ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格・飼いやすさは?寿命・運動量・なりやすい病気まで解説

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、短い脚と長めの胴、大きく立った耳、明るい表情が特徴的なイギリス原産の牧羊犬です。

日本では「コーギー」と呼ばれることが多く、世界的にも知名度の高い犬種です。

かわいらしい外見から小型の愛玩犬のような印象を持たれることがありますが、もともとは家畜を追い、農場で働いてきた活動的なワーキングドッグです。

ジャパンケネルクラブ(JKC)では、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの用途を「牧羊犬」としています。

性格については、大胆で働き者、外向的で友好的であり、神経質でも攻撃的でもないことが理想とされています。

人と一緒に活動することを楽しみやすく、学習能力も高いため、基本的なしつけやトリック、ノーズワークなどにも取り組みやすい犬種です。

一方、牧羊犬として動くものを追い、家畜の足元をコントロールしてきた背景から、走っている人や子ども、自転車などへ反応する犬もいます。

興奮すると人のかかと付近へ口を使おうとする犬もいるため、子犬期から落ち着いて人と生活する方法を教えることが重要です。

また、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは短い脚と長い胴を持つ体型です。

見た目のかわいらしさだけでなく、背骨や足腰への負担を考えた生活環境を整える必要があります。

椎間板疾患(IVDD)につながる遺伝的な体型要因が知られており、背中の痛み、後ろ足のふらつき、足先を引きずる、急に立てないといった神経症状には注意が必要です。

さらに、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークでは変性性脊髄症(DM)に関連する遺伝子変異も知られています。

ただし、遺伝子変異を持っていることと、必ず病気を発症することは同じではありません。

股関節や眼科については、海外のナショナルブリードクラブでも繁殖犬の主要な健康検査として評価が推奨されています。

そしてコーギーの健康管理で非常に重要なのが体重です。

食欲旺盛な犬も多く、太って丸くなった姿が「コーギーらしい」と思われることがありますが、肥満は背中、股関節、膝などへの負担を大きくします。

「胴長短足だから背中が悪くなるのは仕方ない」と考えるのではなく、適正体重を維持し、毎日無理のない運動で筋肉を保ちながら、繰り返す高い場所からの飛び降りや滑りやすい床を減らすことが大切です。

この記事では、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格、飼いやすさ、大きさ、寿命、運動量、抜け毛、留守番、しつけ、注意したい病気、食事、子犬期・シニア期まで詳しく解説します。

  1. 1. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの基本情報
    1. カーディガン・ウェルシュ・コーギーとは別犬種
  2. 2. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格
    1. 牧羊犬らしい追いかけ行動が出ることもある
  3. 3. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの飼いやすさ
  4. 4. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは初心者でも飼いやすい?
  5. 5. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの大きさ・体重
  6. 6. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの平均寿命
  7. 7. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークに必要な運動量
    1. 背中が心配でも運動をゼロにしない
  8. 8. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの抜け毛・お手入れ
    1. 爪と足裏も背中・関節の健康に関係する
  9. 9. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは留守番しやすい?
  10. 10. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのしつけのしやすさ
    1. 人の足を追う・かかとへ口を使う時
  11. 11. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの無駄吠え・噛み癖などの注意点
  12. 12. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークがなりやすい病気・注意したい健康問題
    1. 椎間板疾患・椎間板ヘルニア(IVDD)
    2. 変性性脊髄症(DM)
    3. 股関節形成不全
    4. 進行性網膜萎縮(PRA)・白内障などの眼疾患
    5. 肥満
  13. 13. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの食事・ドッグフード選び
    1. 一番重要なのは太らせすぎないこと
    2. 関節や背中が心配でもサプリメントだけに頼らない
  14. 14. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの子犬期の注意点
    1. 牧羊行動を子犬のうちから管理する
    2. 親犬の健康検査を確認する
  15. 15. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのシニア期の注意点
  16. 16. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークが向いている人
  17. 17. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのよくある質問
    1. Q. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは初心者でも飼いやすいですか?
    2. Q. コーギーは何kgくらいになりますか?
    3. Q. コーギーの寿命は何年くらいですか?
    4. Q. コーギーは散歩がたくさん必要ですか?
    5. Q. 足が短いので運動させない方がいいですか?
    6. Q. コーギーは毛がかなり抜けますか?
    7. Q. コーギーは太りやすいですか?
    8. Q. コーギーが突然キャンと鳴きました
    9. Q. 後ろ足がふらついています
    10. Q. コーギーのDM遺伝子検査が陽性なら必ず発症しますか?
    11. Q. ペンブロークとカーディガンは同じ犬種ですか?
    12. Q. コーギーは留守番できますか?
    13. Q. コーギーで特に注意したい病気は?
  18. まとめ|コーギーは活動的で賢い牧羊犬、背中・足腰・体重の管理が重要
  19. 【最新版】私がおすすめする犬用品10選

1. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの基本情報

犬種名ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
英名Welsh Corgi Pembroke/Pembroke Welsh Corgi
原産国イギリス
用途(JKC)牧羊犬
サイト内サイズ分類中型犬
体高約25~30cm
体重牡10~12kg/牝9~11kg
平均寿命12~13年程度がひとつの目安
運動量中~多め。毎日の散歩と遊び、頭を使う活動が必要
被毛中程度の長さの上毛と密生した下毛を持つダブルコート
毛色レッド、セーブル、フォーン、ブラック・アンド・タンなど
抜け毛多い。換毛期は特に多くなる
トリミング定期的な全身カットは基本的に不要
留守番練習次第。運動不足・退屈への対策も重要
しつけやすさ賢く学習能力が高いが、牧羊本能や興奮を管理する必要がある
初心者向き運動・体重・背中・しつけを継続して管理できれば候補

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、イギリス・ウェールズ地方で発展した歴史の長い犬種です。

JKCによると、犬種の歴史は1107年までさかのぼることができるとされます。

祖先犬については、フランドル地方からウェールズへ移住した織工が連れてきた犬に由来する説や、ヴァイキングの時代にスウェーデン系の犬が残ったとする説があります。

主にウェールズのペンブロークシャー地方で飼育され、牛などの家畜を追う仕事をしてきました。

体高は約25~30cmと低いものの、JKCでは「力強く、たくましく、機敏で活動的」と表現されています。

短い脚だから運動が苦手な犬ではありません。

むしろ小さな体にスタミナと働く意欲を備えた牧羊犬であることを理解しておきましょう。

カーディガン・ウェルシュ・コーギーとは別犬種

「コーギー」には、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとカーディガン・ウェルシュ・コーギーという別の犬種があります。

かつては交配された時代もありますが、現在は別犬種として扱われています。

日本で日常的に「コーギー」と呼ばれる犬の多くはペンブロークですが、犬種記事では混同しないよう正式名称を確認しましょう。

2. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは一般に、明るく活動的で、人とのコミュニケーションを楽しみやすい犬種です。

  • 明るく外向的
  • 友好的な犬が多い
  • 活動的で遊び好き
  • 学習能力が高い
  • 周囲への関心が強い
  • 働くことや課題をこなすことが好き
  • 家族への愛着が強い犬も多い
  • 警戒して吠える犬もいる

牧羊犬として人と協力して働いてきたため、飼い主さんの動きをよく見ている犬も多くいます。

基本的なしつけだけでなく、フード探し、ノーズワーク、簡単なトリックなど頭を使う遊びも楽しみやすいでしょう。

ただし、賢い犬だから放っておいても良い行動を選ぶわけではありません。

吠えれば窓を開けてもらえる、飛びつけば構ってもらえるなど、望ましくない行動も素早く学習します。

できている行動を積極的に褒め、人との生活で何をすればよいかを分かりやすく教えることが大切です。

牧羊犬らしい追いかけ行動が出ることもある

コーギーは家畜を動かす仕事をしてきた犬です。

個体によっては、走る子ども、自転車、ジョギング中の人などを追いたくなる場合があります。

また、興奮すると人の足元へ回り込んだり、かかと付近へ口を使おうとしたりする犬もいます。

「牧羊犬だから仕方ない」で放置するのではなく、呼び戻し、待て、飼い主さんを見るなどの行動を教えましょう。

3. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの飼いやすさ

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、明るい性格と高い学習能力を持つため、家庭犬として一緒に生活しやすい犬種です。

大型犬ほど生活スペースを必要とせず、人との遊びやトレーニングも楽しみやすいことはメリットです。

一方、実際に迎える前には次の点を理解しておきましょう。

  • 小型の愛玩犬より運動量が多い
  • 抜け毛がかなり多い
  • 食欲旺盛な犬では肥満管理が必要
  • 滑りやすい床への対策が必要
  • ソファなどからの繰り返す飛び降りを減らす
  • 背中・後ろ足の変化を確認する
  • 吠えや追いかけ行動を管理する
  • 頭を使う活動を用意する

特に「足が短いから運動させない方がよい」という考え方は適切ではありません。

健康な犬では毎日の適度な運動で筋肉を維持することも、体を支えるために重要です。

一方で、高い場所から何度も飛び降りる、滑る床で急旋回を繰り返すなど、体へ強い衝撃が加わる生活は見直しましょう。

4. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは初心者でも飼いやすい?

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、犬との散歩やトレーニングを楽しめる人なら、初心者にも候補になります。

人と協力することが好きな犬も多く、褒めながら教えるトレーニングへ取り組みやすい犬種です。

しかし、「かわいくて賢いから簡単」という犬種ではありません。

  • 毎日十分な散歩ができる
  • 室内でも遊びやトレーニングができる
  • 大量の抜け毛を受け入れられる
  • 体重を増やしすぎないよう管理できる
  • 滑りにくい床を用意できる
  • 背中や後ろ足の変化に気づける
  • 吠えや牧羊行動を適切に教えられる
  • 必要な時に動物病院へ相談できる

こうした管理を続けられる家庭であれば、コーギーの明るく活動的な性格を楽しみやすいでしょう。

反対に、散歩時間をほとんど取れない、太った体型をかわいいからと維持したい、抜け毛が多い犬は困るという人には向きにくい犬種です。

5. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの大きさ・体重

JKCでは、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの体高を約25~30cmとしています。

体重は牡10~12kg、牝9~11kgです。

体高だけを見ると小さく感じますが、胴は長く、骨格もしっかりしているため、抱き上げると見た目以上に重量感があります。

家庭で健康管理をする時は、犬種標準の体重へ無理に合わせるのではなく、愛犬の骨格に合ったボディコンディションを維持します。

  • 肋骨が軽く触れるか
  • 上から見て腰に適度なくびれがあるか
  • 横から見て腹部が適度に引き締まっているか
  • 数か月で急に体重が増えていないか

コーギーは豊かな被毛と胴長の体型のため、少し太っても見た目では分かりにくいことがあります。

ブラッシング時に肋骨や腰へ実際に触れ、定期的に体重を測りましょう。

体重過多は背骨、股関節、膝への負担を増やします。

6. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの平均寿命

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの平均寿命は12~13年程度がひとつの目安です。

もちろん、この数字はすべてのコーギーが同じ年齢まで生きることを意味しません。

遺伝的な体質、背骨、関節、目、体重、歯、生活環境などによって個体差があります。

特にシニア期には、歩き方の変化を「年を取ったから」とだけ考えないことが重要です。

  • 後ろ足がふらつく
  • 爪先を擦る
  • 立ち上がりに時間がかかる
  • 散歩距離が急に短くなる
  • 階段を嫌がる
  • 背中を触られることを嫌がる

関節炎だけでなく、椎間板疾患や神経疾患などが関係している場合もあります。

若い頃から体重、歩き方、運動量を把握しておくと、シニア期の変化へ気づきやすくなります。

7. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークに必要な運動量

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、短い脚から想像する以上に活動的な犬種です。

もともと家畜を追って働いてきたため、健康な成犬では毎日の散歩と遊びが欠かせません。

  • 朝夕を中心とした毎日の散歩
  • 安全な場所でのにおい嗅ぎ
  • おもちゃ遊び
  • 引っ張りっこ
  • ノーズワーク
  • フード探し
  • 短いトレーニング

一律に「毎日何分」と決めるより、年齢、体重、気温、関節や背中の状態などに合わせて調整します。

若く健康な犬では十分な運動が必要ですが、運動不足を解消しようと週末だけ急に激しく走らせる方法はおすすめできません。

毎日の継続的な活動で体力と筋肉を維持しましょう。

背中が心配でも運動をゼロにしない

胴が長いため、「椎間板ヘルニアが怖いからできるだけ動かさない方がよい」と考える人もいます。

しかし、健康な犬の運動を極端に制限すると筋肉が減り、肥満にもつながりやすくなります。

平坦で滑りにくい場所を歩くなど、日常的な運動を続けることが重要です。

一方、何度も高い段差から飛び降りる、滑る床で急停止や急旋回を繰り返すような活動は見直しましょう。

8. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの抜け毛・お手入れ

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、抜け毛が多い犬種です。

中程度の長さの上毛と、密生した下毛からなるダブルコートを持ち、換毛期には大量の毛が抜けることがあります。

  • 通常期も定期的にブラッシングする
  • 換毛期はブラッシング頻度を増やす
  • 皮膚の赤みやできものを確認する
  • 耳の状態を確認する
  • 爪を伸ばしすぎない
  • 足裏を確認する
  • 歯磨きを習慣にする

長毛犬のように定期的な全身カットを必要とする犬種ではありません。

暑そうだからと、ダブルコートを極端に短く刈ることを自己判断で行う必要もありません。

被毛管理について迷う場合は、犬種の被毛に詳しいトリマーへ相談してください。

爪と足裏も背中・関節の健康に関係する

爪が伸びすぎたり、足裏の毛で床を滑ったりすると、踏ん張りにくくなります。

胴長短足の犬では、日常的に安定して歩ける環境を作ることが重要です。

フローリングで何度も足を滑らせている場合は、マットなどを利用して生活動線を見直しましょう。

9. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは留守番しやすい?

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、適切に練習すれば留守番できる犬も多いですが、活動的な犬種なので運動不足と退屈への対策が必要です。

迎えた直後から長時間一人にするのではなく、短い時間から練習します。

  • 同じ部屋でも一人で休む
  • 数秒だけ飼い主さんが別室へ行く
  • 短時間の外出を練習する
  • 落ち着いていられる時間を少しずつ延ばす

留守番前に適度な散歩と排泄を済ませ、犬が安心して休める環境を作ります。

留守番スペースには、何度も飛び降りる高いソファなどを置かない方が管理しやすい場合があります。

また、暇を持て余す犬では物音へ吠えたり、物を壊したりすることがあります。

ただし、長時間吠え続ける、大量によだれが出る、ドアを壊そうとするなどの強い不安がある場合は、単なる退屈やわがままと判断しないでください。

・犬の留守番のしつけ方とは?ひとりで待てない時の練習方法を解説

10. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのしつけのしやすさ

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは賢く、人と協力することを楽しみやすいため、トレーニングへ取り組みやすい犬種です。

ただし、活発で周囲への興味も強いため、刺激が多い場所では飼い主さんへの集中が難しくなることがあります。

  • 名前を呼んだら見る
  • おすわり
  • 待て
  • おいで
  • ハウス
  • トイレ
  • リードを緩めて歩く
  • 拾い食いを防ぐ
  • 走る人を追わない
  • 興奮しても飼い主さんへ意識を戻す

食べ物、遊び、におい嗅ぎなど、その犬が好きなものを報酬として使います。

賢い犬では、同じ練習を何十回も繰り返すより、短時間で終えて別の課題へ移る方が集中しやすいことがあります。

人の足を追う・かかとへ口を使う時

牧羊本能が強い犬では、人が走ると追いかけ、足元へ回り込もうとする場合があります。

特に子どもが走り回る家庭では、大人が犬と子どもの遊びを管理してください。

興奮して足を追い始める前に、名前を呼ぶ、マットへ行く、おもちゃへ誘導するなど別の行動へ切り替えます。

足へ口を使った時に大声で追い回すと、それ自体が犬にとって追いかけ遊びになることもあります。

11. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの無駄吠え・噛み癖などの注意点

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは周囲への関心が強く、声を使って知らせる犬もいます。

  • インターホン
  • 玄関前の足音
  • 窓の外を通る人や犬
  • 自転車
  • 遊んでほしい時
  • 退屈している時
  • 興奮している時

吠えた時に毎回大声で叱るだけでは、興奮がさらに高まる場合があります。

窓の外へ吠えるなら視界を調整し、インターホンなら小さな音量から練習するなど、原因に合わせて対策します。

静かに飼い主さんを見る、マットへ行く、ハウスへ入るといった代わりの行動も教えましょう。

・犬の無駄吠えの直し方とは?吠える理由別のしつけ方法を解説

子犬では甘噛みや、動く足を追って口を使う行動もあります。

噛んでよいおもちゃへ誘導し、興奮しすぎる前に休憩を入れましょう。

成犬やシニア犬が急に触られることを嫌がり、唸る・噛むようになった場合は、性格ではなく背中や関節の痛みも確認してください。

12. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークがなりやすい病気・注意したい健康問題

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークを迎えるなら、短い脚と長い胴を持つ体型に関連する背骨の問題、股関節、神経、目などの健康管理について知っておくことが大切です。

米国のナショナルブリードクラブが主要な繁殖犬健康検査として推奨しているのは、股関節評価と眼科専門医による検査です。

一方、現在は変性性脊髄症(DM)、椎間板疾患リスクに関連するCDDY、進行性網膜萎縮などについて利用できるDNA検査もあります。

ただし、DNA検査が存在することと、すべての検査が全繁殖犬へ必須であることは同じではありません。

また、遺伝子変異があるから必ず発症するとは限らない病気もあります。

椎間板疾患・椎間板ヘルニア(IVDD)

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークでは、胴長短足の体型に関係する軟骨異栄養性の遺伝的特徴があり、椎間板疾患への注意が必要です。

椎間板ヘルニアでは、背骨の間にある椎間板の内容物が突出するなどして脊髄や神経を圧迫し、痛みや神経症状が起こります。

  • 突然キャンと鳴く
  • 背中を丸める
  • 抱き上げると痛がる
  • 階段を嫌がる
  • 後ろ足がふらつく
  • 足先の甲を地面へ擦る
  • 後ろ足を引きずる
  • 自力で立てない
  • 排尿できない

両方の後ろ足に力が入らない、立てない、足先を引きずる、排尿できない場合は緊急性があります。歩けるか何度も立たせたり、背中を揉んだりせず、できるだけ動きを抑えて動物病院へ連絡してください。

生活管理だけで椎間板疾患を完全に予防することはできません。

そのうえで、肥満を防ぐ、滑る床を減らす、繰り返す高所からの飛び降りを減らす、適度な運動で筋肉を維持することが日常管理として重要です。

・犬が急に「キャン」と鳴く原因とは?抱っこ・触ると痛がる時の受診目安

・犬がふらつく原因とは?まっすぐ歩けない・倒れる時の危険サインと受診目安

変性性脊髄症(DM)

変性性脊髄症(Degenerative Myelopathy:DM)は、脊髄の神経組織が徐々に障害され、後ろ足の運動機能が低下していく神経疾患です。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、DMに関連するSOD1遺伝子変異が知られている犬種のひとつです。

  • 後ろ足がふらつく
  • 爪先を地面へ擦る
  • 後ろ足が交差する
  • 立ち上がりにくくなる
  • 歩行が徐々に不安定になる
  • 進行すると後ろ足で立てなくなる

一般に初期には強い痛みを示さず、ゆっくり進行することがあります。

そのため「年齢で足腰が弱っただけ」と思われることもあります。

ただし、後ろ足のふらつきはDMだけでなく、椎間板ヘルニア、股関節疾患、膝の病気、腫瘍などさまざまな原因で起こります。

遺伝子検査の結果だけでDMを診断することもできません。

歩き方に変化がある場合は、神経学的検査や画像検査などを含めて原因を確認します。

・犬がふらつく原因とは?まっすぐ歩けない・倒れる時の危険サインと受診目安

股関節形成不全

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークでは、股関節評価が繁殖犬の主要な推奨健康検査に含まれています。

股関節形成不全では、大腿骨頭と骨盤側の関節の適合が十分でなく、関節の不安定性や変形性関節症につながることがあります。

  • 立ち上がる時に時間がかかる
  • 走る時に両後ろ足を同時に動かす
  • 散歩を嫌がる
  • ジャンプを避ける
  • 階段を嫌がる
  • 後ろ足の筋肉が減る

症状が軽い犬や若い時には目立たない犬もいます。

また、歩き方だけでは股関節、膝、背骨のどこに問題があるか判断できません。

跛行や立ち上がりにくさが続く場合は診察を受けましょう。

進行性網膜萎縮(PRA)・白内障などの眼疾患

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークでは、繁殖犬の眼科検査が推奨されています。

犬種では進行性網膜萎縮(PRA)に関連する遺伝子検査も利用できます。

  • 暗い場所で歩きにくそう
  • 夜の散歩を嫌がる
  • 物へぶつかる
  • 段差をためらう
  • 目が白く見える
  • 目をしょぼしょぼする

PRAは一般に徐々に視力が低下する病気ですが、急に見えなくなった場合はほかの眼科疾患も考える必要があります。

目が赤い、強く痛がる、急に白・青く濁る場合などは、緑内障や角膜疾患など緊急性の高い病気も確認します。

・犬が急に見えなくなった?物にぶつかる・段差を怖がる原因と緊急受診の目安

肥満

肥満は病気そのものだけでなく、コーギーのさまざまな健康問題を悪化させる重要な要因です。

長い胴、短い脚、豊かな被毛によって、太っていても「コーギーらしい体型」に見えることがあります。

  • 肋骨を触りにくい
  • 腰のくびれがほとんどない
  • 腹部の引き締まりがなくなった
  • 散歩ですぐ疲れる
  • 以前より立ち上がりにくい

こうした変化があれば、食事量と体重を確認します。

急激な減量も適切ではないため、明らかな肥満がある場合は獣医師と相談しながら安全な目標体重を設定してください。

13. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの食事・ドッグフード選び

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークだから必ず犬種専用ドッグフードを選ぶ必要はありません。

年齢、体重、活動量、避妊・去勢、体質、持病などに合った総合栄養食を基本にします。

一番重要なのは太らせすぎないこと

コーギーの食事管理では、適正体重の維持を特に重視します。

  • フードを毎回計量する
  • おやつも一日の摂取量へ含める
  • 家族全員で与える量を共有する
  • 定期的に体重を測る
  • 肋骨と腰のくびれを確認する

「散歩したから今日は多めにあげよう」という習慣が続くと、少しずつ体重が増えることがあります。

トレーニングで食べ物を多く使う場合は、普段のフードの一部を報酬として取り分ける方法もあります。

関節や背中が心配でもサプリメントだけに頼らない

「コーギーだから関節サプリメントが必要」と決まっているわけではありません。

適正体重、バランスの取れた食事、無理のない運動、生活環境の方が基本です。

持病がある場合や療法食を検討する場合は、獣医師と相談してください。

14. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの子犬期の注意点

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの子犬期では、社会化、基本的なしつけ、体を触られる練習を進めます。

  • 首輪・ハーネスへ慣らす
  • 足先を触られることへ慣らす
  • ブラッシングへ慣らす
  • 爪切りへ慣らす
  • 口元へ触られることへ慣らす
  • 歯磨きを練習する
  • クレートやハウスへ慣らす
  • 人・犬・生活音を安全に経験する

活発な子犬では、家の中を走り回って滑ったり、ソファから飛び降りたりすることがあります。

子犬をずっと動かさないのではなく、安全に遊べる滑りにくい床を用意します。

牧羊行動を子犬のうちから管理する

走る人の足へ飛びつく、かかとへ口を使うなどの行動が出た場合は、早い段階から別の行動を教えます。

足を動かして犬を興奮させ続けるのではなく、おもちゃを使った遊びや飼い主さんを見る練習へ切り替えます。

子犬の小さな甘噛みなら痛くないからと放置すると、成長して力が強くなった時に問題になりやすくなります。

親犬の健康検査を確認する

子犬を迎える場合は、親犬がどのような健康検査を受けているか確認しましょう。

  • 股関節評価
  • 眼科検査
  • 血統内での背骨・神経疾患の情報
  • 必要に応じたDNA検査の結果

DNA検査にはDMなど複数の項目がありますが、結果の意味は病気によって異なります。

「遺伝子変異がない=将来すべての病気にならない」「変異がある=必ず発症する」という単純なものではありません。

検査内容と結果を説明できるブリーダーかどうかも確認材料になります。

15. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのシニア期の注意点

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークがシニア期に入ったら、歩き方の変化を特に注意して観察します。

  • 後ろ足がふらつく
  • 爪先を擦る
  • 足が交差する
  • 立ち上がるまで時間がかかる
  • 背中を丸める
  • 抱っこを嫌がる
  • 階段を嫌がる
  • 散歩距離が急に短くなった
  • 目が白く見える
  • 物へぶつかる
  • 体重が増えた・減った

高齢のコーギーで後ろ足が弱くなった時、「老化だから」と判断するのは危険です。

関節炎、股関節疾患、椎間板ヘルニア、変性性脊髄症など原因によって対応は異なります。

歩き方の変化は、可能であれば安全な範囲で動画を撮っておくと受診時の参考になります。

急に立てなくなった場合や痛みが強い場合は、動画撮影のために歩かせることを優先せず受診してください。

健康で歩けるシニア犬では、年齢だけを理由に散歩を完全にやめる必要はありません。

歩く速度や距離を調整し、平坦な場所で無理なく筋肉を維持します。

16. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークが向いている人

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは次のような人と相性を作りやすい犬種です。

  • 明るく活動的な犬と暮らしたい人
  • 毎日十分な散歩ができる人
  • 犬とのトレーニングを楽しみたい人
  • ノーズワークなど頭を使う活動を取り入れられる人
  • 大量の抜け毛を受け入れられる人
  • 体重をきちんと管理できる人
  • 滑りにくい生活環境を作れる人
  • 背中や足腰の状態を観察できる人
  • 犬との生活に時間を使える人

小さな体ながら活動量があり、人と一緒に何かをすることを楽しむ犬種なので、散歩やトレーニングを生活の一部として楽しめる家庭との相性が良いでしょう。

反対に、運動をほとんどさせたくない人、抜け毛を極力避けたい人、食べたがるだけ食事やおやつを与えたい人には向きにくい犬種です。

また、胴長短足の外見だけに惹かれるのではなく、背中と関節の健康を生涯管理する必要があることも理解して迎えましょう。

17. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのよくある質問

Q. ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは初心者でも飼いやすいですか?

賢く友好的な犬が多いため初心者にも候補になります。ただし、毎日の十分な運動、体重管理、抜け毛対策、背中と足腰の健康管理、牧羊犬らしい行動へのしつけが必要です。

Q. コーギーは何kgくらいになりますか?

JKCではウェルシュ・コーギー・ペンブロークの体重を牡10~12kg、牝9~11kgとしています。体高は約25~30cmです。

Q. コーギーの寿命は何年くらいですか?

12~13年程度がひとつの目安です。実際の寿命は遺伝、体重、背骨や関節の病気、生活環境などによって異なります。

Q. コーギーは散歩がたくさん必要ですか?

活動的な牧羊犬なので、健康な成犬では毎日の十分な散歩が必要です。散歩だけでなく、におい嗅ぎ、遊び、トレーニングなども組み合わせましょう。

Q. 足が短いので運動させない方がいいですか?

健康な犬の運動を極端に制限する必要はありません。適度な運動で筋肉を保つことも重要です。一方、高い場所からの繰り返す飛び降りや滑る床での激しい動きは見直しましょう。

Q. コーギーは毛がかなり抜けますか?

はい。ダブルコートで抜け毛が多く、特に換毛期には大量の下毛が抜けます。定期的なブラッシングが必要です。

Q. コーギーは太りやすいですか?

食欲旺盛な犬も多く、摂取量が活動量を上回れば肥満になります。フードとおやつを計量し、厚い被毛の上からではなく実際に肋骨や腰を触って体型を確認してください。

Q. コーギーが突然キャンと鳴きました

足先や関節のケガだけでなく、首や背中の痛み、椎間板ヘルニアなども確認する必要があります。背中を丸める、震える、歩き方がおかしい場合は早めに受診してください。

Q. 後ろ足がふらついています

椎間板ヘルニア、変性性脊髄症、股関節疾患など複数の原因が考えられます。足先を引きずる、両後ろ足に力が入らない、立てない場合は早急に動物病院へ相談してください。

Q. コーギーのDM遺伝子検査が陽性なら必ず発症しますか?

必ず発症するという意味ではありません。DM関連遺伝子は発症リスクを考える材料のひとつです。歩行異常がある犬の診断も遺伝子検査だけでは行わず、ほかの脊髄・関節疾患を除外しながら判断します。

Q. ペンブロークとカーディガンは同じ犬種ですか?

現在は別犬種です。外見には共通点がありますが、歴史や犬種標準にも違いがあります。この記事では日本で多く飼育されているウェルシュ・コーギー・ペンブロークを解説しています。

Q. コーギーは留守番できますか?

個体差がありますが、短時間から練習すれば一人で休める犬もいます。活動的な犬種なので、留守番前の適度な運動と退屈しにくい環境作りも重要です。

Q. コーギーで特に注意したい病気は?

椎間板疾患(IVDD)、変性性脊髄症(DM)、股関節形成不全、PRAなどを含む眼疾患などについて知っておくとよいでしょう。また、肥満は背中や関節への負担を増やすため体重管理も非常に重要です。

まとめ|コーギーは活動的で賢い牧羊犬、背中・足腰・体重の管理が重要

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、短い脚と長めの胴、大きな立ち耳、明るい表情が特徴的なイギリス原産の犬種です。

JKCでは用途を「牧羊犬」とし、大胆で働き者、外向的で友好的な犬種としています。

かわいらしい外見ですが、本来は家畜を追って働いてきた活動的なワーキングドッグです。

短い脚だから散歩が少なくてよい犬種ではありません。

健康な成犬では毎日の散歩、におい嗅ぎ、遊び、トレーニングなどを組み合わせて心と体を使わせます。

牧羊犬としての本能から、走る人や自転車などを追ったり、足元へ口を使ったりする犬もいるため、子犬期から呼び戻しや落ち着く行動を教えましょう。

被毛はダブルコートで、抜け毛が多い犬種です。

特に換毛期には大量の下毛が抜けるため、定期的なブラッシングが必要です。

健康面では、背骨と後ろ足の変化を日常的に確認します。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークでは椎間板疾患への遺伝的な体型要因が知られ、背中の痛みや後ろ足の神経症状が起こることがあります。

突然キャンと鳴く、背中を丸める、足先を擦る、後ろ足を引きずるなどの変化があれば受診してください。

自力で立てない、両後ろ足に力が入らない、排尿できない場合は緊急性があります。

変性性脊髄症(DM)についても遺伝子変異が知られていますが、遺伝子検査陽性だけで発症すると決まるわけではありません。

後ろ足のふらつきには椎間板ヘルニアや関節疾患などほかの原因もあるため、症状と検査を合わせて判断します。

繁殖犬では股関節と眼科の健康検査が主要な推奨項目です。

そして、コーギーとの生活で忘れてはいけないのが肥満予防です。

丸みのある体型を「コーギーらしい」と考えず、肋骨が適度に触れ、腰のくびれが確認できる体型を維持しましょう。

肥満を防ぎ、滑りにくい床を用意し、無理のない運動で筋肉を維持することが、背骨や関節の健康を守るうえで大切です。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、小さな体にスタミナ、知性、働く意欲を備えた魅力的な牧羊犬です。「足が短くてかわいい」という外見だけでなく、十分な運動、牧羊犬らしい行動へのしつけ、大量の抜け毛、背中・足腰・体重の健康管理まで理解することが、長く楽しく暮らすための大切なポイントです。


【最新版】私がおすすめする犬用品10選

👉実際に私が使用して、おすすめする10選はこちらから