
愛犬の名前を呼んでも、
なかなか来てくれないことはありませんか?
「おいで」と言っても無視される。
外では全然戻ってこない。
呼んでも遊びに夢中で反応しない。
このように悩む飼い主さんは少なくありません。
呼び戻しは、ただ犬を呼ぶためのしつけではなく、
愛犬の安全を守るためにも大切な基本トレーニングです。
散歩中や外出先で危険を避けたい時、
ドッグランで戻ってきてほしい時、
家の中で落ち着いて呼びたい時にも役立ちます。
この記事では、
・犬に呼び戻しを教える意味
・名前を呼んでも来ない原因
・初心者でもできる教え方
・失敗しやすいポイント
・やってはいけない教え方
をわかりやすく解説します。
犬に呼び戻しを教える意味とは?

呼び戻しとは、
飼い主さんが「おいで」などの合図を出した時に、
犬が飼い主さんの元へ戻ってくるしつけです。
呼び戻しができると、
日常生活のさまざまな場面で役立ちます。
たとえば、
・散歩中に危険な方向へ行きそうな時
・玄関から飛び出しそうな時
・ドッグランで戻ってきてほしい時
・家の中で呼び寄せたい時
・興奮している犬を落ち着かせたい時
このような場面で、呼び戻しはとても大切です。
特に外では、車や自転車、他の犬、人の動きなど、
犬にとって刺激がたくさんあります。
その中でも飼い主さんの声に反応できるようになると、
愛犬の安全を守りやすくなります。
ただし、呼び戻しは一度で完璧に覚えるものではありません。
まずは家の中など、
犬が集中しやすい場所から少しずつ練習することが大切です。
名前を呼んでも来ない主な原因
犬が名前を呼んでも来ない時、
「わざと無視している」と感じることがあるかもしれません。
しかし実際には、
犬がまだ呼び戻しの意味を理解していなかったり、
呼ばれることに良い印象を持っていなかったりする場合があります。
① 名前を呼ばれる意味を理解していない
犬は、人間の言葉を最初から理解しているわけではありません。
名前を呼ばれても、
「自分のことを呼んでいる」
「飼い主さんの元へ行く」
という流れがまだ結びついていないことがあります。
名前を呼ぶだけで来てくれるようにするには、
呼ばれた後に良いことがある経験を増やす必要があります。
② 呼ばれた後に嫌なことがあった
犬を呼んだ後に、
爪切りをする、シャンプーをする、叱る、ケージに入れるなど、
犬にとって嫌なことが続くと、
呼ばれることを避けるようになる場合があります。
犬は、
「呼ばれる=嫌なことが起きる」
と学習してしまうことがあります。
呼び戻しを教える時は、
呼ばれて来たら嬉しいことがある、
という経験を積ませることが大切です。
③ 周囲の刺激が強すぎる
外では、犬にとって気になるものがたくさんあります。
他の犬のニオイ、通行人、車の音、鳥、草むらなど、
犬の興味を引く刺激が多い場所では、
飼い主さんの声に集中しにくくなります。
家の中では来るのに、
外では来ないという場合は、
まだ外の刺激に勝てるほど練習ができていない可能性があります。
④ 呼ぶ声が強すぎる
犬が来ない時に、
つい強い声で名前を呼んでしまうことがあります。
しかし、怒ったような声で呼ばれると、
犬は不安になって近づきにくくなる場合があります。
呼び戻しでは、
犬が「行きたい」と思えるような明るい声かけが大切です。
呼び戻しを教える前に準備するもの

呼び戻しを教える前に、
犬が集中しやすい環境を整えましょう。
準備するものは次の通りです。
・小さめのおやつ
・静かな室内
・明るい声かけ
・短い練習時間
・必要に応じてリード
最初は、外ではなく室内で始めるのがおすすめです。
外は刺激が多く、
犬が飼い主さんに集中しにくいため、
最初の練習場所としては難しいことがあります。
まずは、犬が落ち着いて過ごせる部屋で、
短い距離から始めましょう。
ごほうびのおやつは、
小さくてすぐ食べられるものが向いています。
大きなおやつだと食べる時間が長くなり、
練習の流れが止まりやすくなります。
また、練習時間は1回3分から5分程度で十分です。
長く続けるよりも、
犬が「楽しい」と感じるうちに終わる方が、
次の練習にもつながりやすくなります。
犬の呼び戻しの教え方

① まずは近い距離から始める
呼び戻しは、
最初から遠くから呼ぶ必要はありません。
まずは、犬との距離が1メートルほどの近い場所から始めます。
犬がこちらを見ている状態で、
明るい声で「おいで」と呼びます。
近い距離で成功させることで、
犬は「呼ばれたら飼い主さんのところへ行く」
という流れを覚えやすくなります。
最初から遠い距離で練習すると、
途中で他のものに気を取られて失敗しやすくなります。
② 来たらすぐに褒める
犬が少しでも飼い主さんの方へ来たら、
すぐに褒めましょう。
完全に足元まで来なくても、
最初は一歩近づいただけでも成功です。
「いい子」
「来たね」
「えらいね」
と明るく褒めて、ごほうびをあげます。
犬は、
「呼ばれて行くと良いことがある」
と少しずつ理解していきます。
呼び戻しでは、
来た瞬間のごほうびがとても大切です。
③ 名前と「おいで」を使い分ける
犬の名前は、
注目してもらうための合図として使います。
たとえば、
「〇〇ちゃん」
↓
犬がこちらを見る
↓
「おいで」
↓
来たら褒める
このように、
名前と行動の合図を分けるとわかりやすくなります。
名前を何度も連呼すると、
犬が名前に反応しにくくなることがあります。
名前は一度呼び、
こちらを見たら「おいで」と伝える流れを意識しましょう。
④ 少しずつ距離を伸ばす
近い距離で来られるようになったら、
少しずつ距離を伸ばしていきます。
最初は1メートル。
次に2メートル。
慣れてきたら部屋の端から呼ぶ。
このように段階的に進めましょう。
急に距離を伸ばすと、
犬が途中で気を取られてしまうことがあります。
失敗が増えた時は、
距離が長すぎたサインかもしれません。
その場合は、
もう一度近い距離に戻して練習しましょう。
⑤ 家族にも協力してもらう
呼び戻しに慣れてきたら、
家族と一緒に練習するのもおすすめです。
家族が少し離れた場所に立ち、
順番に犬を呼びます。
犬が呼ばれた人のところへ行けたら、
その場で褒めてごほうびをあげます。
この練習をすると、
犬は「呼ばれた人のところへ行く」
という流れを覚えやすくなります。
ただし、最初は短い距離で行いましょう。
犬が混乱しないように、
一度に何人も呼ばないことも大切です。
呼び戻しを覚えない時の原因

① 呼ばれても良いことがない
犬が呼ばれても来ない場合、
「行っても特に良いことがない」と感じている可能性があります。
呼び戻しを覚えるまでは、
来たらしっかり褒めることが大切です。
毎回おやつを使う必要はありませんが、
最初のうちはごほうびを使うと覚えやすくなります。
犬にとって、
飼い主さんの元へ行くことが楽しい経験になるようにしましょう。
② 来た後に叱っている
犬がなかなか来なかった時、
やっと来た瞬間に叱ってしまうのは逆効果です。
犬は、
「遅く来たこと」を叱られたとは理解しにくく、
「飼い主さんのところへ行ったら叱られた」
と覚えてしまうことがあります。
たとえ時間がかかっても、
犬が来たら必ず褒めましょう。
呼び戻しでは、
戻ってきた行動そのものを良い経験にすることが大切です。
③ 何度も呼びすぎている
犬が来ない時に、
「おいで、おいで、おいで」と何度も呼び続けると、
犬は合図を聞き流すようになることがあります。
呼び戻しの合図は、
できるだけ一度で伝えることを意識しましょう。
来ない場合は、
距離が遠すぎる、
刺激が多すぎる、
ごほうびが弱いなど、
練習の難易度が高い可能性があります。
④ 外でいきなり練習している
家の中でまだ安定していないのに、
外で練習すると失敗しやすくなります。
外には犬の興味を引くものが多く、
呼び戻しの難易度が一気に上がります。
まずは室内。
次に庭や玄関前。
慣れてきたら静かな公園。
このように、少しずつ場所を変えていきましょう。
外で呼び戻しを練習する時の注意点
外で呼び戻しを練習する時は、
安全管理がとても大切です。
基本的には、
リードをつけた状態で練習しましょう。
まだ呼び戻しが完璧でない犬を、
ノーリードで練習させるのは危険です。
車や自転車、人、他の犬など、
予想外の刺激に反応して走り出してしまう可能性があります。
外で練習する時は、
・静かな場所を選ぶ
・ロングリードを使う
・短い距離から始める
・刺激が少ない時間帯に行う
・成功したらすぐ褒める
このような点を意識しましょう。
また、ドッグランで練習する場合も、
最初から完璧を求めないことが大切です。
他の犬がいる場所では、
愛犬の集中力が下がりやすくなります。
まずは刺激の少ない場所で成功体験を積み、
少しずつ難しい環境へ進めましょう。
やってはいけない教え方

犬に呼び戻しを教える時、
次のような方法は避けましょう。
・来ないからと叱る
・来た後に嫌なことをする
・名前を何度も連呼する
・最初から外で練習する
・ノーリードで練習する
・怒った声で呼ぶ
・長時間練習する
呼び戻しは、
犬が「飼い主さんのところへ行きたい」
と思えるように教えることが大切です。
叱って戻らせようとすると、
犬が飼い主さんの元へ行くことを嫌がる場合があります。
また、呼び戻しの後に毎回ケージに入れる、
シャンプーをする、遊びを終わらせるなどが続くと、
犬は呼ばれることを避けるようになることがあります。
呼び戻しを教えている間は、
来たら褒める、遊ぶ、ごほうびをあげるなど、
良い経験を増やしましょう。
まとめ|呼び戻しは安全を守る大切なしつけ
犬の呼び戻しは、
日常生活だけでなく、
愛犬の安全を守るためにも大切なしつけです。
名前を呼んでも来ない場合は、
犬がわざと無視しているのではなく、
まだ合図の意味を理解していない可能性があります。
まずは静かな室内で、
近い距離から練習しましょう。
「おいで」と呼ぶ。
来たらすぐ褒める。
ごほうびをあげる。
この流れを繰り返すことで、
犬は「呼ばれて行くと良いことがある」と覚えていきます。
できるようになってきたら、
少しずつ距離を伸ばし、
場所も変えていきましょう。
ただし、外で練習する時は、
必ずリードを使い、安全を確保することが大切です。
呼び戻しは一度で完成するしつけではありません。
焦らず、愛犬のペースに合わせて、
楽しく練習を続けていきましょう。
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