
子犬を迎えたばかりの頃は、
「何からしつけを始めればいいの?」
「トイレとおすわり、どちらが先?」
「甘噛みや吠えも同時に教えるべき?」
と迷うことが多いですよね。
子犬のしつけは、
最初から完璧を目指す必要はありません。
大切なのは、
子犬が安心して暮らせる環境を作りながら、
生活に必要なルールを少しずつ教えていくことです。
しつけというと、
厳しく教えるイメージを持つ方もいますが、
子犬に必要なのは叱ることよりも、
「どうすれば褒められるのか」をわかりやすく伝えることです。
この記事では、
・子犬のしつけはいつから始めるのか
・最初に教えたい基本しつけの順番
・トイレ、おすわり、待て、伏せの教え方の考え方
・甘噛みや飛びつきなど困った行動への向き合い方
・しつけで失敗しやすいポイント
・初心者が意識したいコツ
を詳しく解説します。
初めて子犬を迎えた方でも、
何から始めればいいか分かるように、
順番に整理して紹介します。
子犬のしつけはいつから始める?

子犬のしつけは、
家に迎えた日から少しずつ始めるのがおすすめです。
ただし、迎えた当日からいきなり
たくさんのことを教え込む必要はありません。
子犬にとって、新しい家は知らない場所です。
見慣れない部屋、聞き慣れない音、
新しい家族、初めての寝床など、
最初は環境に慣れるだけでも大きな負担になります。
そのため、最初の数日は、
まず安心して過ごせる環境を整えることが大切です。
しつけといっても、
最初にやることは難しいトレーニングではありません。
たとえば、
・トイレの場所を覚える
・名前を呼ばれたら反応する
・生活リズムに慣れる
・寝る場所を覚える
・人の手に安心感を持つ
・家の中のルールを少しずつ知る
このような基本から始めます。
子犬のしつけは、
「一度で覚えさせるもの」ではなく、
毎日の生活の中で繰り返し教えていくものです。
失敗しても焦らず、
成功した時にしっかり褒めることを意識しましょう。
子犬のしつけで最初に大切な考え方
子犬のしつけで大切なのは、
厳しく叱ることではありません。
子犬はまだ、
人間の家で暮らすルールを知りません。
トイレの場所、噛んでいいもの、
飛びついてはいけないこと、
静かに待つことなどは、
最初から分かっているわけではありません。
そのため、飼い主さんが
「こうしてほしい」という行動を
わかりやすく教えてあげる必要があります。
叱るよりも成功を増やす
子犬のしつけでは、
失敗を叱るよりも、
成功体験を増やすことが大切です。
たとえば、トイレを失敗した時に叱るより、
トイレで成功した瞬間に褒める方が、
子犬には伝わりやすいです。
おすわりも、待ても、ハウスも同じです。
できなかったことを責めるのではなく、
少しでもできた瞬間を見つけて褒めましょう。
子犬は、
「これをすると褒められる」
「この行動をすると良いことがある」
という経験を通して覚えていきます。
短い時間で終わる
子犬の集中力は長く続きません。
1回の練習は、
3分から5分程度でも十分です。
長く続けすぎると、
子犬が飽きたり、疲れたり、
しつけそのものを嫌がるようになることがあります。
できたところで終わる。
楽しい雰囲気で終わる。
もう少しやりたいくらいで終わる。
このくらいが、子犬にはちょうどいいです。
家族でルールを統一する
子犬のしつけでは、
家族全員の対応をそろえることも大切です。
ある人は飛びつきを許す。
別の人は叱る。
ある人は甘噛みを遊びとして受け入れる。
別の人はやめさせる。
このように対応がバラバラだと、
子犬は何が正解なのかわかりにくくなります。
「飛びついたら反応しない」
「おすわりできたらかまう」
「手を噛んだら遊びを止める」
「トイレ成功はすぐ褒める」
このようなルールを家族で共有しておきましょう。
子犬に最初に教えたい基本しつけの順番

子犬のしつけは、
思いついたものから教えるよりも、
生活に必要な順番で進めると分かりやすいです。
おすすめの順番は次の通りです。
- トイレ
- 名前を覚える
- おすわり
- 待て
- 伏せ
- 呼び戻し
- ハウス
- 甘噛み対策
- 飛びつき対策
- 無駄吠え対策
もちろん、すべてを完全に順番通りに進める必要はありません。
トイレを教えながら名前も覚える。
おすわりを練習しながら待ても少しずつ教える。
甘噛み対策は日常の中で同時に行う。
このように、生活の中で少しずつ組み合わせていきます。
ただし、最初から一度にたくさん教えようとすると、
子犬も飼い主さんも疲れてしまいます。
まずは生活に必要なものから、
無理なく進めていきましょう。
① トイレのしつけ
子犬を迎えたら、
最初に取り組みたいのがトイレのしつけです。
トイレの場所を覚えることは、
子犬との生活をスムーズにするためにとても大切です。
トイレは失敗させない環境作りが大切
子犬のトイレしつけでは、
叱ることよりも、
成功しやすい環境を作ることが大切です。
子犬はまだ、
排泄を長く我慢することが得意ではありません。
そのため、最初から部屋全体を自由にさせると、
トイレまで戻れず失敗しやすくなります。
最初はサークルやケージを使い、
トイレの場所を分かりやすくしてあげましょう。
トイレに誘導しやすいタイミング
子犬が排泄しやすいタイミングは、
ある程度決まっています。
・寝起き
・食後
・水を飲んだ後
・遊んだ後
・興奮した後
・留守番の後
このタイミングでトイレへ誘導すると、
成功しやすくなります。
成功したら、
その場ですぐに褒めましょう。
時間が経ってから褒めても、
子犬は何を褒められたのか分かりにくいです。
トイレ失敗で叱らない
トイレを失敗した時に大きな声で叱ると、
子犬は「場所を間違えた」と理解するより、
「排泄すると怒られる」と覚えてしまうことがあります。
その結果、
隠れて排泄したり、
飼い主さんの前でトイレをしにくくなったりすることがあります。
失敗した時は、
静かに片付け、ニオイが残らないように掃除しましょう。
② 名前を覚えさせる
子犬には、早い段階で名前を覚えさせましょう。
名前を覚えることは、
呼び戻しやアイコンタクト、
日常のコミュニケーションにつながります。
名前を呼んだら良いことがあると教える
名前を覚えさせる時は、
名前を呼んだ後に良いことが起きるようにします。
たとえば、
名前を呼ぶ
↓
子犬がこちらを見る
↓
すぐに褒める
↓
ごほうびをあげる
この流れを繰り返します。
子犬は、
「名前を呼ばれると良いことがある」
と覚えていきます。
叱る時に名前を使いすぎない
名前を呼んで叱ることが多いと、
子犬が名前に嫌な印象を持つことがあります。
「〇〇、ダメ!」
「〇〇、こら!」
と何度も使っていると、
名前を呼ばれても近づきたくなくなる場合があります。
名前はできるだけ、
良い印象とセットで使いましょう。
③ おすわり
おすわりは、
子犬に最初に教えやすい基本しつけのひとつです。
ごはん前、散歩前、来客時など、
興奮しやすい場面で落ち着かせるためにも役立ちます。
おすわりは落ち着く練習になる
おすわりは、
ただ座るだけの芸ではありません。
犬が一度座ることで、
気持ちを落ち着けやすくなる場合があります。
たとえば、散歩前に飛び跳ねている時、
ごはん前に興奮している時、
来客に飛びつきそうな時などに役立ちます。
自然に座る動きを引き出す
おすわりを教える時は、
子犬のお尻を無理に押さえつけないようにしましょう。
おやつを鼻先に近づけ、
少し上へ動かすと、
子犬が自然に見上げてお尻が下がりやすくなります。
座った瞬間に、
「おすわり」と声をかけて褒めます。
最初から完璧を求めず、
少し腰が下がっただけでも褒めてあげましょう。
④ 待て
待ては、
子犬の安全を守るためにも大切なしつけです。
ごはん前だけでなく、
玄関の飛び出し防止や、
散歩中の落ち着きにも役立ちます。
最初は1秒でも成功
待てを教える時に失敗しやすいのは、
最初から長く待たせようとすることです。
子犬にとって、
じっとしていることは簡単ではありません。
最初は1秒でも待てたら成功です。
待て
↓
1秒待てた
↓
よし
↓
褒める
この流れを繰り返し、
少しずつ時間を伸ばしていきましょう。
解除の合図も教える
待てを教える時は、
「よし」などの解除の合図も一緒に教えましょう。
解除の合図がないと、
子犬はいつ動いていいのか分かりません。
待てで止まる。
よしで動いていい。
このルールをセットにすると、
子犬にも伝わりやすくなります。
⑤ 伏せ

伏せは、
子犬を落ち着かせたい時に役立つ基本しつけです。
おすわりよりも姿勢が低くなるため、
興奮を落ち着ける練習にもつながります。
おすわりができてから教えるとスムーズ
伏せは、
おすわりの姿勢から教えるとスムーズです。
おやつを犬の鼻先に近づけ、
ゆっくり床へ下げていきます。
そのまま前足の間から少し前へ動かすと、
子犬が自然に伏せの姿勢になりやすくなります。
胸が床についた瞬間に、
「伏せ」と声をかけて褒めましょう。
無理に押さえつけない
伏せを教える時に、
背中を押さえつけたり、
前足を引っ張ったりするのは避けましょう。
怖がったり、
伏せの練習そのものを嫌がる原因になることがあります。
子犬が自然に低い姿勢を取れるように、
おやつで優しく誘導することが大切です。
⑥ 呼び戻し
呼び戻しは、
子犬の安全を守るためにとても重要なしつけです。
「おいで」と呼んだ時に飼い主さんの元へ来られると、
散歩中や外出先でも安心につながります。
室内の近い距離から始める
呼び戻しは、
いきなり外で練習するのではなく、
まず室内の近い距離から始めましょう。
子犬がこちらを見ている時に、
明るい声で「おいで」と呼びます。
来たらすぐに褒めて、
ごほうびをあげます。
最初は1メートル程度の距離で十分です。
来た後に嫌なことをしない
呼び戻しで大切なのは、
「呼ばれて行くと良いことがある」と教えることです。
呼んだ後に毎回、
爪切り、シャンプー、ケージに入れるなど、
子犬が嫌がることをしていると、
呼ばれても来なくなる場合があります。
呼び戻しの練習中は、
来たら褒める、遊ぶ、ごほうびをあげるなど、
良い経験を増やしましょう。
⑦ ハウス
ハウスは、
子犬が安心して過ごせる場所を作るためのしつけです。
ケージやクレートに慣れておくと、
留守番、来客時、移動、災害時にも役立ちます。
ハウスは閉じ込める場所ではない
ハウスを嫌がる犬の中には、
過去に無理やり入れられた経験から、
苦手意識を持っている場合があります。
ハウスは罰の場所ではありません。
安心して休める場所として教えることが大切です。
最初は扉を開けたまま慣らす
最初から扉を閉める必要はありません。
まずは、ハウスの近くにおやつを置き、
子犬が自分から近づけるようにします。
慣れてきたら、
入り口付近、少し奥、中へと、
段階的に誘導します。
中に入れたら「ハウス」と声をかけ、
すぐに褒めましょう。
⑧ 甘噛み対策

子犬の時期に多い悩みが甘噛みです。
手や服を噛まれると、
最初はかわいく見えても、
成長するにつれて痛くなります。
甘噛みは自然な行動だが放置しない
子犬は、口を使って物を確認したり、
遊んだりします。
そのため、甘噛み自体は珍しい行動ではありません。
ただし、
人の手を噛んでもいいと覚えてしまうと、
成犬になってから困ることがあります。
手ではなくおもちゃを噛ませる
甘噛み対策では、
噛むことをすべて禁止するのではなく、
噛んでいいものを教えることが大切です。
手を噛んできたら、
遊びを一度止めます。
そして、犬用のおもちゃへ誘導します。
おもちゃを噛めたら、
すぐに褒めましょう。
「手を噛むと遊びが終わる」
「おもちゃを噛むと遊びが続く」
このルールを繰り返し伝えていきます。
⑨ 飛びつき対策
子犬が嬉しくて飛びつくことはよくあります。
しかし、飛びつきが習慣になると、
子どもや高齢の方を転倒させたり、
来客を驚かせたりすることがあります。
飛びついた時に反応しすぎない
子犬が飛びついた時に、
大きな声を出したり、
手で押し返したり、
笑ってかまったりすると、
子犬は「飛びつくとかまってもらえる」と覚えることがあります。
飛びついた時は、
できるだけ静かに対応しましょう。
足が床についた瞬間に褒めることが大切です。
おすわりを代わりの行動にする
飛びつきを直すには、
「飛びつかないで」と教えるだけでなく、
代わりに何をすればいいのかを教えましょう。
おすすめはおすわりです。
人に会った時、
飛びつく代わりにおすわりをする。
この流れを覚えると、
落ち着いた挨拶がしやすくなります。
⑩ 無駄吠え対策
子犬が吠える理由は、
要求、不安、警戒、退屈、興奮などさまざまです。
無駄吠えを直すには、
まず「なぜ吠えているのか」を見ることが大切です。
要求吠えはすぐ叶えない
ごはんがほしい、
遊んでほしい、
ケージから出してほしいなどの理由で吠える場合、
吠えた直後に要求を叶えると、
「吠えれば通る」と覚えてしまうことがあります。
要求吠えの場合は、
吠えている間ではなく、
静かになったタイミングで対応しましょう。
不安や警戒の場合は安心できる環境を作る
不安や警戒で吠えている犬を強く叱ると、
さらに不安が増すことがあります。
インターホン、外の音、留守番中の不安など、
原因に合わせて環境を整えることが大切です。
窓の外が見えすぎるならカーテンを閉める。
留守番が不安なら短時間から慣らす。
来客時はハウスで落ち着ける練習をする。
このように、原因に合った対策を行いましょう。
子犬のしつけで失敗しやすいポイント

子犬のしつけで失敗しやすいポイントは、
いくつかあります。
① 一度にたくさん教えようとする
子犬に早く覚えてほしい気持ちは分かりますが、
一度にたくさん教えると混乱しやすくなります。
今日はトイレ。
次はおすわり。
慣れてきたら待て。
このように、
ひとつずつ進めることが大切です。
② できないことを叱りすぎる
子犬は、まだルールを知らない状態です。
できないことを叱り続けると、
しつけが怖いものになってしまうことがあります。
失敗した時よりも、
成功した時にしっかり褒めることを意識しましょう。
③ 褒めるタイミングが遅い
しつけでは、
褒めるタイミングがとても重要です。
トイレが成功した瞬間。
おすわりできた瞬間。
待てた瞬間。
呼んで来た瞬間。
その場ですぐ褒めることで、
子犬は何を褒められたのか理解しやすくなります。
④ 練習時間が長すぎる
子犬は集中力が短いです。
長く練習しすぎると、
飽きたり、疲れたり、嫌がったりすることがあります。
1回3分から5分程度を目安に、
短く楽しく終わりましょう。
⑤ 家族で対応が違う
家族によって対応が違うと、
子犬は混乱します。
甘噛みを許す人と叱る人がいる。
飛びつきを喜ぶ人とやめさせる人がいる。
トイレ失敗への対応が毎回違う。
このような状態では、
子犬は何が正解か分かりにくくなります。
家族でルールを統一しておきましょう。
しつけを成功させるコツ
子犬のしつけを成功させるには、
毎日の小さな積み重ねが大切です。
成功しやすい環境を作る
しつけは、
犬の努力だけでなく、
環境作りも大きく関係します。
トイレを覚えていない子犬に、
いきなり広い部屋を自由にさせると失敗しやすくなります。
噛んではいけないものが床にたくさんあると、
いたずらも増えやすくなります。
まずは、
子犬が失敗しにくい環境を整えましょう。
ごほうびを上手に使う
子犬のしつけでは、
ごほうびを使うと覚えやすくなります。
ごほうびは、おやつだけではありません。
・声で褒める
・撫でる
・遊ぶ
・おもちゃを使う
・自由に動ける時間を作る
このようなものも、
子犬にとってはごほうびになります。
おやつを使う場合は、
小さくて食べやすいものを選びましょう。
失敗しても戻ればいい
しつけは、
一直線に進むものではありません。
昨日できたことが、
今日はできないこともあります。
トイレの失敗が一時的に増えたり、
待てができなくなったり、
甘噛みが戻ったように見えたりすることもあります。
そんな時は、
叱るのではなく、
一つ前の簡単な段階に戻りましょう。
しつけは、戻りながら覚えていくものです。
子犬の体調も確認する
急にできていたことができなくなった場合、
体調が関係していることもあります。
たとえば、トイレ失敗が急に増えた場合は、
しつけだけでなく体調不良が関係している可能性もあります。
元気がない、食欲がない、
下痢や嘔吐がある、
おしっこの回数が増えたなどの変化がある場合は、
動物病院に相談しましょう。
まとめ|子犬のしつけは順番と成功体験が大切
子犬の基本しつけは、
最初から完璧を目指す必要はありません。
大切なのは、
生活に必要なことから順番に、
短い時間で楽しく教えていくことです。
最初に取り組みたいのは、
トイレ、名前、おすわり、待て、伏せ、呼び戻し、ハウスなどの基本です。
そのうえで、
甘噛み、飛びつき、無駄吠え、家具を噛むなどの困った行動には、
叱るよりも、代わりに何をすればいいのかを教えていきましょう。
子犬はまだ、
人間の家で暮らすルールを知りません。
失敗した時に責めるのではなく、
成功しやすい環境を作り、
できた瞬間を褒めることが大切です。
トイレが成功したらすぐ褒める。
おすわりできたら褒める。
待てたら褒める。
手ではなくおもちゃを噛めたら褒める。
飛びつかずに座れたら褒める。
このような小さな成功体験を積み重ねることで、
子犬は少しずつ正しい行動を覚えていきます。
焦らず、比べず、
愛犬のペースに合わせて進めていきましょう。
しつけは、犬を厳しく管理するためではなく、
犬と飼い主さんが安心して暮らすための大切なコミュニケーションです。
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