
愛犬が何度もトイレに行くようになると、
「水を飲みすぎているだけ?」
「膀胱炎なのかな?」
「病気のサインでは?」
と心配になりますよね。
犬の尿の回数が増える原因には、
水をたくさん飲んで尿量が増えている場合もあれば、
膀胱炎や尿路結石などで、少量の尿を何度もする場合もあります。
つまり、犬の尿の回数が多い時は、
尿の回数が多いのか
尿の量も多いのか
を分けて考えることが大切です。
特に、
・少しずつ何度も尿をする
・排尿時に痛がる
・血尿がある
・尿が出にくい
・水をよく飲む
・元気や食欲がない
・シニア犬で尿の変化が続く
といった場合は注意が必要です。
この記事では、
・犬の頻尿と多尿の違い
・尿の回数が増える主な原因
・すぐ受診すべき危険サイン
・自宅でできるチェック
・やってはいけないこと
・水分や食事との関係
をわかりやすく解説します。
犬の尿の回数が多い時にまず確認したいこと

犬の尿の回数は、
年齢、体格、飲水量、生活環境、散歩の回数によって違います。
普段から1日に何度もトイレに行く犬もいれば、
散歩の時だけ排尿する犬もいます。
そのため、
「1日何回以上なら異常」と単純には言えません。
大切なのは、
いつもの愛犬と比べて増えているかです。
たとえば、
・急にトイレの回数が増えた
・何度も排尿姿勢をとる
・少量ずつしか出ない
・夜中にもトイレに行く
・ペットシーツの交換回数が増えた
・水を飲む量も増えた
・尿の色やにおいが変わった
といった変化がある場合は、
体調のサインかもしれません。
特に、
排尿時に痛がる、尿に血が混じる、尿が出にくい場合は、
早めに動物病院へ相談しましょう。
頻尿と多尿の違い
尿の回数が多い時に重要なのが、
頻尿と多尿を分けて考えることです。
頻尿とは?
頻尿とは、
尿の回数が多い状態です。
ただし、1回に出る尿の量は少ないことがあります。
たとえば、
・何度もトイレに行く
・排尿姿勢をとるのに少ししか出ない
・すぐまたトイレに行く
・ポタポタしか出ない
・排尿時に痛がる
・血尿がある
このような場合は、
膀胱炎や尿路結石など、
膀胱や尿道のトラブルが関係していることがあります。
多尿とは?
多尿とは、
尿の回数だけでなく、1回の尿量や1日の尿量が増えている状態です。
たとえば、
・ペットシーツがいつもより重い
・尿の量が明らかに多い
・水をよく飲む
・薄い尿がたくさん出る
・夜中にも大量に尿をする
このような場合は、
腎臓病、糖尿病、ホルモンの病気などが関係していることがあります。
「回数が多い」だけでなく、
尿の量が増えているかどうかも確認しましょう。
犬の尿の回数が多くなる主な原因

犬の尿の回数が多くなる原因は、
日常的なものから病気までさまざまです。
ここでは、特に考えられる原因を整理します。
① 水をたくさん飲んでいる
水をたくさん飲めば、
尿の回数や量も増えます。
暑い日や運動後、
ドライフード中心の食事、
部屋が乾燥している時などは、
飲水量が増えることがあります。
一時的で、元気や食欲があり、
尿の色やにおいに異常がなければ問題ないこともあります。
ただし、
・毎日水を大量に飲む
・尿量も明らかに増えている
・体重が減る
・食欲が変わった
・シニア犬である
場合は、腎臓病や糖尿病などの可能性もあります。
② 膀胱炎
犬の頻尿でよくある原因のひとつが、
膀胱炎です。
膀胱炎では、
膀胱に炎症が起こることで、
尿が少ししかたまっていなくても尿意を感じやすくなります。
よく見られる症状は、
・何度もトイレに行く
・少量ずつしか出ない
・排尿時に痛がる
・血尿がある
・尿が濁る
・尿のにおいが強い
・陰部をよくなめる
です。
膀胱炎は自然に治ることもありますが、
悪化したり繰り返したりすることもあります。
血尿や痛みがある場合は、
早めに尿検査を受けましょう。
③ 尿路結石
尿路結石でも、
頻尿や血尿が見られることがあります。
結石や結晶が膀胱や尿道を刺激すると、
何度もトイレに行く、尿が少ししか出ない、
排尿時に痛がるといった症状が出ます。
特に注意したいのは、
尿が出にくい、または出ない状態です。
尿道に結石が詰まると、
尿が出なくなり、命に関わることがあります。
特にオス犬では、
尿道が細いため注意が必要です。
「何度もトイレに行くのに尿が出ていない」場合は、
緊急性が高い可能性があります。
④ マーキングやストレス
病気ではなく、
マーキングやストレスで尿の回数が増えることもあります。
たとえば、
・新しい場所に行った
・引っ越した
・来客があった
・新しい犬や猫が増えた
・留守番時間が変わった
・散歩中に何度も少量ずつ尿をする
場合です。
マーキングでは、
少量の尿を何度もすることがあります。
ただし、
マーキングと思っていたら膀胱炎だったということもあります。
急に頻尿になった場合や、血尿・痛みがある場合は、
病気を先に確認しましょう。
⑤ 加齢
シニア犬では、
加齢によって排尿の回数が増えることがあります。
理由としては、
・筋力の低下
・トイレまで間に合わない
・水を飲む量の変化
・腎臓機能の低下
・認知機能の変化
・ホルモンの変化
などが考えられます。
ただし、
「年だから仕方ない」と決めつけるのは危険です。
シニア犬の頻尿や多尿では、
腎臓病、糖尿病、ホルモンの病気、膀胱の病気などが隠れていることがあります。
⑥ 腎臓病
腎臓病では、
水をよく飲む、尿の量が増えるといった変化が見られることがあります。
特に慢性腎臓病では、
初期から中期にかけて、
多飲多尿がサインになることがあります。
注意したい症状は、
・水をよく飲む
・尿量が増える
・尿の色が薄い
・食欲が落ちる
・体重が減る
・吐く
・元気がない
・口臭が強い
です。
シニア犬で尿量が増えた場合は、
腎臓病も含めて検査を受けると安心です。
⑦ 糖尿病
糖尿病でも、
水をよく飲む、尿量が増えるという症状が見られます。
糖尿病では、
血糖値が高くなり、尿に糖が出ることで、
尿量が増えやすくなります。
よく見られる症状は、
・水をよく飲む
・尿量が増える
・食欲があるのに痩せる
・体重が減る
・元気がない
・白っぽく目が濁ることがある
です。
多飲多尿に加えて体重減少がある場合は、
早めに検査を受けましょう。
⑧ ホルモンの病気
犬のホルモンの病気でも、
水をよく飲み、尿量が増えることがあります。
代表的なものには、
・クッシング症候群
・糖尿病
・副腎や甲状腺に関係する病気
などがあります。
クッシング症候群では、
・水をよく飲む
・尿量が増える
・食欲が増える
・お腹がぽっこりする
・毛が薄くなる
・皮膚が弱くなる
などが見られることがあります。
⑨ 子宮蓄膿症
避妊していないメス犬で注意したいのが、
子宮蓄膿症です。
子宮蓄膿症は、
子宮の中に膿がたまる病気で、
命に関わることがあります。
発情後しばらくしてから、
・水をよく飲む
・尿量が増える
・元気がない
・食欲がない
・吐く
・お腹が張る
・陰部から膿のようなものが出る
などが見られることがあります。
避妊していないメス犬で多飲多尿と体調不良がある場合は、
早めに受診してください。
尿の状態別に注意したい病気

尿の回数が多い時は、
尿の色、量、出方もあわせて確認しましょう。
① 少量ずつ何度も出る
少量ずつ何度も尿をする場合は、
膀胱炎や尿路結石が関係していることがあります。
特に、血尿や痛みがある場合は注意が必要です。
② 尿が出そうで出ない
何度も排尿姿勢をとるのに、
ほとんど尿が出ない場合は緊急性があります。
尿道閉塞などで尿が出なくなっている可能性があります。
特にオス犬でこの症状がある場合は、
すぐに動物病院へ連絡してください。
③ 尿量が明らかに多い
1回の尿量や1日の尿量が増えている場合は、
腎臓病、糖尿病、ホルモンの病気などが考えられます。
水を飲む量も増えているか確認しましょう。
④ 血尿がある
尿に血が混じる場合は、
膀胱炎、尿路結石、腎臓や膀胱の病気、腫瘍などが考えられます。
少量の血でも、
繰り返す場合や痛みがある場合は受診が必要です。
⑤ 尿が濁っている・においが強い
尿が濁っている、においが強い場合は、
膀胱炎や尿路感染が関係していることがあります。
頻尿、血尿、排尿時の痛みがある場合は、
尿検査を受けましょう。
すぐに病院へ行くべき危険サイン

次のような症状がある場合は、
早めに動物病院へ相談してください。
・何度もトイレに行くのに尿が少ない
・尿が出ない
・排尿時に痛がる
・血尿がある
・尿が濁っている
・尿のにおいが強い
・水をよく飲む
・尿量が明らかに増えた
・食欲がない
・元気がない
・吐く
・体重が減っている
・お腹が張っている
・避妊していないメス犬で体調が悪い
・シニア犬で尿の変化が続く
特に注意したいのは、
尿が出ない状態です。
何度もトイレに行くのに尿が出ない場合、
尿道閉塞など緊急性の高い病気が隠れている可能性があります。
また、
頻尿+血尿+痛み
がある場合は、膀胱炎や尿路結石が疑われます。
多飲多尿+体重減少
がある場合は、腎臓病や糖尿病なども考える必要があります。
避妊していないメス犬+多飲多尿+元気消失
の場合は、子宮蓄膿症にも注意してください。
自宅でできるチェック

尿の回数が多い時は、
自宅で次のポイントを確認しましょう。
・1日に何回尿をしているか
・1回の尿量は多いか少ないか
・尿の色
・尿のにおい
・尿が濁っていないか
・血が混じっていないか
・排尿時に痛がるか
・水を飲む量が増えたか
・元気や食欲はあるか
・体重が減っていないか
・避妊しているか
・最近環境が変わったか
可能であれば、
ペットシーツの写真を撮っておくと、
尿の色や量を説明しやすくなります。
また、飲水量が気になる場合は、
1日にどれくらい水を飲んでいるか測っておくと、
受診時に役立ちます。
尿の回数が多い時にやってはいけないこと
尿の回数が多い時、
自己判断で行うと危険なことがあります。
① 水を制限する
尿の回数が多いからといって、
水を制限するのは危険です。
水を飲む量が増えているのは、
体が必要としているサインの場合があります。
腎臓病や糖尿病などでは、
水を制限すると脱水につながることがあります。
水はいつでも飲めるようにし、
飲水量を記録して受診時に伝えましょう。
② 人間用の薬を使う
膀胱炎かもしれないと思って、
人間用の抗生物質や痛み止めを使うのは危険です。
犬に使えない薬や、
腎臓や肝臓に負担をかける薬もあります。
薬は必ず獣医師の指示で使いましょう。
③ 血尿や痛みを様子見しすぎる
血尿や排尿時の痛みがある場合は、
膀胱炎や結石などの可能性があります。
放置すると悪化することがあります。
特に、尿が出にくい場合は早急に受診してください。
④ トイレの失敗を叱る
頻尿や尿トラブルがある時は、
トイレに間に合わないことがあります。
叱ってしまうと、
犬が排尿を我慢したり、ストレスを感じたりすることがあります。
急なトイレ失敗は、
しつけではなく体調不良のサインかもしれません。
水分やドッグフードとの関係

尿の回数や量には、
水分摂取や食事内容が関係することがあります。
たとえば、
・ドライフード中心で水をよく飲む
・ウェットフードを増やして尿量が変わった
・塩分の多いものを食べた
・おやつを増やした
・暑い時期で水を飲む量が増えた
などです。
ただし、
水をよく飲む、尿量が増える状態が続く場合は、
食事や季節だけの問題とは限りません。
腎臓病、糖尿病、ホルモンの病気、子宮蓄膿症などでも多飲多尿が見られます。
また、膀胱炎や尿路結石では、
尿の回数が増えても1回量は少ないことが多いです。
フードや水分の影響を考えつつ、
尿の量、色、におい、痛み、元気や食欲も一緒に確認しましょう。
受診時に伝えるとよいこと

動物病院を受診する時は、
次のことを伝えると診察がスムーズです。
・いつから尿の回数が増えたか
・1日に何回くらい尿をするか
・1回の尿量は多いか少ないか
・尿の色
・尿のにおい
・尿が濁っているか
・血尿があるか
・排尿時に痛がるか
・尿が出にくそうか
・水を飲む量は増えたか
・食欲や元気の状態
・体重の変化
・嘔吐や下痢の有無
・避妊しているか
・発情後かどうか
・持病や服用中の薬
可能であれば、
尿の色がわかるペットシーツの写真や、
新鮮な尿を持参すると参考になります。
採尿方法は病院によって違うことがあるため、
事前に確認すると安心です。
よくある質問
Q. 犬の尿の回数が多いだけなら様子を見てもいいですか?
元気や食欲があり、尿の色や量が普段通りなら、一時的な水分摂取や環境の影響もあります。
ただし、急に回数が増えた、少量ずつしか出ない、血尿や痛みがある場合は受診をおすすめします。
Q. 何度もトイレに行くのに少ししか出ません。危険ですか?
膀胱炎や尿路結石が関係していることがあります。
特に、尿がほとんど出ない、痛がる、ぐったりしている場合は緊急性があります。
早めに動物病院へ連絡してください。
Q. 水をよく飲んで尿も多いです。病気ですか?
暑さや食事の影響で一時的に増えることもあります。
ただし、多飲多尿が続く場合は、腎臓病、糖尿病、ホルモンの病気などが関係することがあります。
飲水量と尿量を記録して受診するとよいです。
Q. シニア犬の頻尿は年齢のせいですか?
加齢でトイレが近くなることはありますが、腎臓病、糖尿病、膀胱炎、認知機能の変化などが隠れていることもあります。
シニア犬で尿の変化が続く場合は検査を受けましょう。
Q. トイレの失敗が増えたのはしつけの問題ですか?
急にトイレの失敗が増えた場合は、しつけだけでなく体調不良の可能性があります。
頻尿、尿漏れ、痛み、多飲多尿などがないか確認しましょう。
まとめ|犬の尿の回数が多い時は、回数だけでなく量と痛みを確認
犬の尿の回数が多い時は、
まず頻尿なのか多尿なのかを確認することが大切です。
少量ずつ何度も尿をする場合は、
膀胱炎や尿路結石などが関係していることがあります。
尿の量そのものが増えている場合は、
腎臓病、糖尿病、ホルモンの病気などが関係している可能性があります。
犬の尿の回数が多くなる原因には、
・水分摂取量の増加
・膀胱炎
・尿路結石
・マーキングやストレス
・加齢
・腎臓病
・糖尿病
・ホルモンの病気
・子宮蓄膿症
などがあります。
特に、
・尿が出ない
・排尿時に痛がる
・血尿がある
・水をよく飲む
・尿量が明らかに増えた
・元気がない
・食欲がない
・体重が減った
場合は、早めに動物病院へ相談してください。
尿の回数は、
愛犬の体調を知る大切なサインです。
「トイレが近いだけ」と決めつけず、
尿の量、色、におい、痛み、元気や食欲も一緒に確認しましょう。
関連リンク(重要)
水をよく飲み、尿量も増えている場合は、犬が水をよく飲む原因の記事も参考にしてください。
・犬が水をよく飲む記事
水を飲まない、尿が少ない場合は、犬が水を飲まない原因の記事も確認しておきましょう。
・犬が水を飲まない記事
尿の色が濃い、赤い、茶色い場合は、犬の尿の色が濃い原因の記事も参考になります。
・犬の尿の色が濃い記事
シニア犬で多飲多尿がある場合は、犬の腎臓病の記事もあわせて確認してください。
・犬の腎臓病の記事
オレンジ色の尿や白目・歯ぐきの黄色さがある場合は、犬の黄疸の記事も参考になります。
・犬の黄疸の記事
食欲が落ちている場合は、犬の食欲不振の記事も確認しておきましょう。
・犬の食欲がない記事
元気がない状態が続く場合は、犬が元気がない時の注意点も参考になります。
・犬が元気がない記事
嘔吐を伴う場合は、犬が吐く原因の記事もあわせて確認しましょう。
・犬が吐く記事
感染症による腎臓や肝臓への影響が心配な場合は、犬レプトスピラ症の記事も確認してください。
・犬レプトスピラ症の記事
日頃の体調管理には、安全なドッグフードの選び方も参考になります。
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