犬のアジソン病とは?嘔吐・下痢・ぐったりする症状とアジソンクリーゼを解説

愛犬が何度も吐いたり、下痢をしたりする。

元気や食欲が落ちたと思ったら、数日後には普通に戻る。

病院で治療すると一度よくなるものの、しばらくするとまた同じ症状を繰り返す。

このような原因の分かりにくい体調不良を繰り返す犬で、確認したい病気のひとつがアジソン病です。

正式には「副腎皮質機能低下症」と呼ばれ、副腎から分泌される重要なホルモンが不足することで起こります。

アジソン病は症状が一定ではなく、嘔吐、下痢、食欲不振、体重減少、元気低下、震え、多飲多尿など、ほかの多くの病気でも見られる症状が現れます。

そのため、胃腸炎や腎臓病などに見えることもあり、診断まで時間がかかる場合があります。

一方で、ホルモン不足が急激に悪化すると、血圧低下や脱水、電解質異常などによってアジソンクリーゼと呼ばれる命に関わる状態になることがあります。

突然ぐったりする、立てない、何度も吐く、激しい下痢、震え、意識が弱い、倒れる場合は緊急です。すぐに動物病院へ連絡してください。

この記事では、犬のアジソン病の症状、原因、典型型と非典型型の違い、アジソンクリーゼ、検査、治療、薬を使用する際の注意点について解説します。

  1. 犬のアジソン病とは?
    1. コルチゾールの役割
    2. アルドステロンの役割
  2. 犬のアジソン病で見られる主な症状
    1. 元気がない・ぐったりする
    2. 食欲がなくなる
    3. 嘔吐・下痢
    4. 体重が減る
    5. 震える・力が入らない
  3. アジソン病は症状が良くなったり悪くなったりする
  4. アジソンクリーゼとは?
  5. 典型的アジソン病と非典型的アジソン病の違い
    1. 典型的アジソン病
    2. 非典型的アジソン病
  6. 犬のアジソン病の主な原因
    1. 免疫が副腎を攻撃する
    2. 副腎そのものの病気
    3. クッシング症候群の治療に関連する場合
    4. ステロイド薬の急な中止
  7. アジソン病になりやすい犬はいる?
  8. アジソン病と腎臓病は似ることがある
  9. アジソン病とクッシング症候群の違い
  10. 犬のアジソン病を診断する検査
    1. 血液検査
    2. 尿検査
    3. 基礎コルチゾール検査
    4. ACTH刺激試験
    5. 画像検査
  11. アジソンクリーゼの治療
  12. 安定したアジソン病の長期治療
    1. コルチゾールを補う治療
    2. アルドステロンを補う治療
  13. ストレスがかかる時は薬の調整が必要になることがある
  14. 治療中に確認したい症状
  15. アジソン病の薬を飲み忘れた時は?
  16. アジソン病でやってはいけないこと
  17. アジソン病の犬を自宅で管理するポイント
    1. 薬の記録を残す
    2. 体調の変化を記録する
    3. 旅行前に薬と緊急時の対応を確認する
    4. 病気であることを家族で共有する
  18. 犬のアジソン病は治る?寿命への影響は?
  19. よくある質問
    1. Q. アジソン病は胃腸炎と間違われることがありますか?
    2. Q. 血液検査でナトリウムとカリウムが正常ならアジソン病ではありませんか?
    3. Q. アジソン病は突然発症するのですか?
    4. Q. 一生薬が必要ですか?
    5. Q. 薬を飲んでいれば定期検査はいりませんか?
    6. Q. アジソン病の犬は旅行できますか?
    7. Q. アジソンクリーゼから回復できますか?
  20. まとめ|繰り返す胃腸症状と突然のぐったりに注意
  21. 【最新版】私がおすすめする犬用品10選

犬のアジソン病とは?

アジソン病は、腎臓の近くにある「副腎」という小さな臓器から分泌されるホルモンが不足する病気です。

犬では主に、コルチゾールとアルドステロンというホルモンが重要になります。

コルチゾールの役割

コルチゾールは、体がストレスへ対応したり、血糖や代謝を維持したり、胃腸や免疫などの働きを調整したりするために重要なホルモンです。

コルチゾールが不足すると、元気消失、食欲不振、嘔吐、下痢、低血糖など、全身にさまざまな症状が現れることがあります。

アルドステロンの役割

アルドステロンは、体内のナトリウムやカリウム、水分量、血圧などを維持するために重要です。

アルドステロンが不足すると、ナトリウムが低下し、カリウムが上昇するなどの電解質異常を起こす場合があります。

さらに水分を保持しにくくなり、脱水や血圧低下につながることがあります。

重度になると循環が維持できなくなり、ショック状態になることがあります。

犬のアジソン病で見られる主な症状

アジソン病は、「この症状があればアジソン病」と判断できる特徴が少ない病気です。

  • 元気がない
  • 食欲が落ちる
  • 嘔吐する
  • 下痢をする
  • 体重が減る
  • 震える
  • 力が入らない
  • 散歩を嫌がる
  • 脱水する
  • 水をよく飲む
  • 尿量が増える
  • お腹を痛がる
  • 症状が良くなったり悪くなったりする
  • ストレスの後に体調を崩す

元気がない・ぐったりする

アジソン病では、元気消失や全身のだるさがよく見られます。

以前より寝ている時間が増える、散歩へ行きたがらない、遊ばなくなるなど、最初は軽い変化だけの場合もあります。

一度元気になっても、数日から数週間後にまた体調を崩すことがあります。

ぐったりしている場合はこちらも確認してください。
・犬が元気がない原因とは?ぐったりしている時の危険サインと受診目安を解説

食欲がなくなる

ごはんを残す、好きなおやつにも反応しないなど、食欲低下が見られることがあります。

症状が軽い時には食欲が戻るため、「フードに飽きただけ」と思われることもあります。

食欲不振を繰り返し、同時に嘔吐や下痢、元気低下がある場合は、胃腸だけでなく全身性の病気を確認することが大切です。

・犬の食欲がない原因とは?元気なのに食べない理由と受診すべきサインを解説

嘔吐・下痢

アジソン病では消化器症状が目立つことがあります。

何度も吐く犬もいれば、数日だけ下痢をして一度治り、しばらくすると再び症状が出る犬もいます。

そのため、最初は胃腸炎として治療されることがあります。

ただし、胃腸炎のような症状を何度も繰り返す場合は、アジソン病を含む内分泌疾患や全身性疾患も確認する必要があります。

・犬が吐く原因とは?嘔吐が続く時の危険サインと受診目安を解説
・犬の下痢が続く原因とは?危険サインと受診目安、自宅でできる対処法を解説

体重が減る

食欲不振、嘔吐、下痢などが繰り返されることで、徐々に体重が減ることがあります。

一時的に食欲が戻っていても、数か月単位で見ると体重が減っている場合があります。

定期的に体重を測り、以前の記録と比較しましょう。

・犬が痩せる原因とは?食べているのに体重が減る時の病気と受診目安

震える・力が入らない

全身のだるさ、低血糖、電解質異常などによって震えや筋力低下が見られることがあります。

いつもの散歩コースを歩けない、階段を上れない、立ち上がりにくいなどの変化が出る場合もあります。

突然立てなくなった場合は、自宅で様子を見ないでください。

アジソン病は症状が良くなったり悪くなったりする

アジソン病の特徴のひとつが、症状が一定ではないことです。

数日間元気がなかったのに突然普通に戻ったり、胃腸薬や点滴で改善したように見えたりすることがあります。

そして、旅行、ペットホテル、トリミング、手術、病気など、体への負担が増えた時に再び体調を崩す場合があります。

コルチゾールは、体がストレスへ対応するためにも重要なホルモンだからです。

「病院へ行くと治るけれど何度も同じ症状になる」という経過は、診察時に必ず伝えてください。

アジソンクリーゼとは?

アジソン病が重症化し、血圧や循環、電解質、血糖などを正常に維持できなくなった状態を、アジソンクリーゼと呼びます。

アジソンクリーゼは緊急治療が必要な状態です。

  • 突然ぐったりする
  • 立てない
  • 強い脱力がある
  • 何度も吐く
  • 激しい下痢をする
  • 血便や黒い便が出る
  • 体が震える
  • 体温が低下する
  • 歯ぐきが白っぽい
  • 脈が弱い
  • 意識が弱くなる
  • 突然倒れる

典型的なアジソン病では、ナトリウム低下とカリウム上昇が起こることがあります。

カリウムが著しく高くなると、心臓の電気的な働きにも影響し、心拍数低下や不整脈につながる可能性があります。

低血糖が重なる犬では、強い脱力、意識低下、けいれんなどが起こることもあります。

アジソン病を治療中の犬でも、突然ぐったりして吐く、下痢をする、立てない場合は、通常の投薬だけで自宅対応せず動物病院へ連絡してください。

典型的アジソン病と非典型的アジソン病の違い

アジソン病には、電解質異常を伴う典型的なタイプと、ナトリウムやカリウムが正常範囲にある非典型的なタイプがあります。

典型的アジソン病

コルチゾールとアルドステロンの両方が不足するタイプです。

嘔吐、下痢、元気低下などに加え、ナトリウム低下、カリウム上昇、脱水、血圧低下などが見られることがあります。

重症化するとアジソンクリーゼへ進む可能性があります。

非典型的アジソン病

主にコルチゾール不足が中心で、ナトリウムやカリウムが正常なことがあります。

そのため、一般的な血液検査だけではアジソン病らしい電解質変化がなく、見つかりにくいことがあります。

嘔吐、下痢、食欲不振、元気低下が長期間続いたり、良くなったり悪くなったりする犬で確認されることがあります。

また、最初は電解質が正常でも、経過中にアルドステロン不足が明らかになる犬もいるため、診断後も定期的な血液検査が必要です。

犬のアジソン病の主な原因

犬で自然発症するアジソン病の多くは、副腎皮質が障害され、必要なホルモンを十分に作れなくなることで起こります。

免疫が副腎を攻撃する

代表的な原因として、免疫系が自分自身の副腎皮質を攻撃してしまう免疫介在性の障害が考えられています。

副腎皮質の機能が徐々に失われることで、ホルモン不足が起こります。

副腎そのものの病気

頻度は高くありませんが、副腎の腫瘍、炎症、出血などによって機能が低下する場合があります。

クッシング症候群の治療に関連する場合

クッシング症候群の治療では、副腎から作られるコルチゾールを抑える薬が使用されることがあります。

薬の作用が強く出ると、副腎皮質機能が低下する場合があります。

治療中に食欲不振、嘔吐、下痢、元気低下などが出た場合は、次回の予約まで待たず、処方した動物病院へ連絡してください。

・犬のクッシング症候群とは?水をよく飲む・尿が増える・お腹がぽっこりする時に注意したい病気を解説

ステロイド薬の急な中止

ステロイド薬を長期間使用すると、体内でコルチゾールを作る仕組みが抑えられることがあります。

その状態で薬を急に中止すると、十分なホルモンをすぐに作れず、副腎皮質機能低下に似た症状が現れる可能性があります。

ステロイド薬は自己判断で急に中止せず、必ず獣医師が指示した減らし方を守ってください。

アジソン病になりやすい犬はいる?

アジソン病は犬種や年齢を問わず発症する可能性があります。

ただし、若齢から中年齢の成犬で診断されることが多く、一部の犬種では発症リスクが高いことが知られています。

  • スタンダード・プードル
  • ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
  • グレート・デーン
  • ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア
  • ビアデッド・コリー
  • ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバー

ただし、これら以外の犬種やミックス犬でも発症します。

犬種だけでアジソン病を除外することはできません。

アジソン病と腎臓病は似ることがある

アジソン病では、脱水や血圧低下によって血液検査の腎臓関連数値が上昇する場合があります。

さらに、多飲多尿や尿の濃さの変化を伴うこともあるため、検査結果によっては腎臓病と似て見えることがあります。

しかし、治療方法は大きく異なるため、症状や電解質、尿検査などを合わせて判断する必要があります。

・犬の腎臓病とは?多飲多尿・食欲不振・体重減少で注意したい病気を解説

アジソン病とクッシング症候群の違い

アジソン病とクッシング症候群は、どちらも副腎皮質ホルモンに関係する病気ですが、基本的には反対方向の異常です。

アジソン病ではコルチゾールなどが不足します。

一方、クッシング症候群ではコルチゾールの作用が過剰になります。

クッシング症候群では、多飲多尿、食欲増加、パンティング、腹部膨満、皮膚や被毛の変化などが目立ちます。

アジソン病では、食欲不振、嘔吐、下痢、体重減少、元気低下などが目立つ傾向があります。

ただし、症状だけで区別できないこともあるため、ホルモン検査が必要です。

犬のアジソン病を診断する検査

アジソン病は症状だけで確定できません。

一般的な血液検査や尿検査で疑い、最終的には副腎の機能を確認する検査を行います。

血液検査

血球数、血糖値、腎臓・肝臓の数値、たんぱく質、コレステロール、ナトリウム、カリウムなどを確認します。

典型的なアジソン病では、ナトリウム低下とカリウム上昇が重要な手がかりになります。

ただし、ほかの病気でも同様の電解質異常が見られることがあるため、これだけで確定診断はできません。

また、非典型的アジソン病では電解質が正常な場合があります。

尿検査

尿の濃さ、糖、たんぱく、感染などを確認します。

アジソン病では脱水しているのに尿が十分濃縮されない場合もあり、腎臓病との区別に尿検査が役立ちます。

基礎コルチゾール検査

血液中のコルチゾールを一度測定し、アジソン病の可能性を絞り込む方法があります。

基礎コルチゾールが十分高ければ、アジソン病の可能性は非常に低くなります。

一方、低い値だった場合、それだけでアジソン病と確定することはできません。

確定にはACTH刺激試験が必要です。

ACTH刺激試験

ACTH刺激試験は、アジソン病を確定するために重要な検査です。

ACTHという副腎を刺激するホルモンを投与し、その前後で血液中のコルチゾール濃度を測定します。

正常な副腎であればACTHによってコルチゾールが増加します。

アジソン病では、副腎を刺激してもコルチゾールがほとんど増えません。

現在使用しているステロイド薬などが検査へ影響することがあるため、受診時には薬の名前、量、最後に使用した時間を必ず伝えてください。

画像検査

必要に応じて腹部超音波検査やレントゲン検査を行い、副腎や腹部臓器の状態、ほかの病気の可能性を確認します。

ただし、超音波で副腎が小さく見えることはあっても、画像だけでアジソン病を確定することはできません。

アジソンクリーゼの治療

アジソンクリーゼでは、診断より先に命を守るための安定化処置が必要になることがあります。

主な治療には次のようなものがあります。

  • 静脈からの点滴
  • 血圧と循環の改善
  • 電解質異常の補正
  • 低血糖への治療
  • ステロイドホルモンの補充
  • 吐き気や嘔吐への治療
  • 心電図や血圧の監視

重度の高カリウム血症によって心臓へ影響が出ている場合は、その状態に応じた緊急治療が追加されます。

アジソンクリーゼは家庭で治療できません。

「いつもの胃腸炎だろう」と自宅の薬だけで様子を見ないことが重要です。

安定したアジソン病の長期治療

アジソン病では、不足しているホルモンを薬で補う治療を行います。

多くの場合、治療は長期間、または生涯にわたって必要です。

コルチゾールを補う治療

コルチゾール不足に対して、獣医師が処方するグルココルチコイド薬を使用します。

犬の体調や副作用を確認しながら、必要最低限の量へ調整されます。

量が多すぎると、水をよく飲む、尿が増える、食欲が強くなる、パンティングが増えるなどの副作用が現れることがあります。

アルドステロンを補う治療

ナトリウムやカリウムの異常がある犬では、ミネラルコルチコイドを補う治療も必要になります。

注射薬を一定間隔で使用する方法や、内服薬を使用する方法があります。

必要な薬の量や投与間隔は犬によって異なるため、血液検査でナトリウムとカリウムを確認しながら調整します。

ストレスがかかる時は薬の調整が必要になることがある

健康な犬では、病気、手術、強い環境変化などがあると、体が必要に応じてコルチゾールを増やします。

しかし、アジソン病の犬は自分で十分なコルチゾールを増やすことができません。

そのため、獣医師から、強いストレスが予想される時に一時的にステロイド薬を増量するよう指示されることがあります。

  • 手術
  • 大きな病気
  • 発熱
  • けが
  • 長距離移動
  • ペットホテル
  • 強い環境変化

何をストレスと考えるか、どの程度薬を変更するかは犬によって異なります。自己判断で増量・減量せず、診断時にかかりつけ医から具体的な指示を受けてください。

治療中に確認したい症状

アジソン病は適切に治療すれば良好な生活を送れる犬が多い病気ですが、定期的な確認が必要です。

  • 元気が普段どおりか
  • 食欲があるか
  • 嘔吐や下痢がないか
  • 体重が減っていないか
  • 水を飲む量が急に変わっていないか
  • 尿量が増えていないか
  • 震えや脱力がないか
  • 薬を予定どおり使用できているか

定期検査では、ナトリウムやカリウムなどの電解質を確認し、薬の量や投与間隔を調整します。

非典型的アジソン病でも、将来的に電解質異常が現れる可能性があるため、定期的な確認が必要です。

アジソン病の薬を飲み忘れた時は?

薬を飲み忘れた時に、自己判断で次回分を倍量にするのは避けてください。

使用している薬、飲み忘れた時間、次の投薬予定時間によって対応が異なります。

処方した動物病院へ連絡し、指示を確認してください。

また、注射薬の予定日を過ぎてしまった場合も、自己判断で先延ばしにせず相談しましょう。

アジソン病でやってはいけないこと

  • 処方薬を自己判断で中止する
  • ステロイド薬を急にやめる
  • 薬を自己判断で減量する
  • 飲み忘れた分をまとめて与える
  • 人間用のステロイド薬を使う
  • 過去に処方された薬を自己判断で使う
  • 何度も吐いている犬へ無理にフードを与える
  • 意識が悪い犬へ水を流し込む
  • ぐったりしているのに翌日まで様子を見る
  • ストレス時の薬調整を自己流で行う

特に、長期間使用しているステロイド薬の急な中止は危険なことがあります。

薬を減らす必要がある場合は、必ず獣医師の指示に従ってください。

アジソン病の犬を自宅で管理するポイント

薬の記録を残す

毎日の内服薬や定期的な注射を忘れないよう、カレンダーやスマートフォンへ記録します。

家族の誰が薬を与えたかも共有すると、二重投与を防ぎやすくなります。

体調の変化を記録する

  • 食欲
  • 元気
  • 体重
  • 嘔吐の有無
  • 便の状態
  • 飲水量
  • 尿量
  • 震えや脱力

「少し元気がないだけ」に見える状態が、薬の調整が必要なサインである場合があります。

旅行前に薬と緊急時の対応を確認する

旅行や長距離移動を予定している場合は、事前に必要な薬の日数を確認します。

ストレス時の薬の使い方、旅先で体調を崩した場合の対応についても、かかりつけ医へ確認しておくと安心です。

病気であることを家族で共有する

家族全員が、アジソン病であること、使用中の薬、緊急時に連絡する動物病院を把握しておきましょう。

ペットホテルや動物病院へ預ける場合も、アジソン病の治療中であることを必ず伝えてください。

犬のアジソン病は治る?寿命への影響は?

自然発症したアジソン病では、副腎の機能そのものを元通りにすることは一般的には難しく、不足するホルモンを長期間補う必要があります。

しかし、適切なホルモン補充と定期的なモニタリングができれば、良好な生活を送れる犬は多くいます。

重要なのは、薬を切らさないことと、体調が悪化した時に早めに対応することです。

診断前のアジソンクリーゼは危険ですが、原因が分かり治療が安定した後は、継続的な管理が非常に重要になります。

よくある質問

Q. アジソン病は胃腸炎と間違われることがありますか?

あります。

嘔吐、下痢、食欲不振、元気低下など、胃腸炎と似た症状が多いためです。

胃腸症状を何度も繰り返す場合や、血液検査で電解質異常などがある場合は、アジソン病を含めて追加検査が検討されます。

Q. 血液検査でナトリウムとカリウムが正常ならアジソン病ではありませんか?

正常でもアジソン病を完全に否定することはできません。

非典型的アジソン病では、コルチゾール不足があってもナトリウムとカリウムが正常範囲にある場合があります。

疑わしい症状がある場合は、基礎コルチゾールやACTH刺激試験などを使って確認します。

Q. アジソン病は突然発症するのですか?

副腎の機能低下自体は徐々に進んでいても、症状が軽く見逃されている場合があります。

その後、病気や強いストレスなどをきっかけにアジソンクリーゼを起こし、突然発症したように見えることがあります。

Q. 一生薬が必要ですか?

自然発症のアジソン病では、長期的なホルモン補充が必要になることが一般的です。

ただし、必要な薬の種類や量はアジソン病のタイプや犬の状態によって異なります。

Q. 薬を飲んでいれば定期検査はいりませんか?

必要です。

特にミネラルコルチコイドを使用している犬では、ナトリウムやカリウムを確認しながら薬の量や間隔を調整します。

非典型型でも将来的に電解質異常が起こる可能性があるため、定期的な確認が重要です。

Q. アジソン病の犬は旅行できますか?

体調と治療が安定していれば旅行できる犬もいます。

ただし、長距離移動や環境変化がストレスになる場合があります。

旅行前に薬を十分用意し、ストレス時の薬の使い方と緊急時の対応をかかりつけ医へ確認してください。

Q. アジソンクリーゼから回復できますか?

早期に適切な点滴やホルモン補充などを受けることで回復できる犬は多くいます。

ただし、ショックや重い電解質異常がある状態は命に関わるため、治療開始を遅らせないことが重要です。

まとめ|繰り返す胃腸症状と突然のぐったりに注意

犬のアジソン病は、副腎皮質から分泌される重要なホルモンが不足する病気です。

主な症状には次のものがあります。

  • 元気がない
  • 食欲がない
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 体重減少
  • 震え・脱力
  • 多飲多尿
  • 症状を繰り返す

典型的なアジソン病ではナトリウム低下やカリウム上昇などの電解質異常が見られますが、非典型型では電解質が正常なこともあります。

そのため、一般的な血液検査だけでは見つけにくい犬もいます。

確定診断にはACTH刺激試験が重要です。

治療では、不足しているグルココルチコイドやミネラルコルチコイドを補い、定期的に体調と電解質を確認します。

適切な治療を続ければ、良好な生活を送れる犬は多くいます。

ただし、突然ぐったりする、立てない、何度も吐く、激しい下痢、意識低下、倒れる場合はアジソンクリーゼの可能性があります。すぐに動物病院へ連絡してください。


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