい飲んだら多飲ですか?
一般的には、体重1kgあたり1日50〜60ml前後がひとつの目安です。
体重1kgあたり90〜100ml以上を継続して飲む場合は、多飲として注意が必要です。
ただし、普段より明らかに増えた場合は、この数字に届かなくても相談してよいです。
Q. 水を飲みすぎるので減らしてもいいですか?
自己判断で水を減らすのは避けてください。
病気で尿が増えている場合、体は水分を補おうとして水を飲んでいます。
水を制限すると脱水につながることがあります。
制限が必要な場合は、必ず獣医師の指示で行います。
Q. 水をよく飲み、尿も増えています。何の病気が考えられますか?
糖尿病、腎臓病、クッシング症候群、子宮蓄膿症、肝臓の病気、薬の影響などが考えられます。
尿の量、食欲、体重、元気、避妊の有無、薬の使用状況によって疑う病気は変わります。
尿検査や血液検査で確認することが大切です。
Q. シニア犬が急に水をよく飲むようになりました。年齢のせいですか?
年齢だけで決めつけない方が安心です。
シニア犬では、腎臓病、糖尿病、クッシング症候群などで多飲多尿が見られることがあります。
急な変化がある場合は、早めに動物病院で相談しましょう。
Q. 避妊していないメス犬が水をよく飲みます。注意することはありますか?
子宮蓄膿症に注意が必要です。
特に、発情後しばらくしてから水をよく飲む、元気がない、食欲がない、吐く、陰部から膿が出る、お腹が張る場合は早急に受診してください。
膿が外に出ないタイプもあるため、分泌物がなくても安心はできません。
まとめ|犬が水をよく飲む時は「尿の量」と「体調の変化」を一緒に見る
犬が水をよく飲む原因には、暑さ、運動、食事、ストレスなど自然なものもあります。
一方で、糖尿病、腎臓病、クッシング症候群、子宮蓄膿症、肝臓の病気、薬の影響などが隠れていることもあります。
特に注意したいのは、
・水をよく飲む状態が数日続く
・尿の量が増えた
・尿の色が薄い
・食欲はあるのに痩せる
・元気がない
・吐く
・下痢をする
・お腹が張る
・避妊していないメス犬で急に増えた
・シニア犬で急に増えた
という場合です。
水をよく飲む時は、飲水量だけでなく、尿の量、尿の色、食欲、体重、元気、嘔吐や下痢の有無を一緒に確認しましょう。
また、水を飲みすぎているように見えても、自己判断で水を制限するのは避けてください。
迷う場合は、2〜3日飲水量を測り、早めに動物病院へ相談しましょう。
関連リンク(重要)
尿の回数や量も増えている場合は、犬の頻尿の記事もあわせて確認してください。
・犬の頻尿記事
尿の色が濃い、血尿がある、尿の変化が気になる場合は、尿の色に関する記事も参考になります。
・犬の尿の色が濃い記事
水をよく飲み、体重が減っている場合は、犬の糖尿病の記事も確認しておきましょう。
・犬の糖尿病の記事
シニア犬で水をよく飲む、尿が増えた場合は、犬の腎臓病の記事も参考になります。
・犬の腎臓病の記事
水をよく飲み、お腹がぽっこりしている、脱毛がある場合は、犬のクッシング症候群の記事も確認してください。
・犬のクッシング症候群の記事
食欲がない、元気がない、吐くなどの症状がある場合は、関連する症状記事も確認しておきましょう。
・犬が元気がない記事
・犬の食欲がない記事
・犬が吐く記事
お腹が張る、苦しそうにしている場合は、早めの受診が必要なこともあります。
・犬のお腹が張る記事
黄疸や歯ぐきの色の変化がある場合は、肝臓や貧血に関する記事も参考になります。
・犬の黄疸の記事
・犬の歯茎が白い記事
毎日の食事やおやつが飲水量に影響していそうな場合は、安全なドッグフードの選び方も確認しておきましょう。
・安全なドッグフードの選び方
フード選びに迷っている方は、犬の体質や悩みに合わせて比較できる記事も参考になります。
・おすすめドッグフード比較


