
愛犬の耳から、いつもと違うにおいがする。
耳を近づけると酸っぱいようなにおいがする。
耳垢が黒い、茶色い、ベタベタしている。
耳をかく、頭を振る、耳を触ると嫌がる。
このような様子があると、「外耳炎かな?」「耳掃除した方がいい?」「病院へ行くべき?」と不安になりますよね。
犬の耳は、においだけで状態を完全に判断することはできません。
軽い耳垢のにおいで一時的な汚れの場合もあります。
一方で、外耳炎、マラセチア、細菌感染、耳ダニ、アレルギー、皮膚トラブルなどが隠れていることもあります。
特に注意したいのは、においに加えて、
・耳をかく
・頭を振る
・耳が赤い
・耳垢が増えた
・黒い耳垢が出る
・ベタベタしている
・耳を触ると嫌がる
・首を傾ける
・元気や食欲が落ちている
といった症状がある場合です。
このような時は、単なる汚れではなく、耳の中で炎症や感染が起きている可能性があります。
犬の耳トラブルでは、耳のにおい、赤み、腫れ、かゆみ、耳垢、頭を振る動きなどがよく見られる症状として紹介されています。
また、犬の耳の中は人が外から見るよりも奥が深く、家庭で見える範囲だけでは状態を判断しにくいことがあります。
耳掃除をしすぎたり、綿棒を奥まで入れたり、人間用の薬を使ったりすると、かえって悪化することもあります。
この記事では、犬の耳が臭い時に確認したいチェックポイント、考えられる原因、様子見できる場合と受診すべき場合、自宅でできるケア、やってはいけない対応をわかりやすく解説します。
この記事でわかること
・犬の耳が臭い時に確認するポイント
・耳垢の色やにおいから考えられる原因
・外耳炎、マラセチア、細菌感染のサイン
・アレルギーや耳ダニが疑われるケース
・すぐ受診すべき危険サイン
・自宅でできる耳ケア
・耳掃除でやってはいけないこと
・再発を防ぐための生活チェック
犬の耳が臭い時は何を確認する?

犬の耳が臭いと感じたら、まずはにおいだけで判断せず、耳全体の状態を確認します。
見るポイントは次の通りです。
・においの強さ
・耳垢の色
・耳垢の量
・耳垢が乾いているか、ベタベタしているか
・耳の中が赤いか
・腫れていないか
・耳をかいていないか
・頭を振っていないか
・耳を床にこすりつけていないか
・耳を触ると嫌がらないか
・片耳だけか、両耳か
・首が傾いていないか
・元気や食欲はあるか
耳のにおいは、軽い汚れでも出ることがあります。
しかし、赤み、かゆみ、耳垢の増加、痛み、頭を振る動きがある場合は、耳の中で炎症が起きている可能性があります。
片耳だけ臭い場合と両耳が臭い場合
片耳だけ臭い場合は、その耳に炎症、異物、耳垢のたまり、外耳炎などが起きている可能性があります。
両耳が臭い場合は、アレルギー、体質、皮膚トラブル、耳の蒸れ、マラセチアなどが関係していることがあります。
もちろん、片耳だけでもアレルギーが背景にあることはあります。
逆に、両耳に外耳炎が起きることもあります。
大切なのは、「片方だけだから軽い」「両方だからただの体質」と決めつけないことです。
犬の耳は少しにおいがするもの?
犬の耳は、まったく無臭とは限りません。
耳の中には皮脂や耳垢があり、軽いにおいがすることはあります。
特に垂れ耳の犬、耳の中に毛が多い犬、湿気がこもりやすい犬では、においが気になりやすいことがあります。
ただし、健康な耳であれば、強い悪臭や酸っぱいにおい、腐ったようなにおい、ベタベタした耳垢が大量に出ることは多くありません。
次のような変化がある場合は、注意が必要です。
・急ににおいが強くなった
・耳垢が増えた
・黒い耳垢が出る
・茶色いベタベタした耳垢がある
・黄色や緑っぽい耳垢がある
・耳が赤い
・かゆがる
・頭を振る
・触ると嫌がる
普段の耳のにおいを知っておく
犬の耳のにおいは、個体差があります。
そのため、普段の耳の状態を知っておくことが大切です。
普段より強く臭う。
いつもと違うにおいがする。
耳垢の色が変わった。
こうした「いつもとの違い」が、耳トラブルに気づくきっかけになります。
まず確認したい危険サイン
犬の耳が臭い時は、次のような症状がないか確認してください。
当てはまるものがある場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
・強いにおいが続く
・耳を何度もかく
・頭を何度も振る
・耳を床にこすりつける
・耳の中が赤い
・耳が腫れている
・耳垢が急に増えた
・黒い耳垢が多い
・茶色くベタベタした耳垢がある
・黄色や緑っぽい耳垢がある
・血が混じる
・耳を触ると嫌がる
・耳を触ると鳴く
・首を傾けている
・ふらつく
・同じ方向に回る
・元気がない
・食欲がない
・耳の外側まで赤い
・耳の後ろを後ろ足でかく
特に、首が傾く、ふらつく、強い痛みがある、耳から血や膿のようなものが出る場合は、耳の奥まで炎症が広がっている可能性もあります。
耳の感染や炎症では、におい、耳垢、赤み、頭を振る、耳をかく、痛がるといった症状が見られることがあります。耳の奥のトラブルでは、首の傾きや動きの異常が出ることもあります。
強いにおいだけでも受診した方がいい?
強いにおいが一時的ではなく続く場合は、受診を考えた方が安心です。
特に、耳垢が増えている、赤い、かゆがる、頭を振る、触ると嫌がる場合は、耳掃除だけで解決しないことがあります。
耳の中で細菌や酵母が増えている場合、原因に合った治療が必要です。
犬の耳が臭い時に考えられる原因

犬の耳が臭い原因は、軽い耳垢から外耳炎までさまざまです。
ここでは、よくある原因を整理します。
① 耳垢のたまり
耳垢がたまると、軽いにおいが出ることがあります。
少量の薄茶色の耳垢で、耳の赤みやかゆみがなく、犬が気にしていない場合は、軽い汚れのこともあります。
ただし、耳垢が急に増えた場合や、ベタベタしている、黒い、強く臭う場合は注意が必要です。
耳垢は「汚れ」だけでなく、炎症や感染の結果として増えていることがあります。
② 外耳炎
犬の耳が臭い時に特に多く考えたいのが外耳炎です。
外耳炎とは、耳の入り口から鼓膜までの外耳道に炎症が起きている状態です。
外耳炎では、
・耳が臭い
・耳垢が増える
・耳が赤い
・耳をかく
・頭を振る
・耳を床にこする
・耳を触ると嫌がる
・耳の中がベタつく
・痛がる
などが見られます。
外耳炎の背景には、細菌、マラセチア、耳ダニ、異物、アレルギー、耳の構造、湿気などが関係することがあります。
耳の炎症では、原因を確認し、耳垢の状態や耳道の炎症、感染の有無に合わせて治療することが大切です。
③ マラセチア
マラセチアは、犬の皮膚や耳にいる酵母の一種です。
皮膚や耳の環境が乱れると増えやすくなり、におい、かゆみ、ベタつきの原因になることがあります。
マラセチアが関係する場合は、
・耳が甘酸っぱいように臭う
・茶色いベタベタした耳垢が出る
・耳をかく
・頭を振る
・耳の中が赤い
・皮膚もベタつく
・足先やわきもかゆがる
ことがあります。
マラセチアは、単独で問題になることもありますが、アレルギーや皮膚のバリア低下と一緒に起こることもあります。
そのため、耳だけでなく皮膚全体の状態を見ることも大切です。
④ 細菌感染
耳の中で細菌が増えると、強いにおい、耳垢、赤み、腫れ、痛みが出ることがあります。
細菌感染が関係する場合は、
・強い悪臭がある
・黄色っぽい耳垢が出る
・膿のような耳垢がある
・耳が赤く腫れている
・触ると痛がる
・頭を激しく振る
・耳を床にこすりつける
ことがあります。
細菌の種類によって治療が変わることがあります。
自己判断で耳掃除を続けたり、市販薬を使ったりせず、動物病院で確認しましょう。
⑤ 耳ダニ
耳ダニは、耳の中に寄生して強いかゆみを起こすことがあります。
特に子犬や保護犬、同居動物がいる環境では注意が必要です。
耳ダニが関係する場合は、
・黒っぽい耳垢が多い
・耳を強くかく
・頭を振る
・耳の中が汚れて見える
・同居犬や猫にも耳の症状がある
・かゆみが強い
ことがあります。
耳ダニかどうかは、耳垢の検査で確認します。
自己判断で薬を使うのではなく、動物病院で確認してください。
⑥ アレルギー
犬の耳トラブルは、アレルギーと関係していることがあります。
環境アレルギー、食物アレルギー、ノミアレルギーなどが背景にあると、外耳炎を繰り返すことがあります。
アレルギーが関係する場合は、
・耳をよくかく
・耳が赤くなりやすい
・外耳炎を繰り返す
・足先をなめる
・体をかゆがる
・皮膚が赤い
・季節によって悪化する
・下痢や軟便を伴うことがある
などが見られることがあります。
耳だけを治療してもすぐ再発する場合は、体質やアレルギーの確認が必要です。
⑦ 耳の蒸れ
耳の中が蒸れると、においや耳垢、炎症が起こりやすくなります。
特に、
・垂れ耳の犬
・耳毛が多い犬
・耳道が狭い犬
・シャンプー後に耳が湿りやすい犬
・水遊びをよくする犬
・湿度が高い季節
では注意が必要です。
蒸れやすい耳では、細菌やマラセチアが増えやすくなることがあります。
ただし、蒸れだけでなく、アレルギーや感染が背景にある場合も多いため、繰り返す場合は受診しましょう。
⑧ 異物
散歩中に草の種や小さな異物が耳に入ると、急に耳を気にすることがあります。
異物が入った場合は、
・急に頭を振る
・片耳だけ気にする
・耳をかく
・耳を触ると嫌がる
・急に痛がる
・片側だけにおいが強い
ことがあります。
耳の中の異物は、家庭で無理に取ろうとすると耳を傷つけることがあります。
片耳だけ急に強く気にする場合は、早めに動物病院で確認してもらいましょう。
⑨ シャンプーや水分の残り
シャンプー後や水遊び後に耳の中に水分が残ると、蒸れや違和感につながることがあります。
その結果、においが強くなったり、頭を振ったりすることがあります。
ただし、シャンプー後に耳が臭くなった場合でも、すでに外耳炎があった可能性もあります。
数日続く、赤みや耳垢がある、かゆがる場合は受診してください。
耳垢の色・におい別チェック

耳の状態を見る時は、耳垢の色や質感も確認します。
ただし、耳垢の色だけで原因を決めつけることはできません。
あくまで目安として見てください。
薄茶色で少量
薄茶色の耳垢が少量で、においも弱く、かゆがっていない場合は、軽い耳垢の可能性があります。
この場合は、見える範囲をやさしく拭く程度で様子を見られることもあります。
ただし、耳垢が急に増えた場合は注意してください。
茶色くベタベタして臭い
茶色くベタベタした耳垢で、酸っぱいようなにおいや強いにおいがある場合は、マラセチアや外耳炎が関係していることがあります。
耳をかく、頭を振る、赤みがある場合は受診を考えましょう。
黒い耳垢が多い
黒い耳垢が多い場合は、耳ダニ、外耳炎、マラセチアなどが候補になります。
特に強いかゆみ、頭を振る、子犬、同居動物にも症状がある場合は、耳ダニも考えます。
黒い耳垢を見つけたからといって、自己判断で薬を使うのは避けてください。
黄色・緑っぽい耳垢
黄色や緑っぽい耳垢、膿のような耳垢がある場合は、感染や強い炎症が疑われます。
強いにおい、痛み、赤み、腫れがある場合は、早めに動物病院へ相談してください。
血が混じる
耳垢に血が混じる場合は、かき壊し、耳の中の傷、炎症、できものなどが関係することがあります。
耳を強くかいたり、頭を振り続けたりすると、耳の血管に負担がかかることもあります。
出血がある場合は、家庭で掃除を続けず受診してください。
耳をかく・頭を振る時に考えたいこと
犬の耳が臭い時に、耳をかく、頭を振る動きがある場合は注意が必要です。
耳の中にかゆみ、痛み、違和感がある可能性があります。
耳をかく
耳を後ろ足でかく場合は、耳の中や耳の周囲がかゆい可能性があります。
外耳炎、耳ダニ、アレルギー、皮膚炎、耳の蒸れなどが関係します。
耳の後ろに傷や脱毛ができるほどかく場合は、早めに受診しましょう。
頭を振る
頭を振るのは、耳の中に違和感がある時に見られます。
耳垢、炎症、水分、異物、痛みなどが原因になることがあります。
何度も激しく頭を振る場合は、耳の炎症だけでなく、耳血腫のリスクにも注意が必要です。
首を傾ける・ふらつく
首を傾ける、ふらつく、ぐるぐる回る、目が揺れるように見える場合は、耳の奥や神経の問題も考えます。
この場合は、単なる耳垢や汚れではない可能性があります。
早めに動物病院へ相談してください。
様子見できる可能性があるケース
犬の耳が少し臭う場合でも、次のような状態なら短時間だけ様子を見られることがあります。
・においが軽い
・耳垢が少量
・耳の中が赤くない
・耳をかいていない
・頭を振っていない
・耳を触っても嫌がらない
・元気がある
・食欲がある
・数日で落ち着く
・シャンプー後など原因が思い当たる
ただし、様子を見る場合でも、耳の中を毎日強く掃除する必要はありません。
耳の状態を見ながら、においが強くならないか、耳垢が増えないか、かゆがらないかを確認してください。
様子見は長くしすぎない
耳のトラブルは、放置すると慢性化することがあります。
においが続く、耳垢が増える、かゆがる、頭を振る場合は、早めに受診しましょう。
耳の炎症は、原因に合わせた治療を行わないと繰り返すことがあります。
すぐ受診すべきケース

次のような場合は、早めに動物病院へ相談してください。
・強いにおいがある
・においが何日も続く
・耳をかき続ける
・頭を何度も振る
・耳が赤い
・耳が腫れている
・耳を触ると嫌がる
・耳を触ると痛がる
・耳垢が急に増えた
・黒い耳垢が多い
・茶色くベタベタした耳垢がある
・黄色や緑っぽい耳垢が出る
・血が混じる
・耳の外側まで赤い
・耳の後ろに傷がある
・首を傾けている
・ふらつく
・元気がない
・食欲がない
・子犬で黒い耳垢や強いかゆみがある
・外耳炎を繰り返している
特に、痛がる、血が出る、首が傾く、ふらつく場合は、耳掃除で様子を見るのではなく受診を優先してください。
子犬・成犬・シニア犬で注意点は違う
犬の耳が臭い時は、年齢によって注意点が変わります。
子犬の場合
子犬では、耳ダニ、皮膚のデリケートさ、環境変化、耳掃除のしすぎなどが関係することがあります。
黒い耳垢が多い、耳を強くかく、頭を振る、同居動物にも耳の症状がある場合は注意が必要です。
子犬は耳の違和感で強くかき壊すこともあります。
早めに確認してあげましょう。
成犬の場合
成犬では、外耳炎、マラセチア、細菌感染、アレルギー、耳の蒸れ、シャンプー後の水分などが原因になりやすいです。
特に、外耳炎を繰り返す犬では、耳だけでなく皮膚やアレルギー体質も確認する必要があります。
「耳が臭くなったら掃除する」だけでは、根本原因が残ることがあります。
シニア犬の場合
シニア犬では、耳の炎症が慢性化しやすかったり、耳道が狭くなったり、皮膚のバリアが弱くなったりすることがあります。
また、しこりや腫瘍、免疫力の低下、持病や薬の影響が関係することもあります。
シニア犬で急に耳が臭くなった、耳垢が増えた、痛がる、元気がない場合は、早めに相談してください。
自宅でできる耳の確認とケア

危険サインがない場合は、自宅でできる範囲の確認とケアを行います。
ただし、痛がる、赤い、耳垢が多い、強く臭う場合は、自宅ケアより受診を優先してください。
見える範囲だけ確認する
耳をめくり、見える範囲を確認します。
チェックするのは、
・赤み
・腫れ
・耳垢の色
・耳垢の量
・ベタつき
・傷
・出血
・におい
・耳を触った時の反応
です。
耳の奥まで無理に見ようとしなくて大丈夫です。
犬の耳は奥が見えにくいため、無理に触ると傷つけることがあります。
見える汚れだけやさしく拭く
軽い汚れであれば、犬用の耳クリーナーや柔らかいコットンで、見える範囲だけをやさしく拭きます。
強くこすらないことが大切です。
耳の中が赤い、痛がる、耳垢が多い場合は、拭くことで悪化することがあります。
その場合は受診してください。
シャンプー後は耳まわりを乾かす
シャンプー後や雨の日の散歩後は、耳の外側や耳まわりをやさしく乾かします。
垂れ耳の犬は、耳の中が蒸れやすいです。
ただし、ドライヤーを耳の中へ直接当てたり、熱風を使ったりするのは避けてください。
かゆがる時は写真や動画を残す
耳をかく、頭を振る、耳を床にこする様子は、診察時に役立ちます。
動画を撮っておくと、かゆみの強さや頻度を伝えやすいです。
耳垢の色や量も写真で残しておくと、変化を比較しやすくなります。
犬の耳が臭い時にやってはいけないこと

耳のにおいが気になる時、自己判断のケアで悪化させてしまうことがあります。
次の対応は避けましょう。
綿棒を奥まで入れる
綿棒を耳の奥まで入れるのは避けてください。
耳の中を傷つけたり、耳垢を奥へ押し込んだりすることがあります。
特に、犬が急に動いた場合は危険です。
耳掃除は、見える範囲をやさしく拭く程度にしましょう。
家庭での耳掃除では、奥まで入れず、獣医師にすすめられた方法や洗浄液を使うことが大切とされています。
人間用の耳薬を使う
人間用の耳薬や、市販の薬を自己判断で使うのは避けましょう。
原因に合わない薬を使うと、悪化することがあります。
鼓膜に問題がある場合、使ってはいけない薬もあります。
耳の治療薬は、必ず動物病院で確認してから使ってください。
アルコールや消毒液で拭く
耳が臭いからといって、アルコールや消毒液で拭くのは避けてください。
炎症がある耳には強い刺激になります。
痛みが増えたり、皮膚が荒れたりすることがあります。
毎日何度も掃除する
耳が気になるからといって、毎日何度も掃除するのはおすすめしません。
掃除のしすぎで耳の中が刺激され、炎症が悪化することがあります。
耳掃除の頻度は、犬の耳の状態によって違います。
外耳炎を繰り返す犬では、動物病院で適切な頻度を相談しましょう。
においだけを消そうとする
耳のにおいを消すために、香り付きのスプレーや消臭剤を使うのは避けましょう。
においは原因ではなく、耳の中の異常を知らせるサインのことがあります。
香りでごまかすのではなく、なぜ臭いのかを確認することが大切です。
動物病院で行われる検査と治療
犬の耳が臭い時、動物病院では耳の中の状態を確認します。
主な確認内容は以下です。
・問診
・耳の外側の確認
・耳の中の観察
・耳垢の検査
・細菌の確認
・マラセチアの確認
・耳ダニの確認
・耳道の赤みや腫れの確認
・鼓膜の状態確認
・皮膚や足先の確認
・アレルギーや体質の確認
・必要に応じた培養検査
治療は原因によって変わります。
耳垢が多いだけなら、耳洗浄や耳掃除で改善することがあります。
細菌やマラセチアが関係する場合は、原因に合った点耳薬や内服薬を使うことがあります。
耳ダニなら駆虫薬が必要です。
アレルギーが背景にある場合は、耳だけでなく皮膚や食事、環境の管理も必要になることがあります。
耳の炎症は、原因が残っていると繰り返しやすい症状です。
何度も外耳炎を繰り返す犬では、耳だけでなく、皮膚、アレルギー、耳の構造、日常ケアの方法も見直すことが大切です。
食事や生活環境との関係

耳のにおいは、耳掃除だけでなく、皮膚や体質、生活環境とも関係します。
食物アレルギーや体質
食物アレルギーや体質によって、耳や皮膚にかゆみが出る犬もいます。
耳のトラブルを繰り返す、足先をなめる、体をかゆがる、下痢や軟便がある場合は、食事との関係も考えます。
ただし、耳が臭い原因をすぐ食事だけに決めつけるのは避けましょう。
外耳炎、マラセチア、細菌、耳ダニ、蒸れなどの確認も必要です。
湿度と耳の蒸れ
湿度が高い季節は、耳の中が蒸れやすくなります。
垂れ耳の犬や耳毛が多い犬では、耳の中の通気が悪くなりやすいです。
シャンプー後、雨の日の散歩後、水遊び後は、耳まわりをやさしく乾かしましょう。
寝具や室内環境
ほこり、花粉、ダニ、寝具の汚れなどが皮膚や耳のかゆみに関係することがあります。
耳トラブルを繰り返す犬では、寝具を清潔にする、部屋を掃除する、湿度を整えるなどの日常ケアも大切です。
シャンプーやケア用品
シャンプーやケア用品が合わないと、耳や皮膚に刺激が出ることがあります。
新しいシャンプーやイヤークリーナーを使った後に耳が赤くなる、かゆがる、臭くなる場合は、使用を中止して相談しましょう。
受診時に伝えるとよいこと
動物病院へ相談する時は、次の内容を伝えると診察がスムーズです。
・いつから耳が臭いか
・片耳だけか、両耳か
・においの強さはどのくらいか
・耳垢の色は何色か
・耳垢は乾いているか、ベタベタしているか
・耳をかいているか
・頭を振っているか
・耳を触ると嫌がるか
・耳が赤いか
・首を傾けていないか
・ふらつきはないか
・最近シャンプーをしたか
・水遊びや雨の日の散歩があったか
・耳掃除をしたか
・使った耳クリーナーや薬はあるか
・外耳炎を繰り返しているか
・体をかゆがるか
・足先をなめるか
・下痢や軟便はあるか
・フードやおやつを変えたか
・同居犬や猫に耳の症状はあるか
耳の写真や、頭を振る動画があると説明しやすいです。
耳垢の量や色が変化している場合は、写真で残しておくと役立ちます。
よくある質問
Q. 犬の耳が少し臭いだけなら様子を見てもいいですか?
軽いにおいで、耳垢が少なく、赤みやかゆみがなく、犬が気にしていない場合は、短時間様子を見られることもあります。
ただし、においが続く、強くなる、耳をかく、頭を振る場合は受診を考えましょう。
Q. 黒い耳垢が出ています。耳ダニですか?
黒い耳垢は耳ダニで見られることがありますが、外耳炎やマラセチアでも見られることがあります。
色だけでは判断できません。
強いかゆみや頭を振る様子がある場合は、耳垢の検査を受けると安心です。
Q. 耳が臭いので綿棒で掃除してもいいですか?
綿棒を耳の奥まで入れるのは避けてください。
耳を傷つけたり、耳垢を奥へ押し込んだりすることがあります。
家庭では見える範囲をやさしく拭く程度にし、強いにおいや耳垢がある場合は動物病院へ相談しましょう。
Q. 耳掃除をしてもすぐ臭くなります。なぜですか?
耳掃除だけでは原因が残っている可能性があります。
外耳炎、マラセチア、細菌感染、アレルギー、耳の蒸れ、耳道の狭さなどが関係していることがあります。
繰り返す場合は、耳垢の検査や原因の確認が必要です。
Q. 垂れ耳の犬は耳が臭くなりやすいですか?
垂れ耳の犬は耳の中が蒸れやすく、においや外耳炎が起こりやすいことがあります。
ただし、垂れ耳だから必ず臭くなるわけではありません。
赤み、かゆみ、耳垢の増加がある場合は、体質や炎症も確認しましょう。
Q. 食事を変えれば耳のにおいは改善しますか?
食物アレルギーや体質が関係している犬では、食事管理が役立つことがあります。
しかし、耳のにおいの原因が細菌、マラセチア、耳ダニ、異物、蒸れの場合は、食事だけでは改善しません。
まず耳の状態を確認することが大切です。
まとめ|犬の耳が臭い時は「におい・耳垢・かゆみ」をセットで確認する
犬の耳が臭い時は、においだけで判断しないことが大切です。
軽い耳垢のにおいで済むこともありますが、外耳炎、マラセチア、細菌感染、耳ダニ、アレルギー、耳の蒸れなどが隠れていることもあります。
特に注意したいのは、
・強いにおいが続く
・耳をかく
・頭を振る
・耳が赤い
・耳垢が急に増えた
・黒い耳垢が多い
・茶色くベタベタした耳垢がある
・黄色や緑っぽい耳垢が出る
・耳を触ると痛がる
・首が傾く
・ふらつく
という場合です。
このような症状がある時は、耳掃除だけで様子を見るのではなく、動物病院で耳の中を確認してもらいましょう。
また、綿棒を奥まで入れる、人間用の薬を使う、アルコールで拭く、毎日何度も掃除するなどは避けてください。
耳のにおいは、愛犬の耳の状態を知らせるサインです。
普段の耳のにおい、耳垢の色、かゆみ、頭を振る様子を見て、いつもと違う変化に早めに気づいてあげましょう。
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